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幼馴染み

自重しきれなかった日常は短編行きになる方向でやっていきます!

急だけど初恋ってした事ある?



初恋の事を味で表現したり、出来事で話したりと秘密主義にする方多いよね。

それって初恋の相手をちゃんと覚えているのかな?もう会う要素がなかったり、吹っ切れたり様々な理由で初恋の相手を忘れてる方多くないですか?



女は上書き保存と言うものね。




ちなみに私にも初恋の相手がいます。


むっ!今、ファッ⁉︎って言った奴全員表に出なっ!

……全く失敬な。

私とてコレでもうら若き乙女であるのだぞ。

確かにネット社会に埋もれ、道を踏み外してエロに探究してもう薄汚れているのは認める。しかし、しかしだ!4年前までは私は小学生だったのだぞ!JSだったのだぞ!

まだ薄い本も知らない時期が私にもあったのだ!

その頃もふてぶてしかったと自他共に認めるがそれはそれ、これはこれなのです。


私だって好きな人が居て、密かに淡い想いを胸に秘める事だってあるのです。



さて、何故この様なお話をし始めたのかと言いますと。



「やぁ、お久しぶりだね。龍成から聞いたよ。で龍成と挨拶出来たって聞いちゃったから会いに来ちゃった」



兄に朝の挨拶をしたその日の夕方に私の初恋の方が家に居たのです。

家に帰って、玄関を開けると第一声がこの言葉でした。


……兄めぇ、何か余計な事を言ったな。


彼の名は浅井薫、兄の親友であり私の学校の先輩になる。

今は私と変わらない身長ではあるがガッチリした身体つきは男だと主張して私より大きく見えるから不思議だ。兄がキリッとしているのに対してふんわりと言う印象だ。私に甘々な人だったのを思い出させる。甘いフェイスと月並みの言葉があるが彼はまさにその言葉に当てはまる顔つきだ。要するに兄の隣に立っても釣り合うイケメンである。

彼も内部生であり、外部生である私と接点を持つのが難しいので家に会いに来たのだと思う。




薫君と知り合ったのは小学生4年の時、私と兄が兄弟になった日に薫君と出会った。


兄は人当たりが良いのだが特別心を許していたのは浅井薫君ただ一人だった。

急に出来た妹に完璧な兄も不安だったのだろう。お義父さんに紹介された後に兄は薫君を呼び、私と三人で遊んだ。それから成り行きではあったが私が引きこもるまで薫君とは幼馴染と言う間柄だった。



それに私は初めて可愛いねって言われたのが薫君だったのだ。


……あの、チョロインと言わないで欲しいです。


私だって生まれて初めて男子に可愛いねって言われた。その夜に枕を抱いてゴロゴロと悶えたのだ。それに当時の薫君は私より身長が高かったのだから余計に私が女の子として扱われていたのが伝わると好きになるのは仕方ないと思うのです。


当時の私からして見たら、完璧で優秀で立派な兄に対して、頼れて気遣いの出来る優しい兄が薫君だった。



「相変わらず愛梨ちゃんは可愛いね。僕が居てびっくりして固まっちゃって、脅かした甲斐があるよ」



ふふっと笑う薫君は昔と変わらず、柔らかな笑顔を見せてくれた。

その変わらない《・・・・・》笑顔を見ると昔と同じ様に言葉が出る。



「……お久しぶりです。ビ、ビックリさせられました」



声は小さいが薫君には聞こえただろう。薫君もうんうんと頷いたからだ。



「僕って今は内部生の寮生なんだよ。中々学校じゃ愛梨ちゃんに会えないからね。顔を見たくて今日は外出許可貰って会いに来たんだ。目的は達成したから僕は帰るよ」



実は私が引きこもっている間に色々ありまして、私達家族は愛知から東京へ引っ越ししていた。

なので学校の近くにお家がある。今考えると兄が通う為に建てたお家かもしれない。私も通う事になるとは思わなかったけどね。


薫君は理事長の一族からスカウトされ内部生になっている。

この話はお義父さんから聞いたので間違いはないはず。

全国にいる名家の者や古き血筋の者、これから名家になる権力者など様々な審査をして内部生を集めているらしい。


それで薫君の家柄も知った。

滅亡したはずの浅井家の血筋だったらしい。

詳しくは聞いてないので私も上手く話せないが理事長先生の一族が調べたので間違いはないそうだ。

それで愛知で成功・・している浅井家の血筋として、薫君は内部生にスカウトされ、あの学校に入学したらしい。

だけど血筋とか関係なく、愛知で成功しているから理事長先生の一族も薫君の家族と縁を繋いでおきたいのかもねとお義父さんは言っていた。


……うん、大人の諸事情怖い。





話は戻して、何故薫君がウチに来る必要があったのか無意識に首を傾げてしまった。



「愛梨ちゃんは僕が来た理由に疑問に思っている様だね。コレでも親友と妹ちゃんの事を何時も心配しているんだよ。それにね、僕は今でも後悔しているんだ。あの時、愛梨ちゃんをちゃんと助けきれなかった事をね。この話をすると思い出させてしまうと思ったけどちゃんと伝えたい。今度は助けるから」



私はたじろぎ、背後は玄関のドアでもう下がれない状況で薫君は私に迫ってくると必然的に顔が近くなる訳です。

動こうにも動けない私は素直に頷く事しか出来ない。


……これは噂の壁ドンの体勢ではないですか?



「……おい薫、俺の妹に何している?」



低い声が玄関に響く。

兄の登場で壁ドンの体勢は解けたけど心臓の音が聞こえる。

恥ずかしいものですね。



「愛梨ちゃんに久しぶりに会えたから、何時でも頼ってと伝えただけで龍成の考えている様なやましい事はないよ?これ以上は龍成が怒りそうだからまたね!愛梨ちゃん」



そう言ってすぐに出て行った薫君。

沈黙する兄と私。


……どうしょう。



「……ただいま」



とりあえず私は挨拶をした。


あと伊達さんはどう話を変えても愛梨ちゃんにデレデレな状態になってしまったのはもう仕方ないと諦めました。ユリは大好物ですが愛梨ちゃんはノーマルなので百合エンドはない方向で頑張ります。ただ、伊達さん次第で分からなくなる可能性が……


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