プロローグ
この物語は作者の趣味で出来ております。とある女の子の平凡な日常をだらだら書かれております。
皆に聞きたい事がある。
もしも物語に出てくるような美形の兄が出来たらどうする?
街中ですれ違い10人中10人が振り向く美男子。
学校ではファンクラブが作られ、常に周りがほっとけない程の色男。
憂いると周りがよいしょして、悲しめば周りもよよよと悲しみ、笑えば異性のハートをズキュンと仕留める、まさに物語の中だけの存在。
そんな兄が自分に出来たらどうする?
優越感に浸る?熱をあげる?もう禁断の愛にいっちゃう?
そしたら物語のヒロインみたいだよね!
あ、ちなみに私は引きこもりになりました。
……うん。色々と端折っての言葉だから意味が分からないよね。
少し話すと割と兄を慕っていた私だがある出来事をきっかけに仲違いしてしまい、それを拗らせてしまった。
残念ながら惚れたはれたの話ではない。
その出来事から私は引きこもるようになり、兄と顔を合わせると気まずいのである。
元々人種が違ったのだ。
当時の私はまだ開花させてないが非モテのオタク系女子の卵であり兄は既にリア充の王子様系男子だ。
分かり合える筈がない。そもそも血が繋がってないのだ。
そう、兄と比べると私は人に好かれない。幼い頃から私は周りから遠巻きに良くされていた。話す時もよそよそしく避けられているのが分かる。
お母さんからは私が少し大人びているのよと慰めてくれたが違うと分かっている。クラスの女子からは可愛くないなど陰で言われているのを知っていたからね。
そして、イケメンの兄がいると知られてからは更に色々とハブられるようになった。
幼い頃の私は兄が魔法使いか何かだと疑わなかった。
皆に慕われ魅力する兄に私が憧れるのは必然であっただろう。
兄に沢山の人が集まる姿を見て私は嫉妬していた。そして、何故私にはこんなにも人が集まらないのかと。
当時の私は小学生なのに子供っぽくなかった。それが原因だろう。
今もそのまま変わる事なく成長して可愛げの無さだけが増長された位だ。
引きこもっていたから肌は白くガリガリでひょろっとして手足も長い。昔から身体だけはデカく、今も普通の男子よりも大きい。吊り上がった目は他人を威嚇し目が合えば逃げられる。自分では顔立ちも悪くはないと思っていたが昔っから周りから可愛くないだの言われていたので自信はない。
3年間近く引きこもって得たモノはコミ症とオタクとしての知識だけだ。
いや、仲良くなったら話せるよ?勿論、内弁慶って奴だけど。
こんな私だが今年から学校に行く事になった。
引きこもりと言っても学校には通ってなかったけどテストはちゃんと1人で受けていたし、頭は悪くない。そして、家族の崩壊を避ける為に高校受験して受かった。
なので、これを機会にリアル復帰してちゃんとした高校生になろうと思います。
目標は脱ボッチだね。
小学生の頃は友達いなかったし、中学生は引きこもり、なので高校生になったら友達は欲しい所だ。
10人は欲しいな。いや、高望みしすぎかな。せめて3人出来たら嬉しい。
ネットでは沢山のオトモダチが居るけどリアルとネットでは違う。
うん、家族以外にまともに話すのも久々なので少し緊張する。
まずは明日、入学する学校から呼び出しをされたので一足先に登校である。
何故って?テストの結果が一番だったから新入生代表の挨拶を決める為に来て欲しいらしい。
……ね?私は可愛げがないのだ。