4 現実
そろそろ肌寒くなってきましたね
皆様も風邪にはお気を付けください
「では測定いたしますので、先ほど説明した通り魔力を放出してみてください」
と、魔力測定官から一人ずつ板のようなものを渡された
説明通りに丹田のあたり、へそのあたりから全身をめぐる流れを意識すると
まるで大河の流れの中にいるような感覚を覚えた
賢司がそのままその流れを体外へそっと押し出すと、賢司の体から魔力が迸った
「これは・・・っ」
「測定官、いかがなさいましたか?」
「いえ、私も魔法を多少は扱うのですけれども、これほどの魔力を目にするのは久しぶりでして驚いてしまいました」
「そんなに俺たちのって多いのかっ?」
「はい おそらく私よりははるかに多いかと」
「そうかっ!やったな!」
と素直に喜ぶ勇気
測定結果は次のようになった
勇気 15000
隆 3000
弘美 18000
鈴 20000
賢司 500000
「「「「・・・・」」」」
「な、なんだよ」
「「「「魔力多すぎだよ!!!」」」」
と口々に文句を言われる賢司
測定官は苦笑いをしながら
「確かに賢司どのは多くの魔力を持っていらっしゃるようですが、勇者様ならば鍛錬をすれば追いつくことはできますよ」
といわれて勇気はまた元気になっていた
「では皆様魔力の測定が終わりましたので、次は適性のある魔法を調べたいと
とファンがいったその瞬間
ドガァァァァァアアアアアン!!!!!
と下から爆砕音が響いた
「何事だ!!!」
と兵士が集まったその先には、赤い目、灰色の肌をして、背中からは禍々しい翼をはやした人型のものがたっていた
「あれは・・・魔族!! 勇者様方!お願いできますか!?」
「おう!任せろってっ!」
と突っ込んでいく勇気
「(あいつのあんな所だけは素直に評価するか・・・ まぁほっといたら俺まで被害が来そうだな。っと、勇気が吹き飛ばされたか。素手じゃ無理だろ普通。まぁさっきまでただの学生だしな。仕方ない)おい姫様、なんか使える武器ってないか?」
「はい、この後渡そうかと考えていたものがこちらに」
「わかった、渡してくれ!」
「わかりました・・・ そこのあなた!あれをもってきてください!」
「はっ!!」
と駆けていく兵士
三本の杖と二本の剣をもって戻ってきて、ちょうど賢司たちのところに弾き飛ばされた勇気にも武器を渡していた
「というか勇気、ちゃんと考えなさいよねー。ほんとにバカなんだから」
「なんだよ!勇者って字は勇気のある者って書くんだぞ!勇敢に戦って何が悪い!」
「勇気と蛮勇は違うんだぜ、勇気」
口調とは裏腹に顔面をつかんで勇気を持ち上げる隆
珍しく怒っているようだった
「いだだだだだだだっ!!!!ごめんごめん俺が悪かっただから放してくれすいません!!!!!」
降ろされた勇気はマジで涙目になっていた
だがいつものことのように四人からはスルーされていた
ファンは勇気を気遣っていた
「さて、武器もあることですし、いっちょやるかね」
「「「おう!」」」
5人は着実に魔族の体力を削っていた
魔族が黒い球を飛ばして攻撃してくるのを鈴が魔法で壁を作って防ぎ、隆と勇気が攻撃をあてていく
隙ができたところに賢司が光の玉をぶつけ、大ダメージを負わせる
全体をみて弘美が指示を飛ばし、賢司がフォローする
そうこうしているうちに魔族が膝をついた
「よし!全員攻撃!」
と弘美が言った時の魔族の顔を見ていればまた違った結末だったのかもしれない
だか魔族はうつむいていて誰もその顔を見ることはなかった
歪な笑みを浮かべていたその魔族は全身から魔力を迸らせると、一瞬で5人を吹き飛ばした
「カハッ・・・」
賢司は口から血を吐いて倒れた
他の4人も同じような状況で倒れていた
賢司たちに近づいた魔族は何やら力を練り始め
そのまま鈴を粉々に吹き飛ばした
「鈴っ!!!!」
「てめぇぇぇぇぇぇ!!!!」
勇気が立ち上がって切りかかるも吹き飛ばされ、地面にたたきつけられる。
どうやら意識を持っていかれたようで今度は起き上がってこない
そして次はこいつ、とばかりに弘美に近寄る
「させるか!」
と気合を乗せた賢司の光の玉の連撃により2メートルほど魔族が押し返される
その隙に賢司は
(ここでみんなが戦ったところで勝ち目はない。だが大きな力がこっちに向かっていることはわかる!とすれば俺は時間稼ぎをするべきだ。俺たちが召喚か?された時の魔法陣、あれはおそらく魔法。だったらどこかとどこか、2点間をつなぐ魔法じゃないか?そうだとすればっ!)
と力を練り上げ、弘美を狙って発動させる
すると弘美の下に魔方陣が現れ、輝くと同時に弘美がかき消えた
同様に隆も転移させる
(多分100メートルも動いてないが、少なくともここにいるよりは!)
勇気はどこかがれきに埋まっているようで見つからない
そして賢司は単身魔族に挑む
あらー。
さっそく死人ですか
この作者はいったい何がしたいんでしょうか
誰か教えてください