19 魔国
前が短かったので長めにしました
詳しく話を聞いてみました
曰く
エルフや獣人など、人間ではない人型をまとめて魔族というそうです
もちろん人間も暮らしているけれど、彼らは魔人と呼ばれているそうで、人間が
支配している国の人間よりなぜか魔法に長けていたりして総じて戦闘能力が高い
といった特徴があるそうです
ただ、数は少ないから戦争はなかなか戦果が上がらないんですよ、と笑って教えてくれた
この国はデュラスというそうで、俗称は魔国
魔族が治める唯一の国と言っていた
彼女は、おそらく神国か帝国が怪しいと教えてくれたので
(賢者、わかるか?)
『はい、神国リプン。帝国ダグラスはこの国と長い間戦争をしています。帝国から意見を違えてハロルド公爵と名乗るものが300年ほど前に公国を立ち上げています。彼らは圧倒的な武力で帝国からの苦情を退けた故に、帝国との関係は最悪のまま300年が経過しているようです。』
(ふむ…。位置関係はどうなんだ?)
『申し訳ありません。情報が不足しております』
(わかった。また聞こう)
もういい時間だし、近道して裏路地でも通ろうか…
さて、と
ギルド長が絡まれているのを発見した
面倒なので無視することにした
「ちょっと、やめてもらえませんか!?今日は本当に忙し…あっ!ケンジ君!助けて!…あ、ちょっと!?待って目をそらさないでほんとにやばいんだって置いてかないああああああああ!」
「うっせーぞガキ?俺たちは明日も移動なんだよ!とっとと金置いていきやがれ!」
「この町の人じゃないのかよ!余計厄介だなもう!」
「あ、コラ待ちやがれ!」
無視することにした
・・・かった
何を考えてるのかこのギルド長、俺の方へ走ってきて俺を盾にするように隠れやがった
下卑た笑みで近づいてきた男たちは
「おう兄ちゃん、このガキの知り合いか?」
「まぁそうでなかったとしても俺たちに見つかったことを後悔するんだな」
「はぁ…。おいフェルスさん、これは依頼か?」
「!ああ、ケンジ君頼むよ!」
「報酬は?」
「言い値でいいから!」
「高いぞ?」
「おいガキども!なにくっちゃべってやがる!金置いてけってのが聞こえないのかぁぁぁぁあああああああうあわわああああああああっ!!!」
魔法で風を起こしてたかが50m打ち上げただけなのに大げさな
とりあえず下にクッション魔法展開して、と
「・・・・・」
ギルド長さん上見て固まってるよ、おい
まぁあいつら魔法使えるっぽいし大丈夫だろ
無理だったとしてもここにクッションあるし死なないよ、たぶん
「行きますか。ああ、報酬は後でお話させていただきますね」
と言ったらこいつ固まったまんまだよ
とりあえずギルドまで連れていくかぁ。面倒だなぁ