12 返済
借金はなくなったようですね。
3日後
同様の生活を送る彼は銅貨15枚を手に入れたようだ
ちなみに食べ物は倒した獲物で賄っております
本人曰く「ただ焼いただけの肉の塊だよな。」とのことでした
「これでライアさんにお金返しても今日も一泊できる、というわけで」
やってきました南街!
「あのー、ライアさんという方がこちらで店をやっていると聞いたのですが」
と、町人風の男に声をかける
「…っ!ああ、それならあそこをこう行って…」
一瞬変な間がありましたが親切に教えてくれました
「こんにちわー」
誰もいないのかな
「こんにちわー!!」
「うるせぇっ!!!!!」
店の奥から飛んできた(・・・・・)金槌に頭を強打され、賢司の意識は途切れた
「ごめんなさいっ!うちの職人がこんなことをっ!!!」
「いえいえ、彼も理解してくれたようですし、かまいませんよ。致命傷ですみましたし」
「頭蓋骨割れてよく生きてたじゃねぇかボウズ!気に入ったぜ!」
割ったのあなたですけどね
というか見た目背の低いおじいさんなのにあの速度で金槌投げれるのか
「で、あなたは?」
「おう!アルガードっつう鍛冶師だな!」
「そうですか…。ところであなたはもしかしたら…」
「コレはドワーフであってますよ。粗野で乱暴で礼儀はなってないダメ妖精族ですが、鍛冶の腕だけはすばらしいんですよ」
「なんだよライア、俺のどこが粗野で乱暴なんでい!」
「礼儀がなってないのは否定しないんですね」
「事実ですから」
「あぁん?」
「ところで、こちらへ来たのはどういったご用件で?」
きれいにスルーしたな
「ああ、入市の時の銅貨十枚を返しに来ました」
「もう稼いだのですか。将来有望ですね」
「ほぅ!猫様がそんなこと言うなんてな!お前なら武器作ってやるぜ!」
「ところで、本日のコレの失態について謝罪させていただきたいのですが」
「ああいえ、かまいませんよ。こうして魔法薬で治療していただいたのですし」
「いえいえ、それではあまりにも…」
という目には鋭い光が宿っている
というかいま気が付いたが、この人猫系の獣人なのか
言われてみると確かに目が猫のようになっているけど…、人間と大差ないよな
「では、コレに武器を打たせるというのでどうでしょうか?」
「そうですね…。放つ魔法の威力を増幅する杖、などは?」
「金属で作るとなると…、普通銀貨十枚ほどかかるのですが…。」
100万か、すごいな
「銀貨1枚では?」
「さすがにそれは…。8枚では」
「3枚かな」
「むぅ…。6枚で」
「仕方ない、5枚で手を打ちませんか?」
「…わかりました。おい、アル、お前三日でこの仕事終わらせろ」
「猫様そんな無茶なこというなよ!一週間でも厳しいぜ!?」
「やれ。大切なお客様に金槌を投げつけ挙句の果てには謝罪もしない。三か月減給な」
「ぐっ…。わかり、ました。」
「三日でできなかったらもう三か月減給な」
「!?!?」
「行け」
「は、はいっ!」
「あの…。ライアさん…?もしかして怒って「ませんよ?」」
すごくいい笑顔でそんなこと言われても怖いだけなんだけど…
「あんなでも腕は一流ですので、上質なものをお渡しできますよ」
「あのー。いま手持ちがなくて…。料金はツケても…?」
「…。将来有望そうな若手に投資というのもアリでしょう、いいですよ」
よかった…。でも三日後にはきっとまた無一文だよな…。
アルガードェ…
ライアさんを怒らせると怖いです。皆さんも決して怒らせては「何か言いましたか?」イエナニモ




