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ドーナツ・トランペット バーガーリーパー  作者: マサ・イワムラン
19/31

死んでも助ける!ドーナツ、101個のバーガーで決死の救出大作戦!

【これまでのあらすじ】


 ドーナツ・トランペットの望みはただひとつ――王様になること!

 ハンバーガー101個でタイムリープする力を手に入れたドーナツ。

 行軍訓練で土砂崩れに巻き込まれたドーナツは、右足を大骨折。それでも、部隊救出のため、決死の覚悟でバーガー101個を食べ切った!

 ハンバーガーとタイムリープで、ドーナツはハチャメチャな人生を駆け上る!

 気がつくと、俺は豪雨の中、隊列の最後尾にいた。右足もまだ無事だ。隊列の先頭を黙々と歩くドリアンの背中が見える。


「止まれ!」


 だが、ドリアンは歩き続けた。


「このまま行くと、死ぬぞ!」


 俺は、他の奴らを押しのけて前に進むと、ドリアンの前に立ちふさがった。


「これ以上進んだら、ヤバいことになる。さっさと引き返せ」


 だが、ドリアンの顔は、まるで俺の言葉を信用していなかった。


「ついてこれないなら、さっさとギブアップするんだな」


「そうじゃない。マジでヤバいんだ。俺を信じろ。あの崖が崩れる」


 俺は暗闇に浮かぶ崖を指さした。ドリアンは目を細めて崖を見上げる。そして、空の様子を確認すると、再び歩き出した。当然のように隊列も続く。俺は必死でドリアンを追った。


「ヤバいって言ってるだろう。お前も死ぬんだぞ」


「山の状態と天候を見ればわかる。問題ない」


「山や天候だけの問題だけじゃない。俺は、あの崖の上で何か光ったのを見たんだ。いや、見るんだ。これから!」


 ドリアンが射るような目で俺を見る。慌てて言葉を続けた。


「とにかく、誰かがあの崖の上にいる。妄想の敵なんかじゃない。本物の敵だ。間違いない!」


 生徒たちは、俺がまたサボりたい一心で騒ぎを起こしているのだろうと、薄ら笑いを浮かべている。モッツが、ここぞとばかり前に出てきた。


「訓練の邪魔をするな」


「点数稼ぎか? 俺はお前たちを救いに来てやったんだぞ。足が折れてたんだ。それでも必死にビッグパックを食ってやった」


「ドーナツ坊や。訓練が辛すぎて、トチ狂ったか?」


「とにかく、今すぐ……おいおいおいっ!」


 モッツの筋肉バカは、強引につまみ出そうと俺を担ぎ上げる。

 その時、別の誰かが呟いた。


「崖の上、誰かいるぞ……」


 生徒たちの間に騒めきが走る。次の瞬間、赤い閃光が闇を切り裂いた。


「下がれえっ!」


 俺の叫び声で、モッツも部隊の連中も一斉に走り出す。地面に放り出された俺は、ドリアンの腕を掴むと無我夢中で走った。轟音が響く。土砂と岩が崩れおち、俺たちがいた場所を呑み込んでいった。


   $ $ $


 鳥のさえずり。爽やかな朝日が窓から差し込む――。

 行軍訓練から戻った翌朝、俺は心の高ぶりで目を覚ました。


「俺は、部隊全員の命を救ったヒーローだ。キングスメダルは間違いない」


 朝の早朝訓練のグラウンドに、俺が姿を現せば、学年中の生徒が『ドーナツ様』とひれ伏すに違いない。何といっても、俺は奴らの命の恩人なのだ。

 身支度を終えた俺は、早速グラウンドへと向かった。見ると、クラスの連中が集まって、何か話し込んでいる。全く可愛い奴らだ。


「よう。ドーナツ様の話か?」


 連中はビクリと振り返った。


「聞こえても構わないんだぞ。どうせ俺のことを褒めそやしてるんだろう? このドーナツ王こそ、お前たちがいくら感謝してもし足りない、希代のヒーローだからな」


 俺は下々の者に笑顔をくれてやった。

 だが――クラスメイトたちは、ろくに返事もせずに側から離れて行くと、遠巻きに俺をみるばかりだった。


 なぜ――?

 どういうことだ――?

なぜか、みんな遠巻き! そして、どうなる?!

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