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ドーナツ・トランペット バーガーリーパー  作者: マサ・イワムラン
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地すべりで全滅?!ドーナツ、狂気のタイムリープ発動!

【これまでのあらすじ】


 ドーナツ・トランペットの望みはただひとつ――王様になること!

 ハンバーガー101個でタイムリープする力を手に入れたドーナツ。

 ミリタリースクール最終学年の行軍訓練で、土砂崩れに巻き込まれる!

 果たして、ドーナツたちの運命やいかに!

 ハンバーガーとタイムリープで、ドーナツはハチャメチャな人生を駆け上る!


 下半身に激烈な痛みが走る。


「痛えっ!」


 気が付くと、俺はタンカに乗せられ運ばれているところだった。

 尋常じゃない痛みに見下ろすと、右足が太ももの途中から、あらぬ方向にねじ曲がっている。

 救急隊員が驚いたように俺を見た。


「もう気が付いたのか? 運のいいヤツだ。生き残っただけでもラッキーだってのに」


「俺は神に選ばれし王だからな。他のヤツらは?」


「まだ見つかってない」


 救急隊員は首を振った。


「この酷い雨だ。地すべりの危険を考えたら、訓練は中止すべきだったな」


「……本当に、ただの地すべりだったのか?」


 俺は事故直前に見た、崖の上の空を切り裂くような赤い閃光をはっきりと覚えていた。そして、直後の地響き。土砂崩れ――。


 激しい雨の中、ミミズのように山道を歩いていく連中の背中を思い出す。


 アイツら、全員死んだのか?


  なぜか一瞬、胸がざわついた。だが、俺はすぐに打ち消した。俺は王だ。負け犬どもがどうなろうと関係ないはず――。


「パクドナルドだ!」


 俺は、思わず叫んでいた。

 救急隊員が壊れたオモチャでも見るような目で俺を見た。


「なんだ急に」


「今すぐ、俺をパクドナルドへ連れていけ。最近チェーン店ができただろう。近くにも、一軒ぐらいあるはずだ」


「骨が折れてるんだぞ。お前が行く場所は病院だ」


「そうじゃない。パクドナルドだ! いいか? 俺なら、アイツら全員助けられる。俺はヒーローになるんだ! キングスメダルは俺のものだ!」


「コイツ、頭も打ったのか?」


 俺はタンカが壊れそうな勢いで身をよじった。


「いいからパクドナルドへ行け! 金ならいくらでも払ってやる!」





 救急隊員は散々渋った。だが、俺はゴネにゴネまくった。ついに救急車は、近くのパクドナルドのチェーン店の前に停まった。


 入口には、パクドナルドの親父とそっくりな、赤いモジャモジャ頭をしたピエロの人形が、黄色のジャンプスーツと赤と白のボーダーのシャツを着て、奇妙な笑みを浮かべている。


 俺はその横を、ストレッチャーに乗ったまま店内へと向かった。


「ビッグパック、101個だ!」


 カウンターで注文すると、やがてトレーからこぼれ落ちそうなバーガーが運ばれてきた。 俺は救急隊に支えられながら、テーブルに移動した。周りの客が何事かと俺の方を見たが、構わなかった。


「うっぐぅ……!」


 足は奇妙な方向にひん曲がったまま。火あぶりの刑で焼かれたような痛みが右半身を襲う。俺は歯を食いしばって、包み紙をはぎとった。黄金のバンズにかぶりつく。


 救急隊員が呆れたように言った。


「コイツ、マジで食ってるぞ」


 50個、60個、70個……激しい痛みと闘いながら、食いに食い続け、ついに最後の101個を飲み下す。

 

 脳みそが爆発する。世界が暗転する。


 俺はヒーローになる。

 キングスメダルは、俺のものだ――!


骨折タイムリープ発動! そして、どうなる?!

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