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ドーナツ・トランペット バーガーリーパー  作者: マサ・イワムラン
16/31

なんでもフリをすればいい!天才的『フリ芸』で王はキングスメダルを目指す!

【これまでのあらすじ】


 ドーナツ・トランペットの望みはただひとつ――王様になること!

 ハンバーガー101個でタイムリープする力を手に入れたドーナツ少年。

 ミリタリースクールに転校したドーナツ少年は、最優秀生徒に贈られるキングスメダル獲得を目指す!

 ハンバーガーとタイムリープで、ドーナツはハチャメチャな人生を駆け上る!

「189! 190! 191! 192! 193!」


 俺は、これ見よがしに声を張り上げ、早いピッチで腕立てを続けた。周囲の生徒たちが次々と脱落しても、勢いは止まらない。


 最後に残ったのは、俺ともう一人、学年一の筋肉馬鹿の大男、モッツことモッツァレラだ。脱落した生徒たちが、どっちが勝つか賭けをはじめる。だが、さすがのモッツも俺には叶わなかった。俺の横で、モッツが崩れ落ちた。


 教官はそれを見て、満足したように頷いた。


「いいぞ、ドーナツ!」


「ありがとうございます、教官!」


 俺は、今や、すっかり模範的な生徒様だ。もちろん、何もかもキングスメダル獲得のため。


 それにしたって、俺がこんなに急に筋トレが出来るようになるのはおかしいって? 当たり前だ。筋トレなんて一円の儲けにもならないことに、俺の貴重な労力を割くつもりは一ミリもない。


 全ては『フリ』でしかなかった。


 例えば、腕立て伏せ。コイツは真面目にやれば、滅茶苦茶キツイ。正直、3回も出来る気がしない。だが、いかにもやっているように見せる方法ならいくらでもある。


 まず、大事なのはスピードだ。実際には、腕を少ししか曲げたり伸ばしたりしていなくても、スピードが速いと人は気づかないものだ。かわりに大きく動かすのが腰だ。腰だけをカクカクと上下に動かすことで、十分そう見える。


 それから、声も重要だ。大抵のヤツらは、声を張り上げてさえいれば、やっていると勘違いするものだ。


 俺は、こうした『フリ芸』で、かなりの身体訓練を乗り越えてきた。


 ジョギングでは途中でコースをショートカットして走ったフリ。ほふく訓練では顔に泥を塗りまくって必死に這いずり回っているフリ。レスリングでは、相手に、ちょっとした小遣いを渡して八百長だ。天才的な演技力もあって、俺の身体能力への評価はぐんぐん上がった。


 勉強の方もぬかりはない。相変わらずタイムリープを使ったカンニングでトップを独占。


 俺はフリ芸とタイムリープで、ひたすらキングスメダル獲得を目指した。



   $ $ $



 そんな日々が四年も続いた――。


「来月には、一週間の行軍訓練に入る」


 卒業を半年後に控えたある日、ドリアンが言った。


 17歳になった俺は、フリ芸とは言え、なんだかんだと体を動かし続けたせいで、いい感じに筋肉がつき、ますますハンサムガイになっていた。全く、女っけのないこんな場所に押し込められているのは、国家の損失でしかない。


 ドリアンは俺たちを見渡すと言った。


「場所はホワイトマウンテンだ。実戦を想定しての厳しい訓練になる。鍛錬しておけ」


 俺は誓った――ホワイトマウンテンで『アイツ』を叩き潰す。


 絶対に。


恐怖の行軍訓練! そして、どうなる?!

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