地獄の王様フェスティバル!阿鼻叫喚の生徒たち!それでもドーナツは歌い続ける!
【これまでのあらすじ】
ドーナツ・トランペットの望みはただひとつ――王様になること!
ハンバーガー101個で過去へとタイムリープする力を手に入れたドーナツ少年。宿敵リブの消えた学校で、『王様フェスティバル』を開催することを思いついた!
ハンバーガーとタイムリープで、ドーナツはハチャメチャな人生を駆け上る!
そして、王様フェスティバル当日――。
全ては俺の計画通りに進み、紙テープやモールで派手に飾り立てられた体育館は盛り上がりに盛り上がった。
「ドーナツ! ドーナツ!」
全校生徒が俺の名前を叫ぶ中、遂に俺がステージに上った。スポットライト。エルビスみたいなフリンジ付きの白いジャンプスーツ。バックバンドをしたがえ、俺はシャウトした。
「俺はドーナツ! ドーナツ!
キー・フォレスタの王!
そして、世界の王になる!」
生徒たちは益々熱狂した。チビゴリラのように胸を叩く男ども。ひきつけを起こして倒れる女子生徒たち。だが、まだまだこんなものじゃない。
お楽しみはこれからだ!
俺は歌いながら、体育館の両端にいる子分たちの方を見た。子分たちは、心得たというようにうなずく。俺の雄叫びで、会場の興奮が最高潮に達する。
今だ!
次の瞬間、体育館の両サイドで火花が上がった。
ヒューン、ゴンッ、バチバチッ――高い音を引いて打ちあがった花火は、すぐさま体育館の天井にぶつかり、壁や床に跳ね返って、会場中に火花をまき散らす。
最高だ!
親父の仕事のあとを、ついて回ったかいがあったってもんだ。学校で打ち上げ花火をぶっぱなすなんて、俺じゃなきゃ出来ないだろう。この俺にしか!
体育館に、拍手と歓声が巻き起こる。
俺はますます激しくシャウトした。
だが――あとから俺を問い詰めた警察官の話によると、実際に体育館に巻き起こったのは、拍手と歓声の嵐ではなく、絶叫と悲鳴、阿鼻叫喚の嵐だったらしい。
突然の花火に動揺し、ヒステリーを起こす生徒。泣き叫ぶ一年生たち。先生や保護者の怒号。しかも、飛び散った火花が体育館のカーテンに引火した。燃え上がる炎にパニックになり、逃げだそうとして将棋倒しになる人々。火災ベルが鳴り、スプリンクラーが回る。
俺には、その騒ぎの全てが、俺を讃える声に聞こえたんだ。その声に応えるように、俺は全身全霊でシャウトした。
「俺はドーナツ!
無敵のヒーロー、ドーナツ!」
炎、水、そして、熱狂――最高のフェスティバルだ。間違いない。俺は王だ。絶対だ。
消防車とパトカーのサイレンが遠くから近づいてくるのが聞えた。
阿鼻叫喚の王様フェスティバル! そして、どうなる?!
【更新予定のお知らせ】
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今後は、木曜と日曜の夜9時10分ごろに更新予定です。
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