第3話 ポーションとあべこべ村長と土下座
ふと違和感を感じた。
さっきからずっと敬語なのだ。
なぜ見ず知らずの人間にこんなにも丁寧に接してくれるのか。
その疑問が残ったまま病院へ到着した。
病院へ着くなり医者らしき人間が血相を変えて向かってきた。
「ど、どうしたんだその怪我は!!?」
どうやらこの人も早とちりしているらしい。
浩二は怪我は無いことを説明した。
それでも心配だと、瓶に入った緑の液体をくれた。
どうやら薬のようなものらしい。いわゆるポーションだ。
本能が絶対に飲んではならない、と叫んでいる気がしたがここで優しさを無下にするわけにはいかない
浩二は一思いに飲み込んだ。
その瞬間
「ぐはぁぁぁっっ!!!」
焼けるような痛みが全身を駆け巡った。
浩二は意識を手放した
しばらくして浩二は目を覚ました。
起き上がり、何があったのか思いだそうとして横に目をやると
そこには、二人のおっさんが土下座していた。
恰幅のよいおっさんとひょろひょろでいまにも折れてしまいそうなおっさんだ。
「「本当に申し訳ありませんでした」」
「はぁ...」
そしておもむろに恰幅のよいおっさんが立ち上がり何かをいい始めた。
「私はブカ・ヘーミンと申します。この村の村長をしております。この度は誠に申し訳ありませんでした!」
そして
清々しい程の土下座を再度披露した。
浩二は状況が理解できなかった。