6-9 NL作戦
お待たせしました。前回から1か月近く経ってるんですが、小説書くの完全に忘れてました。できるだけ早く投稿します。
―――1941年12月、アメリカ某所
「お、おい・・・嘘だろ・・・」
警報が鳴り響く中、非常事態にもかかわらず兵士たちは立ち尽くす。
「早く司令部に連絡を!」
「総員戦闘態勢に入れ!」
「空軍、それに海軍の援護はどうなったんだ!?」
怒号に近いような声が空間内に入り乱れる。突然の事態に指揮が機能していないようだ。
ドオォォォンッ!ドオォォォンッ!
艦砲射撃の音、艦爆と思わしき飛行機による地上攻撃、明らかに敵襲だ。この出来事はすぐに大統領の元にも届いた。
―――ワシントンD.C.
「大統領閣下、緊急報告です!!」
ルーズベルトが受話器を取るとすぐにそんな声が聞こえてきた。声の主はアイゼンハワーだ。
「一体どうしたんだ?」
「・・・日本軍が、ついに本土に上陸しました」
「何だって!?場所はどこだ?サンフランシスコか?ロサンゼルスか?」
「いいえ、場所はルイジアナ州、ニューオーリンズです」
「はぁぁ?おい、冗談はやめてくれ。ドイツならともかく、日本軍が東海岸に来るなんていくら何でも無茶だ」
ルーズベルトは茶化すように言ったが、アイゼンハワーは声色一つ変えずにこう続けた。
「おそらく、日本は中央アメリカ諸国から入港権、軍隊の通行権を得たのでしょう。かなり無茶だと思われますが、それ以外考えられません」
「・・・海軍はどうしたんだ!?敵軍の上陸は事前に予測できたはずだ!」
「私も詳しくは分かりませんが、大西洋方面で任務を行わせていたためカリブ海方面にはあまり配置していなかったのかと・・・」
「く・・・!今から作戦会議を始める。すぐに集合しろ」
―――会議室
日本軍の本土上陸を受け、緊急の作戦会議が開かれた。
「知っての通り、ニューオーリンズに日本軍が上陸した。まず初めに聞きたいのが、海軍、それに空軍は上陸前に何をしていたのかということだ」
「・・・いつも通り通常任務を遂行していました」
「同じく」
海軍長官のウィリアム・ノックス、空軍長官のヘンリー・アーノルドはそう答える。
「そういうことではない。何故上陸を阻止できなかったんだ?敵の航空艦隊がカリブ海まで進出しているんだぞ?」
「大西洋艦隊は大西洋でUボート対策を行っていたのと、我々の防衛網の隙を突いて侵入してきたのだと思われます」
「空軍はいつでも出撃できるよう準備していたのですが、突然の事態に指揮系統が崩れて初動が遅れ、敵航空隊の撃墜には至りませんでした」
「うーむ・・・まぁ、反省は後にして、上陸軍の殲滅が優先だ。早く計画を練りたいのだが」
「失礼します!た、ただいま第十五軍より入電がありました!」
勢い良くドアを開け入ってきた男によりルーズベルトの声が遮られ、全員がその男の方に注目する。
「第十五軍?ということは・・・」
「な、何だ?早く読み上げてくれ」
「は、はい!ロサンゼルス近郊に敵軍およそ5万人が上陸!日本軍だと思われます!」
「な、何だって!?」
「このタイミングで更なる上陸だと!?」
一同は驚きを隠せなかった。