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6-6 ソ連崩壊

もはや月一投稿となりつつある。

―――ベルリン、総統官邸


「……それで、あのスターリンは死んだのか?」


「はい。現在調査中ですが、スターリンらがいたであろう別荘は全焼しており、遺体は見つかっていないと。ただ、スターリンらが生きている可能性がかなり低いと思われます」


「うむ。できれば生かして捕らえたかったのだが、残念だ」


ヒトラーは、リッベントロップ外務大臣に少し落ち込んだような仕草を見せる。リッベントロップにはそれが何故なのか分からなかった。


一週間ほど前の9月2日。スヴェルドロフスクに疎開していたソ連政府トップらが赤軍に攻撃され、ソ連政府は崩壊。スターリンが早期に自殺したことで被害は最小限に収まったが、クーデターなどの混乱で町は荒廃した。赤軍はドイツとの約束を守り、武装解除してドイツ占領地へ移送された。こうして、ソビエト連邦は建国から18年の歴史に幕を閉じたのだ。


ソ連領土はウラル山脈以西をドイツが、以東を日本が占領。ドイツ占領地は東方生存圏として、ウクライナ国家弁務官区、バルトベラルーシ国家弁務官区、ロシア国家弁務官区、コーカサス国家弁務官区の5つに分けられて統治されることとなった。日本が占領したシベリア地域には、日本の傀儡国家であるシベリア共和国が建国され、日本政府の援助のもと統治されることとなった。


「総統閣下、そろそろ演説を開始される時間です」


「うむ。では行こうか」


そう促されるとヒトラーは立ち上がり、バルコニーへと向かった。総統官邸の外には演説を待ち望んでいる群衆で埋め尽くされていた。総統は深く息を吸い、演説を始める。


「我々は大勝利を収め、東の忌々しき国は滅亡した!……そう思ってはいないか?確かにヨーロッパ大陸を征服し、我々の悲願たる東方生存圏は完成した!しかし、敵はまだ残っている。そう、アメリカだ!かの国は大陸不干渉を掲げてきたが、それを破ってこちらへ侵攻してきた!先の大戦で我が国に天文学的な賠償を請求し、世界恐慌を起こしてドイツ国民をどん底に叩き落したのも全てアメリカだ!アメリカは確かに強大な国だが、我々には更に強力な友軍もいる。大西洋の向こうにいる奴らはもう虫の息だ。誇り高き帝国の完成は間近である!さあ、国民よ団結せよ!最後の勝利を手にしろ!」


演説が終わると群衆から大きな歓声が上がった。ドイツ国民の戦意はまだ保たれたままだ。


東部戦線を終えたドイツは、西の大西洋へと目を向けた。アメリカとの決戦準備が開始された。



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