5-5 ドーリットル空襲(前編)
実況動画作ってて更新遅れました。すいません。
1940年7月3日。ジミー・ドーリットル少将の指揮により、日本本土への初空襲で命じられた。日本近海まで接近した航空艦隊の、ヨークタウン級空母から爆撃隊が発進。爆撃隊は東京、横浜、名古屋、大阪、神戸方面に分かれて目標を爆撃しにいく。遠くから攻撃を仕掛けて即座に撤退するヒット&アウェイ戦術で、敵の戦闘機に迎撃されない内に大損害を与えるのが目的だ。そのため、護衛用の艦上戦闘機の数はあまり多くない。
その中でも特に、東京方面の爆撃隊には工場、港湾、住宅地の爆撃の他にも重要な任務が課せられていた。それは「宮城」の爆撃。天皇の住まいである宮城を爆撃すれば、日本国民は重大なショックを受け、もし天皇が死亡すれば継戦不能になる可能性が高いからだと、ドーリットルは語っていた。1936年の天皇による改革で軍部や政党を政治から遠ざけて自ら政治を行い、国内の経済や産業などが恐慌の前まで回復。インフラ整備や農地改革、資源開発により国民の生活水準は以前より高くなったこともあり、天皇への信頼や信仰心は揺るぎないものとなっていた。そこで、ドーリットルは天皇がいなくなれば日本はすぐに崩壊すると考えたのだ。そのため、リスクが高く味方の損害も大きくなると予想されるこの作戦も許可された。
東京方面の爆撃隊は太平洋から東京湾に侵入。編隊は目標の爆撃のため低空飛行を開始した。
―――千代田区、宮城(皇居)
「陛下、非常事態です!すぐに安全な場所へ・・・」
皇居から出て庭を散策しようとすると、そこに陸軍航空総監の東條英機が駆け寄ってきた。非常事態、とはどういうことだ?
「ひとまず落ち着いてくれ。何があった?」
「敵襲です。連合国軍の爆撃機、護衛戦闘機が東京湾から千代田区方面に向かう様子が電探に確認されました。また、横浜や名古屋など西日本にも敵機が迫っているようです」
(日本本土への初空襲・・・ドーリットル空襲か?まさかこの状況で空襲を実施してくるとは・・・)
「防衛用の航空隊は出動させたか?」
「出動命令を出しましたが、迎撃が間に合うかどうかは・・・」
(仕方ないが、能力を使うか・・・)
俺は能力を使って迎撃することを決めた。東京湾上空に編隊の影が見える。目に見えている範囲なんで能力は使える。
炸裂寸前の高射砲弾を取り寄せ、それを光速に近い速さで敵飛行機へとぶつける。そうすると・・・砲弾が炸裂し、飛行機の装甲に穴が開く。
「ここが東京か・・・うッ!!?」
爆撃隊のパイロットが地上を見てそう呟く。その直後、先頭の爆撃機が突如として墜落。その10秒後には同じように前の2機も墜落。
敵の対空砲が直撃したのかと思った矢先、自機も攻撃を受け、東京湾の水底へと落ちていった。
結果として、東京方面の部隊は何の成果も得られずに全滅。その他の都市への爆撃は行われたものの、迎撃用の航空隊に捕捉されたり対空砲塔から攻撃されたりして撤退。あまり大きな戦果は得られなかった。