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4-11 作戦計画

更新ペースはめちゃくちゃになってますが、エタることはないのでご安心ください。

1939年7月。日本海軍の内部では、今後の作戦を巡る対立が起きていた。連合艦隊は、ハワイ攻略のための海戦、ミッドウェー海戦を主張し、軍令部はアメリカとオーストラリアのシーレーンの分断を図るソロモン諸島攻略作戦、FS作戦を主張していた。


「今はアメリカ海軍を海戦で壊滅させ、今後の作戦での海の安全を確保すべきです。ミッドウェー付近で敵艦隊を待ち伏せし、艦隊を迎撃することで敵の水上戦力が壊滅させましょう」


連合艦隊司令長官の山本五十六(やまもといそろく)などはこう主張した。


「いえ、米豪のシーレーンを分断し、オーストラリアを屈服させるのが先です。アメリカとの海戦は、南太平洋の安全を確保できてからで問題ないと思います。」


反論を唱えているのは軍令部総長の永野修身(ながのおさみ)だ。両者、一歩も譲らない様子で会議は進行する。しかし、それではキリがない。


「陛下はどうお考えですか?」


永野修身は天皇に意見を求めた。軍令部は天皇直属の機関であり、天皇に意見を求めるのは当然のことだ。


「米海軍は予想以上に弱体化している。大規模な作戦をするとしても、帝国海軍の力量なら何の問題もないであろう。よって、ソロモン諸島攻略作戦を優先すべきだ」


「陛下がそう言うのであれば・・・FS作戦を先に実行しましょう」


山本五十六は天皇の言葉を信じ、そう返答した。天皇の鶴の一声により、FS作戦の遂行が決定した。


「では、トラック諸島にいる艦隊に向けて、作戦の全容を伝えてくれ。作戦の実行は7月26日だ」


「はい、承知しました」



―――アメリカ太平洋艦隊司令部


「おい、君は日本軍の暗号が解読できたことを知っているか?」


「いえ、知りません」


太平洋艦隊司令長官のチェスター・ニミッツは部下の1人に嬉しそうにそう言った。


「日本軍は7月26日にソロモン諸島の海域に艦隊を出動させるようだ。ジャップの暗号など簡単に解読できた。これはチャンスだとしか言いようがない。この日に我が艦隊も出動させ、必ず、日本軍の船を水底まで沈めるのだ!」


「はい、かしこまりました。早速伝えてきます」


部下は背面を向き、小走りで部屋を後にした。

アメリカ軍は日本の暗号、コーラル暗号を傍受しており、その暗号が解読されてしまったのだ。


これにより、空母2隻、巡洋艦10隻、駆逐艦15隻などの艦隊が珊瑚海に向けて出動し、オーストラリア海軍とも合流して待ち伏せした。アメリカの準備は万全だった。


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