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1-3 予言

今回もいつも通りご都合主義です。おそらく次回も。

日本を勝利させてほしいと言われても、何をすればいいのだろうか。


まずは、俺が国を動かす、つまり実権を握らなければいけない。そのためには、今の国の制度を変えなければならない。言うならば、俺が造った日本皇国みたいな制度にだ。議会や内閣を廃止して権力を俺に集中させる。とは言っても、いきなりそんなことをやると反発されるかもしれないので、最初からはしない。

どうするかと言うと、身の回りの人間に俺を信用させ、俺に政治を任せてもいいと思わせるのだ。


そのためにも、まずは行動を起こさないとな。



―――総理官邸


第31代内閣総理大臣、岡田啓介(おかだけいすけ)の眼前には、この国の天皇の姿が映っていた。

天皇が総理と会いたいと言い、ここまで来ていたのだ。


「あの・・・陛下、今日はどういったご用件で?」


岡田総理は、開口一番に聞いてくる。そりゃあ、いきなり来られたらそう思うよな。試しに、総理の心の中でも覗いてみるか。


(わざわざ来なくても、呼べばいいのに・・・)


読心を念じると、総理の心の中が見えてきた。読心能力というのは本当のようだ。

呼べばいいと言われても、待つのはいやだ。まあ、天皇には危ない目に遭ってほしくないという優しさもあるのだろう。


「突然訪ねてすまない。今日は重要な話があるのだ」


「重要な話とは何ですか?」


聞かれたので、正直に答える。


「単刀直入に言おう。今まで秘密にしてきたのだが、私は未来が見える」


俺がそう言うと、総理は固まった。反応ができないのだろう。

再び、読心してみる。


(急に何言っているのだ・・・?)


思った通りの反応。いきなり未来が見えるなんて、天皇に言われたらそう思うよな。


「信じてもらえないだろうが、これは本当なのだ。それを証明するために、明日起こることを予想しよう」


「一体、どんなことが起こるのですか?」

(どうせ当たらないと思うけどな・・・)


総理の質問と同時に、心の声まで聞こえた。どうやら、まるで信用していないようだ。まあ、今は信じてもらえなくても構わないが。


「明日、ドイツ軍が非武装地帯と決められているラインラントへ進駐をする。どうか信じてほしい」


俺は明日起こるであろうラインラント進駐を予言した。


「分かりました。信じるとしましょう」

(予想にしてはえらく具体的だな・・・もしかして本当なのか?)


総理も予言を聞いて、少し信じてきたようだ。予言が当たるまで待つとするか。


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