3-7 仏印進駐
明日から3日間は学校の泊り行事のため、先に投稿しておきます。
1938年8月。ついに日本軍をフランス領インドシナに進駐させた。史実では、北部仏印進駐と南部仏印進駐に分かれているが、面倒なので全域に進駐した。もちろん、フランス領インドシナ政府と、日仏印軍事協定を結んだ上での進駐だ。仏印は本国とかなり離れているため、軍備が手薄だから進駐を許可したのだろう。まあ、進駐したことでアメリカが動くだろうが。
進駐してから少しフランス軍の一部と戦闘があったが無事に収まったので、早速現地の開発をしていく。まずは、港湾と飛行場の整備だ。軍港や造船所を建造し、飛行場を拡張する。更に、軍の拠点の拡張や兵站基地の建設、軍需工場の増築もする。労働力は主に現地住民を使う。これらは仏印政府に許可を取っているので問題ない。
本土や外地では、空襲に備えて都市に高射砲塔やレーダー基地を建設した。日本の防空網はかなり甘いから、今の内に守らなければ。
新型レーダーの開発も進み、艦艇用の新型対空レーダーを開発した。既存の艦艇には、このレーダーの設置を進めていく。
ソ連がエストニア、ラトビア、リトアニアを併合。各国にそれぞれ共産党が作られ、ソ連軍が駐留を始めた。この流れだと、おそらくフィンランドにも同じような要求をして、冬戦争が始まるだろう。
イギリスがアイスランドに侵攻。非武装中立をしていたアイスランドは、すぐに全土が占領されてしまった。更に、アメリカがグリーンランドを保護という名目で、軍を駐留させ、軍事基地の建設を始めた。これらはおそらく、イギリスとアメリカの北方での輸送路の確保が目的だろう。
―――アメリカ、ホワイトハウス
(ドイツの侵略は早く阻止しなければな・・・しかし、現状では介入することはできない)
ルーズベルトは、執務室の中で悩んでいた。自国の安全を守るためにも、連合国への支援だけでは間に合わない。欧州での戦争に介入しなければいけないのだ。しかし、それはアメリカの孤立主義にそぐわない。更に、参戦すると選挙での公約を破ることになる。どんな方法がいいのか、ルーズベルトは考えていた。
(そもそも、ドイツは何故あんなに強い?まだ再軍備を達成したばかりなのに・・・)
ドイツの強さの理由を探っていると、1つの答えを発見した。
(ドイツに巨額の支援をしている国・・・日本か)
イギリスなどの調査、諜報により、日本がドイツ、イタリア、スペインなどに巨額の資金援助をしていることが分かっていたのだ。枢軸国の強さは、日本が原因だったのだ。
ドイツを倒すためには、先に日本を倒さなければいけない。そこで、ルーズベルトは思いついてしまった。
(そうだ。日本を挑発して、戦争に引きずり込めばいいじゃないか。日本はこの前、仏印に進駐したからそれを口実に・・・)
ルーズベルトが考えたのは、日本を戦争するしかない状況まで追い詰め、向こうから攻撃してきたところで日本と開戦。同盟国であるドイツもアメリカに宣戦布告するだろうから、東西でイギリスと共に戦うというものだ。大量の資金を持っている日本と戦って勝つのは簡単なことではないが、大統領には自信があった。
(日本人は頭の発達が我々白人よりも2000年遅れている。黄色人種など我々の敵ではない。日本を潰すなら今だな・・・)
ルーズベルトは、太平洋で着々と力をつける日本を邪魔だと思っていたのだ。こうして、大統領の計画が始まってしまった。