2-4 領土拡大
1937年、3月。俺がこの世界に来てから、およそ1年が経った。日本は、世界恐慌から立ち直り、ドイツとの貿易などで経済成長を遂げている。工業生産も、前年と比べて2倍ほどになった。恐慌を発した国、アメリカはまだ恐慌から立ち直っていないようだ。まあ、そっちの方が好都合だからいいのだが。
ドイツがチェコスロバキアのズデーテン地方を割譲した。今は、チェコスロバキアの解体を始めようとしている。史実通りに領土拡大をしているな。もちろん、1年以上早い領土拡大だが。
中国共産党は、国民党の攻撃に耐え切れず、モンゴルへ撤退したようだが・・・行くまでの経路に国民党の支配地域があり、撤退したことで逆に攻撃を受けてしまった。共産党は何とかモンゴルまで逃げ延びたようだが、撤退中に毛沢東が攻撃を受けて死亡。奇跡的に生き残った周恩来が共産党のトップになった。もう共産党は虫の息らしいが、モンゴルまで撤退されたせいで、国民党は手が出せない状態らしい。できれば、早く滅ぼしてほしかった。
男女平等をより深めるため、女性にも地方参政権を与えた。更に、今まで女性兵士は
下士官ぐらいまでしかなれなかったが、上官にもなれるようにした。
テレビを開発。早速、国民の手にも届くような値段設定にし、販売を開始した。これでテレビ放送をすれば、国家の思うように国民を洗脳することも可能。一番の目的はそれだ。
他にも、小説や漫画などの娯楽を充実させて、国民を洗脳しやすくしている。
国内のインフラが整ってきた。東名高速道路や名神高速道路などが開通。外地では釜山と京城府を結ぶ高速道路が開通。国外でも、大連と新京、ハルビンなどを結ぶ高速道路が開通した。四国や九州と本州を結ぶ橋も建設された。
日本の自動車産業は俺のおかげでかなり良くなり、国産車でもある程度のブランドになってきた。
高速道路や橋をつくった理由は、今後の物流はトラックが中心になるからだ。日本は島国だから海運の方が優れているが、満州とかの内陸が多い場所だと海運はできないからな。
本州と北海道を結ぶ青函トンネルは去年から建設を始めており、来年ぐらいには完成する予定だ。朝鮮と満州を結ぶ鉄道や高速道路は、もうすぐ完成するだろう。
日本軍を増強した。
陸軍では、歩兵師団、装甲師団をそれぞれ2個追加した。もちろん、兵は訓練済みである。更に、歩兵師団4個を装甲師団にした。日本軍は歩兵が多く、進軍速度が遅いのが難点だったからな。
海軍、空軍では陸戦部隊を増強した。空軍の陸戦部隊なんて、いる意味あるか分からないが。
零式艦上戦闘機、零式水上観測機、零式水上偵察機などを開発した。
ついに零戦を開発できた。零戦は極限まで機体を軽くすることで航続距離と優れた運動能力を誇っていたが、軽量化のため複雑な構造になっていて、大量生産には向かなかった。でも、取り寄せ能力があるから大丈夫だ。ちなみに、エンジンは高出力なものに改良してある。これはどの飛行機にも言えることだが。
日本だけではなく、ドイツにも新兵器を開発してほしいな。