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私、宗教について考えました

 前世の時代にも当然宗教はあったよ。

 代表的なものがいくつかと、土着的なやつとか、マイナーなものを含めると幾つになるかわからない。

 そもそも幾つあるか私も知らないし。

 ただね? 『神』の名前を関するならば、代表的なやつの流れを確実に組んでるはず。

 『創生神教』略して神教なんて呼ばれていたやつだ。

 言葉の通り『創生神』と配下の神々を祀った宗教で、一番のメジャーな宗教。

 なんせ神々が直々に不況やら奇跡やらを起こしていたからね? 当時は。

 『月の女神派(教)』みたいな分派はあったけど、大本は神教の一種だ。

 本物の神々が取り仕切っているから、マイナー宗教が『神』の名前を関したり、土着宗教のトップが神を名乗ろうものならば、神兵とかいう兵士を引き連れてつぶしに行くからね。

 実際のそのせいで滅んだ国や地域がいくつあったことか。

 これに続く宗教は『ドラゴン教』創世のドラゴンを頂点とした知恵ある竜を崇めたたえるための宗教。

 主に竜と協力関係の部族や国家なんかが信奉していた。

 ただ創世のドラゴンのお爺ちゃん以外は、無駄にプライドの高い連中ばっかりだからさ。

 守る代わりに金山を丸々(採掘する連中付き)で献上させたりとか、お供え物が気に入らなかったなんて理由で国一つ滅ぼしたりしていたからね? あいつら。

 そして三番目の宗教『九重の尾』

 モフモフをめでましょう、モフモフを愛しましょう、喧嘩するよりモフるのです。

 はい、私が教組です。

 ついでにご神体でもありました。

 私もね? まさかあんなに広まるとは思っていなかったんだよ。

 おかげでドラゴン教とぶつかって大変な目にあったよ。

 

 昔話はここまでにして(閑話休題)

 『糸車の女神』ってことは神教に連なる一派だとは思うんだけど……覚えがないなぁ。

 神の名が入っているからマイナーのはずはないし。

 だからと言って神教は私の時代に廃れた宗教だから今更新しく復活するわけもないんだけど。

 廃れた原因はお察しください。

 

 「(女神教ってなんぞや?)」

「(あー、私たちも本で得た知識ですし、ちょっと長くなりますけどいいですか?)」

「(構わぬ)」

「(女神教が最初に確認されたのは、今から1000年近く前になります)」

 思ったより最近だね。

 私が転生するのにかかった12000年にくらべれば。

「(1000年ほど前に、現在の女神教の総本山のある位置は魔族と人間たちの収める国だったそうです)」

 1000年前までは生き残っていたんだねぇ。

「(その国では人間が奴隷のように扱われ、町は血と汚物で汚れ、人々の悲鳴と魔族の笑い声が響く悪夢の都市だった……と言われています)」

 勝者が歴史を作るっていうのは有名なお話。

 この辺の評判は話半分に聞いておいたほうがいいかも。

「(それに怒りを感じた人間たちは、解放十字軍を結成し大規模な遠征のすえ攻撃を仕掛けたそうです)」

 事実ならば美談だけど、今の私には真実を知ることはできない。

 いちいち突っ込みを入れても野暮だから最後まで話を聞こう。

「(ところが魔族たちは奴隷を盾にして半減をしてきました。さらに魔族に同調した裏切者たちの攻撃にあい、軍は壊滅しかけたそうです)」

 しかけたってことは何かあったってこと。

「(そのとき天から光が差して、空から御使いの軍隊と共に『糸車の女神様』が降臨したそうです)」

 人間がピンチになると何処からともなくやってくる。

 この展開さっき聞いた気がする、5回くらい。

「(御使いたちはその圧倒的力で魔族と裏切者たちを殲滅し、その地を浄化しました。そして「人間たちよ、もう心配はいりません。以後貴方達を魔の脅威から守り、導いていきましょう」と言ったそうです)」

「(いうだけならば只じゃからな)」

 これだけは思わず突っ込んでしまった。

 話も聞かずに一方を殲滅しておいて守り導くとはよく言えたもんだね。

 こりゃ碌なもんじゃなさそうだぞ。

「(以後、人間たちによって魔族は段々と精力を減らしていき……数百年前には完全に今と同じ人間の勢力で世界は収まりました……抵抗した魔族や裏切者たちもいたそうですが、そのたびに御使いたちに殲滅されたそうです)」

「(妙じゃな……神がそこまで人間に固執するとは思えん)」

 あいつらはドラゴンとはまた違った意味で厄介だから。

「祈ってくれるし、最後の創造種だから末娘みたいで可愛いよ? 贔屓はしないけど」

 これ実際に創造神が言っていたからね。

 なんでそんなことを聞いたことがあるのかは聞かないでほしい。

 私にだって、神様を敬って神と関わり合いを持った時期があるのだ。

 今は後悔しかしてないけど。

「(実際、魔族に手を貸したことは一度もないそうです。そして人間同士の争いも介入を始めました)」

「(どういうことじゃ?)」

 守るのほうはやり切ったらしいけど、導くほうはどうなのかな?

「(人間同士で戦争がはじまりそうになると、御使いが表れて仲介に入るそうです。彼らのおかげでここ1,000年人間同士での戦争はありません。小さな小競り合い程度です)」

「(ずいぶん過保護じゃな)」

「(一番最後に御使いが公式に確認されたのは今から10年ほど前の話らしいですが)」

 なんだって?

「(……昔話や伝説の類ではないと?)」

「(はい、どうやら近年でも活動を続けているらしいです)」

 てっきり勢力が大きいだけの宗教かと思ってた。

 もちろんそれだけでも厄介だけどね? 御使いとやらが実在して今の活動しているとなると……

 うん、なるべく目をつけられないように気を付けよう。

 負ける気が全くしないけど、今世の私は暴力は最後の手段と決めているのだ。

 この世界では十字軍遠征以降の戦争は発生していません。

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