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価値観


後輩の今来ているTシャツは15万らしい



 詳しくはわからないがニルヴァーナのヴィンテージTシャツとの事。ただのTシャツにそれほどの価値があるとは。じっくり見てもその良さは僕にはわからなかった。


 そりゃ僕は最近はずっとユニクロのTシャツを3種類順番に着てるだけで服に一切興味がないが、15万もするなら、一目見ればこりゃ高いわってわかるはず。それも感じさせないようなTシャツだ。


でも、そういう後輩はちょっと誇らしげだ。きっと僕だけじゃなく他の人にも言ってるはずだと思う。


 ニルヴァーナ。名前だけは知ってる。

 海外の伝説的なロックバンド。


 もしかしたら、ロックバンドなんて言ったらファンからしたらもっと細かい別のジャンルかもしれないけど、僕から見たら等しくロックバンドだ。


 ちょっとスマホで調べてみたら、僕が生まれる前にすごい流行ったバンドだそう。


 じゃあ後輩なんて僕の6つも下なんだから、流行時なんて当然生まれてるわけもない。なんじゃそりゃ。


 今流行ってるなら、分かる。

 ワールドカップが始まれば、サッカーファンが喜ぶし、オリンピックなんて始まればやったこともないのに、今まで放送すらしなかったマイナー競技で盛り上がる。


 それはしょうがないとして、超昔の話だろ?ネットにもニュースにも最近上がってるわけでもない。


 じゃあニルヴァーナのファンだったのか、と聞くと、Tシャツを買ってから聴き始めたとの事。再び、なんじゃそりゃ。

 僕には到底理解できない世界が広がっていた。


 なんでも、ニルヴァーナは活動期間が短く、バンドTシャツの流通量がすごい少ないらしい。中でも着ているTシャツは似たようなものはあるが色が違うと。

 なるほど、伝説のポケモンの色違いみたいなもんか。


 相槌しか打てない僕に後輩はいろいろ教えてくれた。既に忘れたが。

 でも、語る後輩の顔は仕事中に見ないような楽しそうな顔で少し羨ましく思えた。


 改めて見ると、後輩の来ているTシャツは新品のようにシミもなく、パリッとしてる。多分毎回アイロンをかけているのだろう。

 こんな話を言われなきゃ、どっかの新品のシャツと僕は思っていた。いや、僕のことだからTシャツなんてそもそも見てなく、記憶から消えていただろう。


 人には価値観がある。

 そして、それは他の人と違う。


 僕にとってはどうでもいいことでも、真剣にそして愛情を持って胸の中に抱えている。

 

 それは決して他人が蔑ろにしてはいけないと思う。いや、後輩も見て初めて思った。


 そう考えるとうちの嫁はすごい。

 

 僕は生まれた時から持っているタオルがある。記憶にないが、ある角が好きらしくて、ずっと舐めたそうだ。それは別の角にしても僕は回して、特定の角を舐め続ける。母親からいつも恥ずかしい話をまるで自慢話のようによく聞いていた。

 

 そして、今も捨てられず、枕の上に引いている。角はボロボロで、知らない人が見たらなんやそのボロ切れって言われてしまうような。


 うちの嫁はめっちゃ気が強い。男性職場でバリバリ働いているからもあって、はっきりものを言う。


 でも、嫁は捨てようなんて言わず、定期的に洗濯してくれる。他のものですら、嫁から汚いから捨てななんて言われたことはない。


 僕も汚いなとは思いつつも捨てるに捨てられない。


 だから、僕も言葉には出さないようにしようと思う。

 人の大切なものを軽んじるような言葉は。

 僕だって、好きなものを否定されたら悲しいから


 と、車二台有るのに燃費の悪いでかい車の方でドライブしながら思うのでした。

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