第2話 SNSにマッスル自慢を投稿したら街ごと炎上した件
やっほー、ぴこたんですぴこ。
……実は昨日、うっかり(?)フライング投稿(20:00予定)をしちゃったぴこ(笑)
だから今日は「正式には2日目」なんだけど、
スタート記念ということで――
特別にもう一話、投稿しちゃいますぴこ!
「これ2日目じゃないの?」ってツッコミも大歓迎ぴこ。
コメントで笑ってもらえたら、それだけで筋肉が喜ぶぴこ!
まだ始まったばかりの冒険だけど、
これからどんどん盛り上げていくぴこ。
おぬしと一緒に、楽しんでいきたいぴこ!
インフォシティ――情報が光の粒となって漂い、街全体を包み込むネトワールド最大の都市。
空中にはホログラムの広告が浮かび、冒険者や商人たちがひしめき合っていた。
喧騒と熱気、そして絶え間なく更新される情報の洪水。その中心で、ひときわ声を張り上げる影があった。
「おぬしぃぃぃ〜!今日のオレ様マッスルを見よぉぉぉぉぉ!」
脳筋戦士ぴこたんは、鎧ごしにも伝わる圧倒的な筋肉の存在感を誇示し、広場でマッスルポーズを決めていた。
その姿は輝かしく……いや、もはや眩しすぎて通行人が目をそらすレベルである。
「おい、またやってるぞ」 「あれ絶対SNSに上げるつもりだろ」
街の人々がひそひそとささやく。だが当の本人は全く気にしない。
「ふっふっふ、見せびらかすだけで終わると思ったら大間違いぴこ!」
そう言うとぴこたんは、懐から水晶板を取り出した。それは魔法SNS《ツイッ塔》にアクセスできる不思議なアイテムだ。
画面には煌びやかな羽ペンのアイコンが浮かび、ひとたび書き込めば、全世界にメッセージが広まるという。
「よし……『今日もオレ様のマッスルたん、最強ぴこ!お肉もお宝も全部オレが独り占めぴこー!』っと」
勢いよく書き込みを終えると、ぴこたんは満足げに笑った。
しかも写真付きだ。何の遠慮もなく、背景には仲間や街の人々の姿までしっかり映り込んでいる。
「おぬし!どうだ!もうこれはバズるしかない神ショットぴこ!」
「おいおい、ぴこたん……それはヤバいんじゃ……」
おぬしが止める暇もなく、投稿は全世界に拡散された。
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数分後――
《ツイッ塔》の画面に、次々とコメントが押し寄せ始める。
「自慢うざい」
「仲間や街の人を勝手に載せるな!」
「宝を独り占めとか性格悪すぎ」
コメント欄はあっという間に埋め尽くされ、赤い炎のエフェクトが画面全体に広がっていく。
その炎はやがて現実の広場にも飛び火し、空気が熱を帯び始めた。
「ぴ、ぴこ!?なんだこれ!?画面から火が出てるぴこおおお!」
ぴこたんが慌てていると、どこからともなく轟音が響き渡る。
ゴオオオオオッ!
巨大な竜が空から舞い降りてきた。真紅の鱗に覆われ、目は怒りの炎で燃え盛っている。
その名は――炎上竜。
「ククク……愚かな投稿者よ。お前の言葉が火種となり、ワシを呼び覚ましたのだ!」
「な、なんだとぉぉぉ!?オレのマッスルポストがぁぁ!?」
「ぴこたん、あれはSNSの炎上が実体化した存在だ!」おぬしが叫ぶ。
「わ、わかったようなわからんような……でもメッチャ熱いぴこおおぉぉ!!」
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フレイムサラマンダーは大きく口を開き、炎を吐き出した。
轟々と燃え盛る火柱が広場を包み、逃げ遅れた人々が悲鳴を上げる。
「く、くるしいぴこ!あっちゅっ!あっちゅっ!オレのマッスルたんが、こげるぴこおおぉぉぉ!」
炎に包まれ、ぴこたんは転げ回った。鎧がジリジリと赤熱し、筋肉の焦げる匂いが漂う。
「ぴこたん!力で殴っても炎は消せない!」
仲間のセキュリティ騎士ルークが叫んだ。彼は盾で炎を防ぎながら必死に指示を飛ばす。
「必要なのは――誠実さだ!」
「せ、誠実さぁ!?」
「そうだ!炎上は謝罪と反省、そして正しい態度でしか鎮められない!」おぬしが続ける。
「ぴこたん、唱えるんだ!消火呪文《誠心応対》を!」
ミミが口元をニヤニヤさせながら煽る。
――炎や混乱を“ネタ”として面白がる、それがミーム精霊の性。
誰かが困っている時ほど、彼女は楽しそうに笑うのだ。
「せ、誠心応対……!?そんなカッコよすぎる呪文があるぴこか!?」
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炎の熱で汗だくになりながら、ぴこたんは胸に手を当てた。
彼の瞳に一瞬だけ真剣な光が宿る。
「オ、オレが悪かったぴこぉぉぉ!!
投稿は削除するぴこ!勝手に人を載せてごめんなさいぴこ!
二度と同じことは繰り返さないと誓うぴこおおおぉぉぉ!!!」
その言葉はただの叫びではなかった。
心からの反省と謝罪が魔力となって広がり、清らかな風へと変わっていく。
炎を舐め尽くしていた赤い竜はたちまち弱まり、怒りの瞳が消えていった。
やがてフレイムサラマンダーは炎の粉となり、空に散っていく。
「……す、すごい。炎上が……消えた……」
おぬしが呟いた。
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広場に再び静けさが戻る。焦げた石畳の上で、ぴこたんは大の字に倒れ込み、ドヤ顔で親指を立てた。
「ふふん!オレはもうSNSで失敗しないぴこ!《誠心応対》こそ、最強のマッスル魔法ぴこ!」
「ほんとにぃ〜?またやらかす未来しか見えないけどw」ミミが笑う。
「ま、もしやらかしても、その度に学べばいいさ」おぬしが苦笑した。
ルークは剣を収め、真剣な眼差しで言葉を残す。
「心得よ。SNSでの発言は矢よりも早く広まり、炎よりも速く燃え広がる。
だからこそ、一呼吸置いて言葉を選ぶのだ。
そして、もし燃えてしまったら――逃げずに《誠心応対》を唱えることだ」
「うむ!誠心応対マスターぴこ!もう大丈夫ぴこ!」
ぴこたんが胸を張ると――その足元に、新たな巻物が落ちてきた。
『限定!今だけ無料でマッスル増強薬が手に入る!』
「おぉおぉ!?マッスル増強薬だと!?買うぴこ買うぴこおぉぉぉ!」
「ダメだああぁぁ!!」
広場に笑いと絶叫がこだまし、第2話は幕を閉じた。
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――教訓まとめ――
今日は「SNS炎上」がテーマだったぴこ!
オレ様ぴこたん、ちょっと自慢ポストしただけで街ごと燃え上がるところだったぴこ。
でも大丈夫ぴこ!みんなも覚えておくぴこ!
1.SNSで不用意に投稿すると炎上の火種になるぴこ!
2.他人の顔や個人情報を勝手に載せないぴこ!
3.もし燃えちゃったら――削除・謝罪・そして 誠心応対 ぴこ!
これさえ守れば、炎上竜にも勝てるぴこ!
ミミ「……でもぴこたん、またバズ狙いで燃やす未来しか見えないけどw」
ルーク「学んだなら言葉を選べ。炎より速く広がるのは“軽率なひとこと”だ」
う、うるさいぴこ!オレは進化するマッスル戦士ぴこ!
次回はもっと冷静に……たぶん……大活躍する予定ぴこだから、絶対見てほしいぴこ!




