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どうにもならないと知っていて

作者: あまなす

窓の外では

男の子が

ばいばあい

と大きな声で言い

女の子が

負けじと

じゃあねえ

と大きな声で言う


わたしにも

ああいうときがあったんだよ

わたしが

わたしに向かって

言ってくる


夏の名残

扇風機の音は

たえまなく

けれど

その音が

安心でもある


途絶えたら

どうにかなってしまいそう


どうにもならないと知っていて

けれど

とめられない


暑さからくるのとは別の

この

のどの渇きは

いったい

なんだろうか


救われないことへの思い

報われないことへの思い

いつまでやればいいんだろう


いつ終わるのか


終わられても困るような

このままでもいいような

ゴールが見えなくて

果てしない


水を飲んだときの平安は

ほんの一瞬で

それなら

水を飲み続ければ

いいのだろう


いっそ

溺れてしまえば


その前に

泳ぎかたを

忘れてしまわないと









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