塔⑤
章の最後に脚注があります。
月面基地ルナの道場は、毎晩1900時(UST)¹になると震え出した。 竹刀の乾いた衝突音と、抑えの効かない気合の咆哮が夜更けまで響き渡り、 レンジャー候補生たちの体力を最後の一滴まで絞り尽くす。
床を去るとき、皆が痣だらけで、血を流し、息も絶え絶えだった。 それでも翌日、また戻ってくる。
技は重要だった。 だがそれは刃にとっての鋭さと同じだ。 力を押し出す“推進”があってこそ意味を持つ。
連邦式剣道は、身体から恐怖を削ぎ落とし、 代わりに前進する衝動を叩き込む。 暴力そのものが、むしろ奨励されていた。隅では常に衛生兵が待機している。
だが本当の見世物――
候補生が動きを止め、教官が腕を組んで見守る瞬間――それは花沢が前に出たときだった。
《狂犬のエルフ》が、 《ワイルドカード》と刃を交えるとき。
リアは高校時代、剣道部の副主将だった。 地球生まれの人間が大半を占める社会で、 異界人が指導的立場に立つのは稀だ。 それは席が空いていないからではない。
二度、打ち合いたいと思う者がいなかったからだ。
彼女は一歩も譲らない戦い方をした。 そのために一太刀もらうことになっても、 必ず打ち返す。 彼女の剣は“圧”だった。 逃げ場のない、締め上げるような圧力。
ルナはそれを、さらに研ぎ澄ました。 礼をして構えに入るだけで、 教官ですら、無意識に構えを変えるほどに。
例外が一人だけいた。
木下ナオト。
目立たない“雑兵”――
《ワイルドカード》。
最速でも、最強でも、最も規律正しいわけでもない。 それでも彼は、リアの剥き出しの攻撃性を真正面から受け止め――
そして返した唯一の存在だった。
彼の剣は野火のようだった。 切れ味のある足捌き、力の抜けた構え、 竹刀は遊ぶように、危うい軌道を描いて手首から弾き出される。 踏み込む前に一度、くるりと回す癖。
教官が嫌う仕草――
彼は一度もやめなかった。
ナオトは楽しんで戦っていた。 純粋で、無謀な歓びのままに。
二人がぶつかると、道場は必ず静まり返った。 誰も息をせず、瞬きもしない。 どちらも一歩を譲らず、 どちらも退かない。
彼女は“圧”。 彼は“勢い”。
釣り合うはずのない二つの力。
――均衡していた。
雨が中庭を打ち、 輪入道の焼け焦げた装甲から煤を洗い流す。 柵を突破してから初めて、 リア兵長は自分の脈がゆっくりと落ち着いていくのを感じた。
エンゲルス・プライムの〈魔女〉は確保された。
イージー中隊が周囲を完全に制圧して、 ようやく腕に広がる鈍い痛みに気づく。 ルナで百本を打ち合った後に残る、あの灼けるような疲労。
ナオトと稽古した後、 いつも残っていた感覚と同じだった。
……
望んでもいない記憶が、 静けさの中でふっと浮かび上がる。 リア兵長の指がポケットに沈み、 突撃前にリッカ上等兵が滑り込ませた、 へこんだ金属の缶に触れた。
殺した魔導兵の顔が、 拒みようもなく脳裏に閃く。 崩れ落ちる身体。 虚ろに抜け落ちた眼。 血が石に触れるより先に、 命が消えた瞬間。
リア兵長の喉がきゅっと詰まる。 彼女の手が、缶を強く握り締めた――
「――おい。ぼーっとしてる場合か?」
シオン軍曹の声が割り込む。感心している気配はない。 モリの隣に立ち、眉をわずかに上げた。
「今が一番、現実逃避に向かない時間だろ。」
「す、すみません……軍曹。」
シオン軍曹は短く息を吐き、 荒れ果てた中庭を一望してから全員に向き直る。
「いいか、新兵ども。話を戻す。 橋梁方面からの増援は、まだ先だ。理由は聞くな。 装甲部隊と医療班は向かってきてるが――それまで、この場所は私たちで押さえる。」
モリは硬く頷いた。
「軍曹、失礼を承知で。 まだ主目標を完了していません。 フォックスとジョージは羽田空港で敵砲兵の無力化に向かいましたが、 所在が掴めていない。 帝国側には、まだ砲兵が残っているはずです。 それに対空砲――降下時にヴァルキリーを落とした何かも。」
シオン軍曹は、感情の色の薄い乾いた笑いを漏らした。
「ああ、見つけたわよ、伍長。 あんたが気づいてなかっただけ。」
顎をしゃくり、 中庭を示す。 膝をつかされた魔導兵。 捕虜区画へ引きずられていく魔女。 そして、レンジャーが荷車に積み上げている、 死体となった術者の山。
「全部、それが砲兵。」
煤を指で払いながら続ける。
「ドッグもイージーも、着地直後にボコられた。 理由が分かるまで、少し時間がかかったけどね。 こいつらの一人を、生きたまま喋らせてから処理した時点で――ようやく繋がった。」
口元が、苛立ちと皮肉の中間に歪む。
「腑に落ちた瞬間ってやつ。 ああ、そりゃそうなるわ、って。」
倒れている魔導兵を、ほとんど無意識にブーツで小突く。
「もっとも…… 司令部がその“見落とし”を認めるとは思えないけど。」
低く、冷めた吐息。
「『魔導脅威を過小評価』なんて文言、 事後報告書に載せたがる連中じゃないでしょ…… そうよね、FIONA?」
オムニリンクは沈黙したまま。シオン軍曹が小さく鼻を鳴らす。
「……でしょうね。」
視線が輪入道へ移る。 アカネ伍長を除いた乗員たちが、 損傷箇所を点検している。
「それでも、よくここまで装甲を持ち込んだわ。 まだ使えそう?」
アカネ伍長が、首を横に振った。
「誘導輪が溶け落ちている。交換が必要だ。 自走不能――輪入道は実質、固定バンカーだな。」
軍曹が舌打ちした。
「――しかも、配置が最悪のバンカー。 どの区画もカバーできてない。……完璧ね。」
シオン軍曹は一瞬立ち止まり、 唇に人差し指を当てながら生存者たちを見渡す。 モリの消耗した火力班。 単独のNGD戦闘員。 ジョージ中隊からはぐれた医療兵。 まだ銃を半分構えたままのリア兵長。
軍曹の姿勢がわずかに硬くなる。 肩が張り、目がほんの少し細くなる。 リア兵長はその表情を知っていた。 嫌な確率を弾き出す、歴戦の目。
「……クソ。」
吐き捨てるように言う。
「レンジャーだ。あるものでやる。」
西側ゲートを親指で示す。
「モリ、お前の人員を――」
「北、接触!!」
中庭が一気に騒然となった。
パルス射撃が公園を切り裂く。 破壊された柵の向こうで、 イゴールが喉の奥から戦吼を絞り出す。 群れ突撃の前兆――はっきりとした合図。
シオン軍曹はヘルメットに二本指を当て、 一瞬、通信を聞き取る。
「作戦変更。」
低く悪態をつき、 即座にライフルを構えた。
「モリタ伍長、でいいわね? 二人連れて収容区画へ向かえ。 民間人と捕虜がそこを通過中。
――生かして守れ。」
モリは一瞬も迷わない。
「了解。リア、オオサカ――ついて来い。」
シオン軍曹の視線が残りの面子をなぞる。
「ま、待って――私たちは?」
輪入道のキューポラから、 アカネ伍長が口を挟む。
「ライフル担げってことですか?」
シオン軍曹は振り返らなかった。
「その箱にいろ。」
「前線が崩れたら、 あんたたちが最後の壁だ。
――砲塔を温め続けろ。」
アカネ伍長が短く息を吐いた。
「了解です、軍曹。輪入道、最終防衛線を保持します。橋からの増援は――15分後に到着予定!」
リア兵長は銃を構えたまま、モリと大阪上等兵の後ろにつく。
雨で濡れた中庭を横切り、輪入道の巨体の脇を駆け抜け、そのまま東門へ――侵入時に使った、あの門だ。
塔は落ちた。
ギャップゾーンも消えた。 それでも、イゴールの動きは鈍らない。
遅かれ早かれ、第1機械化師団が突入し、残党は掃討される。 FSV〈ヤマシロ〉の射線も再び確保される。 震電が空を制圧する。
――それまでだ。
連中は塔を取り戻そうとしている。 これが帝国側の最後の賭けであることは、誰の目にも明らかだった。
背後の銃声は次第に遠ざかり、代わりに金網の軋む音と、収容柵に押し込められた民間人たちの重く不安なざわめきが聞こえてくる。
オオサカ上等兵は前進しながら、規律正しく銃口を振った。
「……ここ、ほぼ民間人だけやな」
小さく呟く。
「せやからウチら、見張り役に回されたんやろ」
モリは答えなかった。 ライフルを肩に引き寄せ、ハンドガードに結ばれた編み紐に指が触れる。 コミュニティセンターを出てから、無意識に何度も繰り返している仕草だ。
姿勢は崩れない。 だが、視線は――通り過ぎるテント一つ一つへ、漏れ聞こえる呻き声や荒い息へと、確かに引き寄せられていた。
この場所は、彼に何かを思い出させている。
リア兵長にも、それが分かった。
――同じものを、感じていた。
周囲から押し寄せる、抑えきれない苦痛の気配。 くぐもった泣き声、震える呼吸、少しでも小さくなろうと身を寄せ合う音。
リア兵長は一度だけ喉を鳴らし、銃を握る手に力を込めた。
「イージー、何人か置いてっても良かったんちゃうか……」
オオサカ上等兵がぼやく。 足先で、崩れた人影を軽くつついた。
「……あ。こいつ、もう文句言わへんな」
それは――魔導兵だった。 リア兵長が最初に殺した相手。
頭は横にだらりと垂れ、裂けた喉元。 フードは血で濡れ、法衣は冷えた身体に張り付いている。
その眼――
……
リア兵長は、その場で凍りついた。
彼女の眼は閉じられていた。 誰かが、わざわざ閉じたのだ。
民間人ではない――そんな余裕も度胸もない。 リッカ上等兵でもないし、自分でもない。 イージー中隊も、ここを確保するほど長くはいなかった。
死体の周囲、泥に深く刻まれた足跡。 それはテントの列へと続いている。
「……モリ」
リア兵長が囁く。
伍長は振り返り、死体を見る。 次に、足跡へ。 その瞬間、表情が鋭く引き締まった。
「誰かいるな」
「味方か?」
リア兵長は首を横に振る。
「違う。……向こうの人間」
足跡の左右に、さらに二つの死体。 イージー中隊のレンジャーだった。
首はきれいに断たれ、頭部は倒れた場所に転がっている。 争った形跡も、流れ弾もない。 完璧な――静かな処刑。
リア兵長の息が一瞬、詰まる。
ここは、ほんの数分前に自分たちが切り開いた突破口のすぐ近くだ。
つまり――
誰かが、同じルートを使った。 自分が開けた穴を、そのまま通って。
リア兵長は半秒だけ目を閉じ、耳を澄ませる。
民間人の泣き声。 軋む金属音。 風がタープを引きずる音。
――下に別の音。 低い囁き声。 会話だ。前方のテントから。
鼓動が強く脈打つ。
もし、イージー中隊が魔女を収容柵へ移送していたなら――
「……魔女を狙ってる」
リア兵長が低く言う。
「さっきの突撃は囮」
モリは一度だけ頷いた。 考えは完全に一致している。
「オオサカ」
声を落とす。
「曹長に連絡入れろ。KIAが二名。周辺にネズミが入り込んでる。増援が要るかもしれん」
オオサカ上等兵は即座に頷き、AETHERに二本指を当てた。
「曹長、こちらフォックス班や。収容区画内に敵性反応の可能性あり。奥へ続く形で移動しとる。そっちの部下が二名やられとる、首落としや。迎撃に向かう、増援頼む」
モリが拳を上げ、前方を指し示す。
――無言の合図。低速前進、銃は上。
リア兵長はその背後につく。 後方はオオサカ上等兵。片手をヘルメットに当て、回線を監視している。
雨は止んでいた。
静かすぎる。
二人の死体を通過する。
どちらも首を正確に落とされていた。 血はまだ乾いておらず、粘ついた赤が泥の上に広がっている。
ここまでの技量。 しかも――魔力の痕跡なし。
足跡は、収容区画の東側にある大きなキャンバス製テントで途切れていた。 入口のフラップが半分めくれ、かすかな風に揺れている。 待ち構える口のように。
イージー中隊が魔女を移送しているなら――
間違いなく、ここだ。
「モーショントラッカー、オン」
モリが低く言う。
「反応ありや、伍長」
オオサカ上等兵がヘルメットを軽く叩く。 控えめな電子音。
「生体あり。走っとる。殺意持った動きだけ拾う設定や」
リア兵長は銃を上げる。 ヘルメットなし。HUDなし。トラッカーなし。 あるのは、耳と呼吸と――残った直感だけ。
モリが前へ出る。 フラップに手を掛け、振り返る。
リア兵長が頷く。 オオサカ上等兵が短く、硬い仕草で「準備完了」を返す。
――テントの幕口が開かれた。
白いタクティカルライトが、テント内部を洗い出した。
そこにいた。
〈魔女〉
支柱にもたれ、手首は拘束されていないが力なく垂れている。 呼吸は浅く、途切れがち。 ほとんど意識はない。
光の下では、驚くほど普通に見えた。 自分と同じエルフ。 だが――育った“人間との混血”とは、何もかもが違う。
単体では、脅威にならない。
モリが先に踏み込む。 トラッカーの反応に合わせ、頭を左へ切り、銃口を振る。
「左に――」
光の中へ、よろめきながら現れた影。
民間人だった。
痩せ細った男だった。 破れたビジネススーツ姿。 両手を高く上げ、震えが止まらず、手首同士がかちかちと音を立てている。 FAR-03²系ではない。 FAR-02の特徴――あるいは異界人。 “電池”にされかけていた一人だろう。
「う、撃たんで……た、頼む……」
「……ただの民間人やな」
オオサカ上等兵が呟き、銃口をわずかに下げる。 モリは銃を下ろさない。 ゆっくりと近づき、片手を前に出す。
「落ち着いてください。しゃがんで。大丈夫です」
男は固まったまま、震え続ける。 三本の銃口が胸を狙っていることなど、眼中にない。 意識は、まるで別の場所に向いている。
「お願いだ……あいつが……」
モリとオオサカ上等兵のトラッカーが、同時に反応した。
――男の背後が、揺らぐ。
「正面、接触!」
モリの叫び。
遅かった。
民間人が宙に浮いた。
――叩きつけられる。
投げ飛ばされた身体が、破城槌のようにモリへぶつかり、 伍長は背後の支柱ごと吹き飛ばされた。 木材が砕け、鈍く乾いた破裂音がテント内に響く。
リア兵長は反射的に銃を構え――止まる。 民間人。 拘束対象。 流れ弾の可能性。 判断が、一瞬遅れる。
その刹那。
鋼が、閃いた。
思考が終わる前に――
一閃。
間合いを裂いた斬撃が、彼女の銃を真っ二つにした。 切断面はあまりに正確で、分解された部品が土の上を跳ねながら散っていく。
続けざまの蹴り。 腹部に深く突き刺さり、肺の空気が一気に吐き出された。
身体が宙を舞う。 世界が引き伸ばされる――長く、浮遊する一瞬。 背骨が支柱に叩きつけられ、歯が鳴った。
影が回転し――斬る。
銀の軌跡がオオサカ上等兵の胸甲を横断した。 深い。 濡れた、詰まるような息とともに、彼は崩れ落ちた。
襲撃者は剣を一度だけ振る。 刃先から血が弾かれ、青白い光が縁を走った。
リア兵長は、その輪郭を一瞬で理解した。 あの装甲。 漆黒。無傷。惨状の中でも、異様なまでに整っている。 今になって、半身を覆う外套に刻まれた未知の紋章に気づく。 姿勢――冷たく、絶対。
〈騎士〉。
モリは動かない。 支柱への衝突で、完全に意識を失っている。
民間人は死んだ。
〈騎士〉はモリの銃を侮蔑するように蹴り飛ばし、 肋骨の脇に足を置き、喉元へ剣を向けた。
澄んだ、毒のような《星間語》。
《捕らえたぞ》
……
リア兵長は、手の届く武器に飛びついた。 倒れたイゴールの、錆に斑のある刃。
突進。
鋼と鋼が噛み合う。 火花が散る。 モリの喉から、指一本分も離れていない距離。
その瞬間になって、彼女は理解した。
――自分が、割って入ったのだと。
「相手は……私だッ!!」
全力で押し込む。
〈騎士〉は後退した。 脅威ではなく、割り込みへの驚きとして。
ブーツが地面を削る。 流れるように間合いを外し、テントの外へ。 距離は三メートル足らず。
彼は構えを立て直した。
測っている。
一瞬の沈黙が張りついた。 遠くでは、戦闘がまだ続いている。
兜がわずかに動き、彼女を観察する。 錆の浮いた刃。 構え。 短く、白く切れる呼吸。
兜の奥で、ひと息。新しい情報を受け入れるような仕草だった。
《……ドゥ=ヴァール》
《星間語》。エルフの血。
「くたばれ……《カズレク》。」
吐き捨てる。 彼のそれよりも荒く、刺々しい――自分の言葉で。 手首が、ほんのわずかに動く。 刃が一度、軽く舞う。
〈騎士〉は、異質な構えに滑り込んだ。 肩を斜めに落とし、剣を高く。 体重は前。 獲物に跳びかかる直前の捕食者。 見覚えのない型。 訓練で触れたことのない間合い。
鼓動が跳ね上がる。
記憶が、脳裏に爪を立てかけ――
リア兵長は、それを叩き潰した。
構えを取る。
地に足をつけ、中心を落とす。
錆びた刃先が、まっすぐ喉を指す。
兜が、傾いた。
――踏み込む。
爆発的な一歩。
距離が消え、叩きつけるような縦の斬撃。
反射で受ける。
刃と刃が噛み合う。
悲鳴を上げる鋼。
腕が痺れた。
――重い。
力が違う。
退かない。
踏み込み、鍔迫り合いへ押し込む。 〈騎士〉は踏ん張るか、下がるかを迫られる。
マスクの奥から、驚きの短い息。
彼は軸を回し、剛力で守りを弾きにかかる。
リア兵長は半歩引き、受け流し――
踏み込む。
喉元への突き。
〈騎士〉が反射的に身を引く。 切っ先が兜の通気孔を掠めた。
低く薙ぐ一撃――脚を狙ってきた。
リアは体重を落とし、下から弾く。 火花が散る。
間髪入れず、距離を詰める。 退かせない。
胸元への返し――
〈騎士〉は身を捻る。 外套が烏の翼のように鳴った。
追う。
一太刀――防がれる。
二太刀――守りを高く引き上げさせる。
三太刀――側面装甲に叩き込み、金属が鳴った。
〈騎士〉が苛立ったように息を漏らす。 再計算。
反撃。
左から、短く鋭い斬り。
リアは刃で受ける。 衝撃が肘まで震わせ、背後のキャンバスが裂けた。
体重を移し、 次の一撃を――決めに行くつもりで叩き込む。
受け止められた。
力で押し返され、一歩、後退させられる。 〈騎士〉が舌打ち。
動きの途中で角度を変える。
低い斬り――脚を潰しに来た。
まともには受けられない。
当たれば、脚が持っていかれる。
――踏み替え。
斬撃の最深部へ、四分の一歩。
刃の外側を抜ける。
鋼が腿の外側を掠める。
布を焦がすほど近く――肉までは届かない。
奪った一拍で。
斬る。
前腕を断ち落とすつもりの、容赦ない斬り上げ。
防がれた。
刃と刃が再び噛み合う。
鍔迫り合い。
金切り声が張りつく。
〈騎士〉は即座に動いた。
彼女の刃を滑り降り、絡め取り、こじ開け、守りを砕こうとする。
リアは強引に引き剥がす。
錆びた鋼から火花が噴いた。
〈騎士〉が踏み込む。
右からの、斬り上げ。
リアは頭上で受け、軌道を天へ逸らす――
――鍔を抜け、刃を掴み、半剣。
半剣。
近接での殺し合い。
切っ先が喉元へ突き込まれる。
リアは、紙一重で身を滑らせる。
金属が襟元を掠めた。
追ってくる。
体当たりのような勢い。破城槌。
鋭く一歩、退く。
泥が抉れ、横薙ぎ。
〈騎士〉は平で受け、肩を入れ――
盾のような衝撃で、ぶつけてきた。
歯が鳴る。
肺が、止まる。
圧が増す。
低い構えへ流れ、
噛みつくような斬り上げ。
リアは右足を踏み込み、 叩き落とす止め斬り。
刃道を外す。
〈騎士〉が、止まる。
詰める。
一直線。
三連撃。
すべて防がれる――だが、浅い。
圧が通る。
〈騎士〉が後退する。
ブーツが土を削る。
さらに一太刀。
もう一太刀。
足運びが締まり、 角度を切り、 火花を散らしながら、支柱へ追い込む。
〈騎士〉が息を吐く。
疲労ではない。苛立ち。
反撃。
間を殺す急停止。
リズムを断つための一閃。
斜めの速斬り――
守りを割る速さ。リアは、かろうじて弾く。
錆びた刃が悲鳴を上げた。
即座に追撃。
槍のような突き。 首を刈りに来る横薙ぎ。
肋を砕くつもりの、凶悪な膝蹴り――
突きは紙一重で外す。 横薙ぎは、錆びた刃の平で受ける。
身体を捻り、膝は腰骨を掠めるだけで済んだ。
それでも、衝撃が背骨を駆け上がる。
〈騎士〉が畳みかける――
――リアは、崩れない。
次の斬撃に踏み込み、 肘の下へ短く、えぐるような返し。
〈騎士〉が寸前で捻る。 刃が籠手を擦り、火花が散った。
兜の奥で、低い唸り。
速度が変わる。
速い。
刃が連なり、殺意の連鎖になる。
上から。
下から。
守りを内へ折り畳む、歪んだ一撃。
リアは、刃先で受け続ける。
紙一重の受け。
手元で振動が跳ねる。
――これ以上は持たない。
この刃は、次で折れる。
再び、鍔迫り合い。
距離は近い。
兜の下の呼吸が聞こえる。
整っている。揺れがない。
〈騎士〉の構えが変わる。
押し下げる。
リアは押し上げる。
足元で泥が跳ねる。
手首に、わずかな捻り。
鍔を外す動き――
斜めの一撃が、右脇腹へ。
リアは刃を跳ね上げる。
金属が悲鳴を上げ、かろうじて受け止める。
力に引きずられ、後退。
〈騎士〉が詰める。
連打。
斬り、受け、絡め、外し。
火花が雨のように散る。
三歩、押し戻される。
二歩、取り返す。
再び、守りへ叩きつけられる――
受ける。
流す。
踏み込む。
返しの一撃が、〈騎士〉に踏ん張りを強いた。
〈騎士〉の間合いが変わる。
踏み込みが鋭くなる。 肩が前へ入り、腰が捻られ、体重が次の突進へと巻き上げられる。
リアは柄を握り直し、 正面からの一撃に備えた。
――来ない。
低く滑り込む。
刃が刃をなぞり、押し潰すような鍔迫り合い。 金属が悲鳴を上げ、
上へ押し上げる力で、守りを狂わせに来る。
リアは踏み込み、線を取り戻そうとする――
瞬時に、向きが変わった。
強引な下への捻り。
籠手が剣の平に添えられ、 力任せに横へ押し倒される――
バキンッ
一撃で折れた。
イゴールの刃は、呆気ないほど簡単に砕け、 半身が泥の中へ飛び、 手元に残った柄が虚しく震えた。
息が詰まる。
ほんの一瞬――
〈騎士〉は、もうそこにいた。 無駄のない動き。
一歩。
一撃。
石突が側頭部に叩き込まれる。
白。
視界が弾け、世界が横に流れる。 膝が抜け、地面が跳ね上がる。
リアは喉を詰まらせたまま叩き伏せられ、 折れた剣が指先から転げ落ちた。
耳鳴りの向こうで、 〈騎士〉の足音。
視界が戻ったとき、 彼はもう、そこに立っていた。
剣先が喉元に浮かぶ――
――雷鳴。
夜空が白に裂ける。
一瞬、世界が昼になる。
衝撃波が廃墟を走り、 テントが膨らみ、 金網が骨のように鳴った。 FSVによる380ミリ精密砲撃。 着弾は北方。
〈騎士〉の兜が、衝撃音の方へ跳ねる。
双発融合タービンの唸りが近い。 風に乗って、怒号が流れ込む。 数十の声。
――連邦軍増援。
時間切れだ。
〈騎士〉は、もう一度リアを見下ろした。
刃先が走る。 唇から頬へ――
浅く、しかし確かな一線。
リアは歯を食いしばり、声を殺した。 血が流れ、温かく肌を伝う。
言葉はない。 剣先が喉元から離れ、 〈騎士〉は踵を返してテントへ戻った。
リアは肺に空気を叩き込み、 視界が揺れる中で必死に息を取り戻す。 切り口から血が滴り、汗と混じって泥に落ちた。
指が地面を掻く。 何か――
掴めるものを。
布が裂ける音。 擦れる気配。 くぐもった呻き。
〈騎士〉が、再び姿を現した。
腕の中には〈魔女〉。 小さく、力の抜けた身体。 人形のように胸元に抱えられ、 頭が肩甲に預けられている。
金髪が顔を覆い、 その姿は、あまりにも脆かった。
彼の手に、護符。 淡く脈打つルーンが、 指で砕かれた瞬間――激しく輝く。
空気が沈む。 地面が低く唸る。
魔法陣が足元に展開する。 幾重もの環が回転し、重なり、 渦のように内側へ締め上げていく。
連れて行く気だ。 この場から消える。
自分たちは――
ただの障害物。
シュパァン――!
乾いた銃声が空気を裂いた。 単発。 鋭く、凶暴な一音。
〈騎士〉は反応しなかった。
――〈魔女〉だった。
腕の中で、身体が跳ねる。 喉から零れたのは、 悲鳴になり損ねた、か細い音。
反射的に、腕が伸びる。
震えながら、 彼の首に絡みつく。
庇うように。
弾丸は背中を貫き、 胸を突き破った。
赤い霧が噴き上がり、 〈騎士〉の兜を染める。
一瞬――
彼女はしがみついていた。
守ることが、 崩れゆく意識の中で最後に従えた本能だったかのように。
指が滑る。
頭が、鎧に沈む。
体重が、完全に預けられる。
〈騎士〉は――
動かなかった。
彼は力の抜けた身体をさらに強く抱き寄せた。 背中を覆うように、震える手で庇う。
マスクの奥から、低く、喉を引き裂くような音が漏れた。 怒りか、悲嘆か、恐怖か――
区別などつかない。
すべてが一度に噴き出し、空気そのものを震わせた。
足元のルーンが、眩く燃え上がり――
消えた。
リア兵長は、その場に残された虚空を見つめていた。 鼓膜が鳴り続け、世界は水の底に沈んだように歪んでいる。 魔法陣があったはずの泥には、〈魔女〉の血が滲み、黒く染み込んでいた。
駆け寄る足音。 怒鳴り声。――聞き慣れた声だ。
「――接触排除! テントを確認しろ!」
「中に民間人がいる――!」
影が差した。
「……コロンブスに誓って、何食らったんだよ」
スライスが片膝をつき、ライフルを背に回したままテントの入口を一瞥し、すぐにリア兵長へ視線を戻す。
「生きてるか、兵長?」
リア兵長は指を動かすのに全力を要しながら、かろうじてテントの方を示した。
「……オオサカと……モリ……中に……手当てが……」
「了解。医療兵――!」
すでに別の手が彼女に触れていた。 顎を持ち上げ、慣れた動きで瞳孔を確認する。
「おやおや……眼窩骨折だね。ほぼ確実。」
リッカ上等兵が低く告げる。
「ブローアウトまではいってないけど、腫れはもう出てる。瞳孔反応あり……よし。脳震盪に鈍的外傷、それとこの裂傷――深さ的に、かなり厄介。」
彼女は横に滑り込み、別のポーチを開いた。
「エルデューが必要。あんた、起こしといて。寝かせたらダメだから」
「言われなくてもな」
スライスは身を寄せ、リア兵長の肩に手を添えて体を支える。
「花沢兵長、だよな? いいか、俺を見るんだ。意識飛ばすな。絶対だ」
リッカ上等兵はもう走り出していた。水たまりを蹴り、テントの中へ。
さらに足音。
リア兵長は瞬きを――しようとした。
視界の縁が脈打つ。耳鳴りの向こうから、二つの声が流れ込んできた。 鋭く、聞き覚えのある声。
「チッ……まぁ、そうなるわな」
コウタ上等兵の声だった。苛立ちと、どこか勝ち誇った響きが混じる。
「逃げやがった」
その直後、ガラスの刃のように澄んだ声が重なる。
「“逃げた”ですって? コウタ、言葉は正確に使いなさい」
エレナ上等兵がリア兵長のぼやけた視界に入る。片腕に銃を抱え、混乱の中でも姿勢は一切崩れていない。
「彼らは――追い詰められ、撤退を余儀なくされたのよ」
「同じだろ」
コウタ上等兵が鼻を鳴らした。
気品ある微笑が、ゆっくりとその唇に浮かんだ。 何も言わず、彼女は弾倉を二本の指で摘み上げる。底部には、綺麗に巻かれた青いテープ³。
コウタ上等兵が目を回し——口元が緩んだ。
「私は一度も外していないわ」
エレナ上等兵は静かに言った。視線は、〈騎士〉が立っていた血飛沫の跡へと流れる。
「……たとえ、誰かが“本来別の相手に向けられた一発”を、身を投げ出して受け止めたとしても。実に——悲劇的ね」
コウタ上等兵の顎が強張る。
鼻から短く息を吐いた。
「〈魔女〉に使うには、随分と勿体ねぇ弾だったな……狙いはどっちや? あの女か、それとも、あのクソ〈騎士〉か」
エレナ上等兵は、肩をすくめるだけ。 そして銃を構えた。
「さて、どうかしら。コウタ」
柔らかく、しかし鋭く。
「私は“外していない”と言ったはずよ」
ほんの僅か、顎を上げる。
「……撤退中であっても、ね。これは“結果”じゃないの。意思を、刻むための行為よ。」
リア兵長の視界が狭まる。
光が、細く、瞬く一本の線へと収束していく。
スライスの声が、遠くなる。
「ハナザワ——おい——しっかりしろ——!」
世界が、内側へと折り畳まれ——
——闇に落ちた。
FSVによる火力支援、ならびに第44特攻遊撃師団の卓越した戦果により、 オペレーション・サンライズのフェーズIおよびフェーズIIは、連邦側の決定的勝利として終結した。
0700時点で、第1機械化師団は多摩川を越えて橋頭堡を確保。付随部隊と連携し、東京の完全包囲を完了した。
マナ・リレーの存在は、連邦司令部に大きな衝撃を与えた。
羽田以前、 帝国軍が地球上で魔術を行使できるという可能性は、 理論上“不可能”とされていた。 発見から一時間も経たぬうちに、新たな指令が下される。
占領都市内で確認されたすべてのマナ・リレーは、 例外なく、即時無力化せよ。 高級司令部は、リレー網が完全に解体されれば、地球戦線は2142年前半から中盤にかけて終結し得ると試算した。
――しかし、その代償は甚大だった。
サンライズ 作戦フェーズIおよびフェーズIIにおける死傷者数は、単日作戦としては異例の規模に達し、総数は25,000名を超えた。
うち、戦死(KIA)と確認された者は5,300名以上に及ぶ。民間人の死亡者数も数万規模に達し、さらに多数が依然として行方不明のままである。
第44特攻遊撃師団においては、フォックス中隊およびジョージ中隊が正式に解隊され、 生存者はすべてイージー中隊に吸収された。大田区増援として展開予定であったヘリックス中隊は、 作戦地域(AO)に到達することなく全滅したものと推定されている。
第44師団が完全な戦闘即応態勢を回復するまでには、 地球戦役の終結を待たねばならなかった。
市街地における対魔術脅威戦闘での実証された有効性、 ならびに遊撃部隊内における有機装甲の必要性を受け、 黒宮アカネ伍長および輪入道搭乗員は、 第44特攻遊撃師団初の装甲戦力として恒久的に再配置された。
黒宮アカネ伍長は、軍曹へ昇進。
白石"スライス"ハヤトは、 冨田シオン軍曹および森田タツキ伍長の推薦を受け、 連邦軍への正式入隊要請を受諾。 三か月間の訓練課程を経て、 第44師団所属の戦闘工兵として前線に復帰した。
森田伍長の分隊は、 冨田軍曹指揮下のイージー中隊へ編入された。 住之江リッカ上等兵は、 正式に森田分隊へ再配置されている。
羽田宇宙港および東糀谷タワーにおける卓越した戦功により、 森田タツキ伍長は、 統一太陽系連邦における第二位戦闘勲章 《連邦功労十字章》を授与された。
黒宮アカネ軍曹、 リシエンヌ・デュ・花沢兵長、 およびオオサカ上等兵には、 連邦第三位の武勲章《優良市民章》が授与された。
また師団全体では、 数十名の遊撃兵が《負傷狼章》を受章。 さらに多くの隊員が、 死後に《市民章》を追贈されている。
大田市の戦いにおける戦功を評価され、第44特攻遊撃師団は、連邦軍における部隊単位最高栄誉である《トライフェクタ部隊章⁴》を授与された。
2142年2月までに、東京の大半――中央区を含む広範な地域が帝国軍の占領下から解放された。 かつてマナ霧に閉ざされていた街路は、一街区ずつ、一区画ずつ奪還され、破壊された高層塔、学校、焼け落ちた要塞の上に、連邦旗が再び掲げられていった。
戦役はまだ終わっていなかった。
この地域における帝国軍最後の拠点――
東京占領全体を統括していた最終アンカー、その指揮中枢は、なお健在だった。
山腹を穿って築かれた地下要塞都市。 略奪したマナで飽和した防塞。 上陸作戦終結以降、すべての遊撃兵ブリーフィングで語られてきた場所。
赤城山。
サンライズ作戦が終結を迎えるのは、2142年3月初頭――
最後の強襲、最後の登攀。
帝国が最期の抵抗を選んだ、その山においてである。
そして、そこで――
地球の運命が決せられることになる。
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脚注
1)統一標準時(UST)
連邦が採用する主要な時間基準。「旧秩序」時代のUTCを基に制定され、地球の基幹原子時計と同期している。
USTは軍事作戦、艦隊運用、FTL航行ログ、政府公式記録など、連邦全域におけるあらゆる公式用途で使用される。
各惑星および植民地はそれぞれ独自の現地時間を維持しているが、 USTは連邦における星間共通の絶対基準時として機能している。
2) 連邦自治区域(FEDERAL AUTONOMOUS REGION / FAR)
連邦成立後に設置された行政区分。旧来の国家という概念を廃し、統治・住民登録・民事管轄の単位として運用されている。詳細は 砕かれた平和【下】③の脚注を参照。
3)青テープ付き弾倉
白銀エレナ上等兵は、特殊用途弾を装填した弾倉を識別するため、底部に青いテープを巻くという独自の方式を用いている。本人曰く「ラベルを探して手間取るくらいなら、その方がよほど優雅でしょう?」とのこと。
これらの弾倉には、主に DUX-I/P プラズマ焼夷ダート弾 が装填されている。
※DUX-I/Pの詳細仕様については、アッシュフォール②の脚注を参照。
4)トライフェクタ部隊章
連邦軍において、部隊単位に授与される最高位の表彰。個人の勇戦に対して授与される勲章とは異なり、本章は部隊全体の行動が作戦、あるいは戦役全体の帰結に決定的な影響を与えた場合にのみ授与される。
名称は、連邦を統治する三部門――軍事、科学、教育――総称して《トライフェクタ》に由来する。本章は、これら三部門すべてからの統一的承認を意味し、単なる軍事的勝利に留まらない総合的成果を示すものである。
授与対象となるには、極限的な作戦環境下において卓越した戦闘能力を発揮したこと、戦局あるいは戦域規模の流れを変える戦略的影響を及ぼしたこと、さらに軍事・科学・後方支援の各分野を横断した高度な連携と適応力を示したことが求められる。
本章の授与は極めて稀であり、通常は十年に一度あるかないかとされる。受章部隊は部隊旗にトライフェクタ部隊章を掲げる資格を得、当該作戦期間中に所属していた全隊員は、その保持者として記録される。
メグメルです!
まず、今回の章について少しだけ。
この章は、自分にとってかなり大変な章でした。戦闘、戦闘、その後始末、また戦闘……と、アクションが連続する構成だったので、書きながら何度も立ち止まりました。
中でも、リアと騎士の一騎打ちは一番苦労した部分です。ですが同時に、一番楽しく書けたシーンでもありました。
そして、今回で第8章は一区切りとなります。
これから冬休み期間に入るため、年末年始はいつも通りの分量での更新が難しくなるかもしれません(自分の休養も兼ねて、ですね)。
ですが!
その代わりとして、通常の更新ペースを維持しつつ、キャラクターや世界観をさらに掘り下げる短めの1話完結エピソードを投稿していく予定です。
サンライズ作戦も、いよいよ終盤へ――
それと同時に、テラン戦役の終結も近づいています。
戦争は次の段階へ進み、連邦はついに剣と魔法の本拠地、帝国側へと戦場を移していくことになります。
年明け以降の展開を、ぜひ楽しみにしていてください!
それでは、よいお年を!




