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Fly Daddy Again  作者: 正導日明
11/22

いざ!!

「あら、熱があるわねぇ」


ばあちゃんは温度計を見ると、37.8℃と表示されていた。


「ごめん」

「別に謝る事はないわ。 熱もすごく高いって訳じゃないから、きっと勉強を頑張り過ぎたせいね。 この際2~3日休んじゃうのもいいかもね」

「う~ん……」

「いいのいいの。 今無理するような時期でもないし、休める時に休むのが一番よ。 学校には連絡しとくわね」

「お願いします……お昼はいいから、夕方まで寝る事にするよ」

「わかったわ。 夕方ぐらいに起こしに来るわね」

「いいよ、自分で起きるから」

「はいはい。 あ、そこにスポーツドリンクがあるから、小まめに飲むのよ」

「うん、ありがとう」


ばあちゃんは部屋から出て行く。


「ばあちゃん達を騙すのは気が引けるが、仕方がないな」

『今は罪悪感を押し留め、効率よく動くことをおススメします』


まぁ、あの時こうしとけばよかったって後悔するより、一時の罪悪感を優先する方が今は良いと判断する。


俺は出かける準備を済ませ、布団に向けて魔法をかける。


「【影の分身(シャドウ)】」


すると布団に俺にそっくりな俺が現れる。


「万が一、ばあちゃんが様子を見に来る時のための保険をかけとかないとな」


準備が整い、自身に【透明人間(インビシブル)】・【飛翔(アレス)】をかけ、上空へと上がっていく。


「さて、ダンジョンはどこかね~」

『ナビを設定しました』


ジャズがそう言うと、俺の目にナビゲーションシステムが見えるようになる。


「OK。 それじゃ行きますか~」



+++++



上空を飛び続けて30分。


『この真下にダンジョンがございます』

「この下って……」


下は緑が蔽い茂る森である。

ジャズがあるというのだからあるに違いない。

俺はゆっくりと下降していく。


枝をどかしながら降りていくと、そこには大きな岩が鎮座していた。

周りを見てもこんなとこに人はきっと来ないと思う程、殺伐と静けさが怖さを醸し出す。


『この大岩から反応があります』

「う~ん……見た感じ岩なだけなんだけど……うん?」


岩を触り、藻が生い茂っている場所を触っていると、何かが尖っている部分に手の平が当たる。

俺は藻をどけ、尖っている部分を見ると何かの紋様が掘られていた。


「この紋様はなんだ?」

『その紋様に手をかざし、魔力を注いでください』

「注げばいいのか?」


俺はジャズに言われた通り、魔力を注ぐ。


「おっ⁈」


魔力を注いだ瞬間、紋様が光りだし、ゴォォォォ――っと音を立て始める。

すると、大岩に付いていた藻が燃え始めると、ゆっくりとだが、岩に扉が現れ、開いていく。


「こいつぁ驚いた」

『疑っておられたんですか?』

「いや、そういう意味じゃなて、ただ単に驚いているんだよ。 本当に地球にダンジョンが存在していた事に」


ジャズを別に疑っていたわけではない。

ただ単に、心底驚いているんだわ。


「しかし、何と言うか見た感じ、このダンジョン『和』って感じだな」

『そう思われるのも分かる気がします』


扉の先はどことなくお城のイメージができる作りになっている。

少しその光景を見ると、親近感が湧き、緊張も幾分解れる。


「よし……行きますかね……ジャズ周囲のチェックを頼む」

『異常なしです』

「OK」


ジャズのGOサインが出る。

俺は開かれた扉の先へ、ゆっくりと進む。


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