表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
またなんて二度と信じない。  作者: 顔文字
ながーめのプロローグ
6/7

告白

「~♪」

千田は鼻歌交じりに、上機嫌に出勤していた。

プレゼントをあげて今日が初めて出勤が被る日。


そう、あのメッセージの後初めて会う日である。

表には出さない様にしており。

ただ内心はそわそわしながら、まだかまだかと来るのを待ちながら仕事をしていた。


「おはようございます。」


待ちに待った声が事務所に響いた。

「おはよう!」

千田は元気に挨拶を返しながら、視線を事務所入り口の松島さんに向ける、

そうすると彼女は目線を合わせてくれて、自分だけにわかるように少し耳元を出してくれた。

そしてプレゼントしたピアスをつけてくれているのを見た。


「っ!」


千田の心に凄い衝撃が走った

ずっとずっと我慢して今まで生きてきて、他人とは深く接しないようにしていた人生。

ただ、松島さんがピアスをつけてくれた事に対し、幸福感、いや色んな感情が混ざって形容しがたい感情が、自分の心の中をめちゃくちゃに駆け回っていた。

初めての感覚ではあったが不思議と凄く幸せな気持ちになっていた。


初めての感情に千田が悶えている内に、松島さんはそのまま更衣室の方に向かっていった。

千田は、まだ感情の余韻に浸っていたが、少し冷静になった頭で気持ちを整理していた。

(こんなに心揺れ動いたの初めてで、どうしていいかわからないけど、笑顔が見たいな、幸せそうにしててほしいな)

そこから千田は、毎日を松島さんが何をしたら喜ぶのか何をしたら笑ってくれるのかを考えながら過ごした。

仕事も大変だったが、そのお金で彼女に物を買ってあげられると考えると楽しくなり、

外を歩いてる時でさえ松島さんならどういう場所好きかなと考えるのが楽しくて、何をするにも楽しくて仕方がなかった。


その日からというもの、毎日、松島さんの時間を邪魔しないぐらいにメッセージのやり取りをした。

二週間に一回くらい二人で遊びに行ったり、同じ出勤日には毎回柑橘系の飲み物を買ってきて差し入れしたりして仲を深めていった。


そして誕生日から二か月後、もうこの気持ちは揺るがない、本物だと確信していた。

だから、千田はメッセージにて


「「思いを伝えたい」」


と送った。


ただ松島さんから返ってきた返信は、


「「少し待って」」


だった。

なんで少し待つのかは疑問に思ったが、


「「どのくらいまてばいいの?」」


と返した。


「「来年の三月まで」」


ただ、初めてここまで心を揺らした彼女に対して千田は待てなかった。

好きだという気持ちを抑える術を持っていなかったし、千田は来年の三月は松島さんが看護学校を卒業する月だと解釈をしていたから。


だから、このやり取りの後のデートにて


「好きです」


と伝えた。



松島さんは、ほほを赤くして少し恥ずかしそうに眼を背けながら


「うん・・・」


と答えてくれた。


千田は更にこう付け加えた、


「貴女の事はずっと好きでいますずっと

ただ、貴女に嫌われたら、頑張って貴女を嫌いになるから言ってください」


自分自身に約束という名の鎖をつけこの人の為に生きて行くと。そして邪魔になるなら捨ててくれという意味の約束も付け加えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ