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王太子に傍にいて欲しいと言われ混乱する。
とりあえず、無礼にはならないように、
全力でお断りしなければ。
「私の事は嫌いか?」
「王太子様の事を、好き嫌いで考えた事も
ございません」
王太子の様子がおかしい!
誰か助けて!
と思って、周りを見渡すも、
王太子の従者しかおらず、助けも期待できない。
そう思っていると、王太子がネックレスに触れる、
「魔力が切れかかっているね」
そう言われて、ぶわっと冷や汗をかく。
性別を偽っているネックレス!
魔石の色はオレンジから、
ほどんど透明になりかけていた。
今日一日中、魔力を使いっぱなしだったから!
王太子はそのままネックレスに、
口づけをする、するとそれが限界だったかのように、
魔法が切れた。
「え?」
王太子の目が見開かれる。
傍に控えていた従者が、大声を上げる
「女性!?」
ああああああああ!
とうとう魔力が切れちゃった。
王太子が、がばっと、私の肩を掴む。
「これは、どうゆう事なのだ!」
えっと・・・・ここは素直に謝った方がいいかしら。
「魔石で、性別を偽っていたの、
騙すような事になってしまい申し訳ありません」
そう告げると、いきなり抱きしめられた。
「愛してる」
頭が?となる。
パニックになっていると、唇に温かいものが触れる、
しばらくして、キスされているのだと気づいた。
「う・・ううううん」
そのまま、深く口づけされる。
これって、ヒロインの立場!
あまりの急展開に、王太子の服をぎゅっと
握る事しかできなかった。




