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「そろそろかしら・・・・」
「? どうされました?フェデリア様」
私の呟きを聞き取ったらしいロイが、
声をかけてくれるが、
首を横に振って、無言で黙りこむ。
そろそろネット小説の物語が始まる頃合い。
この世界がネット小説の世界で間違いないと思うが、
本当にストーリー通りの事が起こるのか、
気になっていた。
ネット小説の世界だと、
いきなりモンスターが大量に襲う、
スタンピードが起こり、大量の怪我人がでる。
そして、ヒロインと王太子が出会うのだ。
いつ起こるか分かればいいが、
日時は分からないし、
誰かにモンスターが大量に襲ってくるので、
対策をして下さいと言う訳にもいかない。
モブですらない私には、
何もできないかもしれない、
それでも、何もしない訳にはいかなくって、
とりあえず、パパに頼んで、
青色の魔石をいくつも集めていた。
私にできる事があるとしたら、
漢字での魔石での効果ぐらい。
とは言え、魔石では回復はできない事は実証済み。
こんな事をしても無駄かもしれないが、
ストーリーが始まる事を、
ずっと意識しながら日々を過ごしていた。




