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モブですらない登場しない人物に転生しましたが、 王太子様が私に夢中みたいです!?  作者: あいら


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14/38

3-4

まずは街の中心部に向かう、

大きな広場があり、そこに小さな店がひしめき合っている、



「今日、捕れたての魚だよ、

 今の時期、油が乗ってて美味しいロブッシオンが、

 大量だ!買った買った!!」


「おばさん!このギルビィ3つ頂戴」


「分かったよ、20グラムでいいよ、

 それと、こちらも一個追加で!」



そんな言葉が、店のあちこちから聞こえてくる。



うわ~、最高!

ヨーロッパのマルシェがそのまんま!


ずっと見たかった庶民の生活、

その活気を感じる。


るんるん気分なんて言うけど、

本当にそんな感じ!

目に入る物が新鮮で、全てが楽しい!



いろんな店に顔を出し、

商品の種類や金額を確認しながら歩いていく。


果物は安いけど種類が少ないのね、

私が食べた事のある果物のうち、

3分の1しか売られていない、

それだけ流通が少ないと言う事なのかしら。


逆にお肉は種類が豊富。

全て食べた事のある肉とはいえ、

うさぎの肉から鹿、七面鳥まで、

日本では手に入りにくい肉もそろっている。


そんな事を考えながら歩いていると、

お肉を串刺しにして、炭火で焼いている店を見つけた。

タレがついていて、何の肉か分からない。



「おじさん!この料理なに?」


「おお!こいつはフリクドだよ」


「フリクド?1つ頂戴!」


「あいよ!銅貨2枚だ」


「うん!」



そう言って、財布から銅貨を払う、


パパの方針で、あらゆる料理を食べているはずなのに、

まだ知らない料理があったなんて!


フリクドかぁ、どんな味なんだろう!


少し大きめの肉の塊を、横からかぶりつく、

確かに、食べた事のない味。


少し固めだけど、クセがなくて、

タレとあっていて、まあまあ美味しいかも。



「ちなみに、フリクドって何の肉なの?」


「ああ、こいつはトカゲの一種だよ」


「トカゲ!?」



うわー!私は今トカゲを食べているのかぁ~

いろんな食材を食べてきたけど、

トカゲは初めてだよう。



「おじさんが、初めてトカゲを食べようと思ったの?」


「いや、こいつはずっと南の砂漠の地方の料理さ、

 このトカゲは水が少なくても生きるので、

 貴重な食料なんだよ」


「ちなみに、そのトカゲの名前分かる?」


「えっっっと。忘れた!」


「そっか、ありがとう」



そう言って屋台を後にする、

トカゲと知ってしまっては、

少し食べるのに抵抗が出てきてしまったが、

命を頂いているのだ、ここは完食すべきだろう。


それにしても、南の国の料理は、

ネット小説には貿易の事とか、

そうゆう国についての詳細は書いてなかった、

もちろんトカゲ料理も登場しない。



ネット小説の世界でありながら、

その知らない世界を探検している。


なんか不思議な感じ。


そろそろ、街の中心部から少し離れて、

建物の中に店が入っている地域に行こうかしら。


クッキーはここでは売ってなかったし、

多分そこなら売っているはず。



そう思いながら、市の外れまで来ると、

何やらくたびれた格好をした人が手を縛られ、

並んでいる姿が目に入った。


えっ!?あれは何?


犯罪者が捕まった割には、

周りはさほど騒いでいない。


その辺りは今まで人が溢れかえっていたのが嘘のように、

人が引いている。



心臓がどくどく言っているのが聞こえる。

嫌な予感がする。


目をそらしたい、でもそらせない。


しばらくその場に佇んだあと、

ふらふらとその場を仕切っているであろう人に、

近づいていった。

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