答えのない答えさがし
小説が書きたいと願った。
描き続ける理由は、それだけだった――。
☆☆☆
いい大学入って、いい就職をして、エリート階段。
給料もらって飲み会行って、のらりくらりと人生日暮し。
心のない物語。
代わりにあるのは安定感。
声なき声は聞こえない。
平坦進むか茨掻くか。
選ぶ理由は人次第。
けれども進まぬは落ちこぼれ。
途中で茨に突っ込めるものの、取り払うのには代償がいる。
これが哀しき現実の定め。
興味本位で立ち入るには、少々難易度が高すぎる。
平坦茨はないものかと、そんなものは存在せん。
選べはどちらか、答えは幾つ?
さぁさぁ前に進まんか。
止まっていられる時間はない。
答えのない答えを求む。
進むが先に、答えが欲しい。
私の道はあっていますか?
誰にも分からぬ、けれど知りたい。
ならば自分で見出だすしかない。
先にあるのは暇か茨か。
進んでみなきゃ分かりゃせんが、進む前にも予測はつく。
ならばきっと、大丈夫。
茨の道に、防具を持って進めるのなら。
平坦な道に、遊具を持って進めるのなら。
答えは何処にもありません。
この世にひとつもありません。
ならば私は、答えを持とう。
幾つも幾つも装備しよう。
昨日と今日と、明日明後日と。
真逆に生きても良いのだろう?
この世に答えがないのなら。
私の答えは私のもの。
生きる仕方も、私のものだ。
前に進もう。
後ろに進もう。
どちらも私の正解だ。
誰にも否定はさせねぇぞ。
てめぇら全員、呆けて見てろ。
私の未知は、私だけのだ。
あなたはどちらに進みますか?