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翠のアルケミックヒーラー  作者: 味噌猫
駆け出し冒険者
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駆け出し冒険者の解毒

長期連載で登場人物の口調管理してる先輩方すんごい……。

そして投稿確認画面にて単語に()でルビがつくのを知った、すんごい…。

達成です昇格です、これでようやくFランクです。


ドロドロのベトベト?何の事でしょう?

お風呂に入ってすっきりです。


ギルドに報告です、お姉さんの元に参ります。


「戻りましたっ」



『お帰りなさい、カードと核を提出してね』


カードを提出しポーチから核を……ねちょり。

固まります…私が、ポーチから出たのは普通の核と粘液まみれの核2つ。


無言で置きます、カウンターに…お姉さん若干引きましたね?


『…あはは…』


べたつく核と私の姿を見て何か察したようなお姉さん、そう…私は今ワンピース。


『やられちゃいましたか…』

「……油断しました。」


布で核を包むお姉さん、触りたくないよね…うん。



『…試験の達成を確認しました、癒術師リン様をFランクに認定します』


気を取り直し仕事モードのお姉さん、できる女性はカッコいい。


『カードのお渡しは明日になります、今使ってるカードは回収になるから気を付けてね』

「はい」

『じゃあこれで終わり、昇格おめでとう』


笑顔のお姉さん、何だろう…同性なのにキュンとした。


「ありがとうございますっ」


スライムへの怒りが消えていく、明日からまた頑張ろう。




清々しい朝です、希望の朝っ。

今日から私はFランク。


服乾いてます、着替え着替えっと。

いつもの格好の安心感。


(タオルとか替えの服、買っておかないとなぁ……)


部屋にはあるのです、タオルとか替えの(パジャマ)

普段採取ばかりなので油断しました。


ポーチを開く、メニューが開く。

薬草とかお菓子とかそれとスライム核。


久々の通販機能、服の項目を見る。


(外から見ると間抜けな顔で目線だけ動かしてるんだろうなぁ……人前じゃ使えないね)


服を見ますやはり高い、ワンピースですら剣より高い。

ページを送る、まだまだ送る。


(露出が高かったり人前じゃ着れそうにない服は安いのね……嫌がらせかな?)


諦めましょう、手が出ません。

働きましょうコツコツと。




やってきましたギルド前、朝の空気が気持ち良い。

中に入るとちらほらと朝駆け組が……のんべえさんが寝てる……。


お姉さんの元に参ります。


「おはようございますっ」

『おはようございます、元気ですね』


にこりとお姉さん、ああ…お姉様と呼びたい。


「はい、よく眠れてすっきりです」

『それは良かった、カード出来てますよ』


カードが渡される、刻印はF…今から私はFランク。


『おめでとう、受けられる依頼も増えますね』

「ありがとうございます、頑張りますっ」


やる気が出ます、労働意欲っ。


『でも…今までの依頼もたまにはやって欲しいかなーなんて』

「不人気……ですもんねぇ……」


私が連日独占出来るほど人気が無い。


依頼票の貼られるボードを見る、いつもの場所…丁度私の目線の高さ。


「貼る場所変えてくれたのお姉様ですか?」

『お姉様?』

「……お姉さんですか?」

『うん、毎日わざわざ不人気依頼を探してやってくれてたし…それに』

「それに?」

『以前冒険者に巻き込まれてもみくちゃにされてたでしょ?』


依頼は早い者勝ち、貼られる場所も決まってないのでさながらカルタ状態です。


「あー……」


(されましたねぇ、ついでに胸とお尻まで揉まれもしましたが…)


のんびり薬草の依頼を探していたらワラワラと集まる冒険者の皆さん、あっという間におしくら饅頭。

あれ以来私も朝駆け組。



『えっと…大丈夫?』


遠い目ってこういう状態でしょうか、いけないいけないお姉さんが心配しています。


「はい、大丈夫です…ちょっと思い出しちゃって」

『最後には弾かれて崩れ落ちてたもんね……』


屈強な男性冒険者相手に物理戦は無理でした。




そんなこんなで昇格しても薬草集めです、服代稼ぎに勤しみます。

門番さんと挨拶を交わして私のシマへ向かいます。


取りすぎは駄目なので少し奥へ行きましょう、また増えるまで待つのです。


周囲を見渡し人気が無いのを確認、オールグリーン…草だらけ。

さて、Fランク初のお仕事です!




「ふんふーん」


慣れた手付きで摘み取ってはポーチに放り込みます。

ポーチ頼りで別に手慣れてない?分担作業です、効率化です。


モリモリ集めます、新しい地点だから草一杯です、

服代が沢山落ちています。




結構集まりました、もう少しで今日の仕事の終わりです。


「痛っ」


指先に痛み、切っちゃった?…やっぱり手袋買おうかなぁ…。

草を離し指を確認、何か付いてます…小さい…蛇?


(蛇!?)


「わあぁぁ!?」


手をぶんぶん振る、指を見る…離れない。

もっと振る、見る…がっつり噛まれてる。



(こっ…こういう時は!)


薬草を放り出し脱兎の如く駆け出します…救援要請っ…ヘルプミー!


街の入口が見えました、指を見る…まだ付いてる…。




「門番さぁ~んっ」


遠くから大きめの声で呼び掛ける、驚いた門番さんが駆けて来ます。


『どうした!?何があった!』

「これっ…これっ!」

『……蛇?』

「取ってくださいぃ……」

『じっとしてて』


門番さんが剣を抜く、今度は私が驚き首を振る。


「きっ……斬らないで!」


なるべく殺さず、でも早く取って。


『あー……うん、わかったよ』


剣を納め両手を使い蛇の頭とその下を持つ門番さん。

何をしたのかわからないけど蛇が口をぱかっと開く、そのまま門番さんが離れた場所に放して戻ってくる。




『これで良いかな、大丈夫?』

「よかったぁ…」


手を上げ傷を確認する門番さんが手を添えてくる。


「あー血が……」


ギュッと絞っているので血がぷくっと珠のようになる、そして崩れ流れ出す。


『命に関わる強さじゃないけど毒性はあるから……ちょっとごめんね』


私がしてたよりも指がギュッと絞られ少し引っ張られる。



(毒!?)


毒蛇です有毒です、気のせいか指が紫な気がします。


「ピュリファイッピュリファイッヒール!」


浄化を重ねがけし傷を癒す、清涼感が身を包む。


(毒怖い毒怖い……大丈夫かな?ピュリファイ足りた?)


『………』


門番さんが固まってます、私の指に口元を寄せて。


「あ……」


(oh…これはもしや…)


毒を吸い出そうとしてくれてたのでしょうか、多分そうですよね。

気まずい空気が流れます。




「えっと……ありがとうございました…」

『……いや、良いんだよ…そういえば癒術師だったね』


門番さんが苦笑しながら手を離す、ちょっと申し訳ない。


『大丈夫だと思うけど何かあったらちゃんと医者に診てもらうようにね』

「はい、ご迷惑おかけしました」

『いいよいいよ、じゃあね』



今更蛇で大騒ぎしたのが恥ずかしくなりこそこそと街に入ります。

新しい場所は気を付けないと、そもそも蛇を驚かせた私が悪い。


(次からは気を付けよう……)


反省しながら帰路につきました。





しばらくして薬草採りに戻りました。

おらぁ10人すら無理だぁ…

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