恥ずかしい心配
(お兄ちゃん
オジさんと話してるけど
私みたいに頭の中でも話せるの?)
【....ああ】
(他の人とも話せるの?)
【......話さない】
(何で?私は話せるの?)
【お前だからだ...】
(それじゃ分かんないよ...)
あ―もう..うずくまって考えてた。
すると、お兄ちゃんが左側を見た。
ゼガンが相棒と目が合うとお互い心の中で話した。
(.....)
【坊主はつらそうか?】
(.....ああ)
オジさんが近づくとかがんで
私の頭をポンポンして言った。
(坊主、うずくまって、大丈夫か?
川辺はスッキリするだろう..)
わざわざ心配して来てくれたんだ...
(オジさん心配で来てくれたの?
どう思う?お兄ちゃん)
【....ああ】
私は頭ポンポンが、
こそばゆいような感じで首をすくめながら照れてしまった。
しかもオジさんは、かがんで目線を合わせてくれたから、
か・顔がドアップで、真剣な鋭い目が恥ずかしかった。
何か、恥ずかしいけど....うれしい..
そう思ったのが間違いだった。
私の 淡いような、甘いような気持ちが
次の言葉でコッパミジンになった。
(川辺は便利で、ゼガンがいるからいいが、
魔物もたまに出る。大は特に無防備になるから気を付けろよ)
だ・だ・大ってーーーーーーーー
かがんでるのが...そう....思われたんだ....
あまりの、恥ずかしさで後ろを向き、
プルプル震えながら
自分の顔が真っ赤になってるのを感じながら、
ゼガンの方へ見上げて言った。
(お・お お兄ちゃん
オジさん心配してきたって言ったよね...)
【....ああ】
(心配の意味が違うよ.....)
すると、
オジさんが両手で私のホホをはさみ
真剣な顔で
(顔が赤いぞ、まだ出したりないのか?
気張って倒れたりする奴もいるから、気をつけろよ)
子供だからなのか、お手洗いに行くだけで
こんなに真剣になるの?
私は力いっぱいに首を振った。
(ちがーーーーーーーーーーーーーーう)
(うん?終わったんだな。
出すもん出したんだし、
朝飯食わなきゃな まあ果物と干し肉位しかねーが...)
オジさんはそう言うと私を片手で抱えて歩き出した。
(ゼガン もういいぞ お前も朝飯でも食ってこい!)
そういうとゼガンは空へ飛んで行ってしまった。
(お兄ちゃんーーーーー行っちゃうの?)
さっきまでの悲しい気分が、オジさんのおかげ?で
妙に脱力して、どうでもよくなった 気がしてきた。......