第31話 宣戦布告
お久しぶりです。1ヶ月に1回は更新しようと思ってたのですが……(汗)
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前回までのあらすじ)
帝都に来て、帝立学園の入学試験を受け、首席通過。入学式で挨拶をする。
入学式はすっごく緊張して疲れゃったけど、無事に終わってほんとによかった~!
ルチアちゃんと私は、荷物を抱えて学園の寮の自分の部屋へと向かう。2人で荷物を置きにきたのだ。
先程、学生証を受け取ったんだけど、私の学生番号は『666』。受験番号と一緒だね。運命感じちゃうな。ルチアちゃんもびっくりしていた。「……こんなことってあるのかな……?」って、珍しく真剣そうに呟いてたんだ。
大きなリュックサックを背負った女の子が部屋のドアを開けようと四苦八苦していた。荷物が多くて上手く開けられないみたい。アメジスト色に輝く髪と、水色の子で、ちっちゃい角としっぽが生えている……って、隊長さんに勝ってたカッコいい子だ~!え、どうやって話しかけようかな。
「あななたちもこの部屋?」
私が、どう話しかけようか戸惑っていると、女の子の方から話しかけてくる。
「あ、うん。そうだよ。よろしくね。」
「こちらこそよろしく。私は、エレオノーラ・ゼイベック。貴女方のお名前を伺ってもいいかしら。」
「はいはいはい! ボクは、ルチアね! 知ってると思うけど、ボクは学園の生徒じゃなくて、この子と契約してる精霊だよっ! ねっ、レーナちゃん!」
「うん。私は、へレーナ・シュルツ。ねえ、エレオノーラちゃんって、隊長騎士さんに勝ってたよね!」
「あー、そういうことあったね。まあ、私は騎士科だからそこまでおかしくないけど、貴方こそ、魔法科を受験したのに騎士の方に勝っていたじゃない。貴方の方がよっぽど凄いわよ。とにかく、同じ部屋みたいだからよろしくね。」
私は、エレオノーラちゃんがドアを、開けづらそうだったので代わりに開ける。
ガチャリ
「おかえり~」
寮室にはふたつの二段ベッドとワードローブ、個人のロッカー、大きな机があった。さすが帝立学院、全然狭苦しくない。あと、ニノンちゃんが二本の剣をピカピカ磨いてる。
「レーナちゃんだ!久しぶりだねー。」
「あ、ニノンちゃんも久しぶり! うん、ニノンちゃんもこの部屋なんだね!」
初めての授業――ではなく、オリエンテーション。私達は、自分のクラスに集まっていた。教室に来るのはこれが始めてだ。私の席はどうやら、窓際の1番後ろらしい。あと、学校側の計らいなのか、ルチアちゃんの席は私の席の隣になっている。
「はいはーい、魔法科2組のみなさん、こんにちはぁ。」
ボブカットの先生が教室に入ってくる。その後、先生の自己紹介があった。先生は、イサベル先生、この学校の卒業生らしい。
「それでは、みなさん。自己紹介をしていきましょー。じゃあ、廊下側の一番前の人からお願いしまーす」
自己紹介かあ……。何を話そうかな。私の席は、窓際の一番後ろだから、最後なんだよね。逆に緊張するな……。でも、入学式の挨拶に比べたらましかな?
私は、周りを見回す。
あ、アデルちゃんだ。同じクラスの真ん中辺りだろうか。アデルちゃんがいた。
あとは、知らない人ばかり。ニノンちゃんも、エレオノーラちゃんも騎士科だからなー。
「はじめまして、私は、ゼッキンゲン子爵家のヴァネッサ。得意な魔法属性は、地属性ね。みんな、よろしく。」
「僕の名前は、ロドリゴ・コンティーニ。ファルファラ教国から来ました。得意な魔法属性は風属性です。みんな、よろしくね。」
「お初にお目にかかりますわね。私は、ネルリンガー伯爵バッシュの長子、メルセデスと申しますの。得意な魔法属性は、水ですわ。」
クラスメイト達の自己紹介が、どんどん進んでいく。
みんな、名前を名乗り、得意な魔法属性を言って、あと一言みたいな感じかな。貴族の家の子は、その事も言っているみたいだけど、私の場合は、バレないようにしなくちゃ。グリセルダさん達は良くしてくれたけれど、人族の国では普通はそうはいかない。
「みなさん、よくお聞きなさい。私は――」
――!?
私は、聞き覚えのある声に反応し、顔をあげる。
教室の中心に立ち、声を張り上げていたのは、予想通り、アデルちゃんだった。
今までの子達の自己紹介は、自分の自己紹介を考えるのに夢中であまり集中して聞けていなかったけど、アデルちゃんの自己紹介は気になる。
「――私は、畏れ多くも皇帝陛下の姪にして焔花の使い手、栄えあるアドルフ・フォン・エストマン公爵の長女、アーデルハイド・フォン・エストマンですわ!
みなさんには、斯くあるべしという姿を御見せ致しますわ。何かお分かりでないことがございましたら私にお聞きなさい!」
あー、前と同じだ。いつも、アデルちゃんブレないね。自信満々で彼女らしい。アデルちゃんは、こうでなくちゃ。
ん? アデルちゃんがいきなり私の方に向かってビシッ! と指を指してくる。効果音がつきそうなくらいに。
「そして、へレーナさん! 首席入学だからって調子に乗るんじゃありませんわよ! 私が首席じゃないなんておかしいですもの。きっと、何か仕組んだに違いありませんわ! 私が、貴方の化けの皮を剥いでさしあげますわ。せいぜい首の皮を洗って待っている事ね。」
「首の皮ではなく、首根っこですわよ、アーデルハイド様。しかし、淑女がそのような言葉を使うべきではございませんわ。」
「そうよ、そう言いたかったの。メルセデス、ありがとうなのですわ。」
え、え、え?
私、アデルちゃんになにか、悪いことしたっけ? 何もしていないのに宣戦布告されるとはこれ如何に。
私の頭の中で、なぜ?なぜ?なぜ? とループする。
ほんとに何もしてないと思うんだけど。
あと、アデルちゃんに注意してたのは、さっき自己紹介してたメルセデスちゃんかな?
そして、特に自己紹介の準備をするでもなく、私の番が回ってくる。
「えっとぉ、へレーナ・シュルツです。得意な魔法属性は、光です。これから1年間、よろしくお願いします。」
得意な魔法属性が光と言うと少しどよめきが起こる。やっぱり、光属性は、微精霊がいないからめずらしいのかな。
ガタンッ
私の隣から席を立つ音が聞こえてくる。目を向けると……
「みんな! ボクはレーナちゃんと契約してる神代精霊の、ルチアだよ! よろしくね!」
あー、ルチアちゃんの自己紹介まだだったなー。
「え、じゃあ、入学式試験での騒ぎって……」
「やっぱり、あの子って魔法科首席だったよね。」
「神代精霊って童話だけじゃないのかっ!?」
「はい、それじゃあ、みなさん。自己紹介終わりでーす。みんな、仲良くやっていきましょー! あ、そうそう。皆さん、ルチアさんが神代精霊ってことは、あまり他言しないようにしてくださいね。」
その後、自己紹介が終わり、自由時間になると私は、多くのクラスメイトに囲まれ、なんやかんやと聞かれた。
私に平穏な学園生活は送れるのかな……?




