第28話 少女と魔法の試験
先日、10000PV達成しました!
(b`>▽<´)-bイエーイ☆゛
読んでくださってる皆さん、ありがとうこざいます! これからも頑張ります!
「そこまでっ!」
立ち会い人となっていた騎士さんが声を張る。
まあ、わざわざ宣言してくれなくても、勝敗は明白だったんだけどね……。
「「「おおおー!」」」
まわりにいた子達が歓声をあげる。みんな、自分の番が終わったから観戦者気分だね。私が試験をしていた時は終わってない子がたくさんいたから、ほぼ試験してるところ見られてなかったし。まあ、目立たない方がいいんだけど。平和が1番だねっ。
「いやあ、たいしたもんだ。まさか、1年に2人も俺に勝つ受験生がいるとはな。騎士に勝った受験生で考えたら3人か……。俺もそろそろ一線を退くことになるのかね。」
いやいや、隊長さん充分強いでしょ。隊長さんが引退しちゃうと他の騎士さんが困るでしょ。
「まあ、こんなもんかな。」
龍人族の彼女は、一言呟き、踵を返して人混みの中へと戻って行った。
あの子、すごい大人っぽいな~。全然嫌らしさ(?)がない。絵になるって感じ。
その後、魔法の試験。
私達、魔法科の受験生にとっては、1番得点配分が大きくなる。
この試験では、離れたところにある耐熱性の的に向けて、自分の得意な魔法をぶつけるという至極簡単なものだ。威力、命中した回数で得点をつけるとのことだ。挑戦回数は5回。なんで5回もやっていいかって言うと、なかなか正確にぶつけるのが難しいらしい。
そして、私は、1つの的を前にしていた。
的と私との距離は10メートルほどだろうか。
まあ、ここに立つまでに一騒ぎあったんだけどね。
―――………―――
「じゃあ、次の子。」
私の名前が呼ばれ、ルチアちゃんを連れて前へ出て、剣の実技の試験同様、名乗る。
「私はへレーナ・シュルツ。受験番号は666、志望学科は魔法科です。」
しかし、ここで、試験官のおじさんに声をかけられたのだ。
「お嬢ちゃん、試験は1人ずつだよ?」
「あ、この子、私と契約してる精霊なんです。ねー、ルチアちゃん!」
「うん! ボクが久しぶりに凄いところ見せちゃうよ?」
ルチアちゃんは、精霊らしいお仕事ができるのが嬉しくてたまらないみたい。最近、魔法の練習してなかったからな〜。宿には庭がないからやる場所がないんだよね。
「いやいや、そんなわけないでしょ。精霊っていうのは、もっと小さくてふわふわ飛んでるもんだよ。」
「でも、ルチアちゃんは飛びませんよ?」
「そりゃあ、人間は空飛ばないさ。面白いこと言うお嬢ちゃんだね。どっかの箱入り娘かい?」
おじさんはニコニコと笑っている。私のことを馬鹿にした笑いじゃないので私は怒りはしないが、私のこと、アホの子だと思ってるっぽいから、うう~って感じ。
試験で高得点出して目に物見せてやるっ!
「じゃあ、私、やりますからっ!」
そして、私は魔法を撃つラインに立ったのだった。
おじさん? おじさんが後ろから止めるような声がした気がしたけど、無視してやったよ。
―――………―――
と、いうことがあった。
私は、おじさんのことなど無視してルチアちゃんと手を繋ぐ。
すうっと息を吸い、一呼吸。
私の魔力をルチアちゃんに託す。
私の体内から魔力が少し出ていく感覚がある。この感覚が心地いい。
「【雷槍】!」
私が選んだ魔法は、光属性と水属性の上級複合魔法、【雷槍】。水属性の上級魔法【氷槍】と光属性の上級魔法【聖槍】を合わせた魔法だ。
何故この魔法を選んだのかというと、かっこいいから、かな。光属性の魔法が含まれてるだけあって、見た目は、キラッ、ズドーンみたいな感じで派手でかっこいいんだよね。それに、この魔法が今私が使える魔法で1番難しいのだ。
ルチアちゃんのまわりに金色の魔法陣が広がり、私の掌から雷撃が迸る!
ズドーン! パリーン……!
あ、やば。壊しちゃった。
「「「……。」」」
「ご、ごめんなさいっ!」
「「「いや、そこじゃないでしょ!」」」
的を壊しちゃったことを謝ったのになぜか盛大にツッコまれた。何故だ……、解せぬ。
本当は、『わー、すごーい!』ってなって欲しかったのにぃ。
「え、え、あのー」
私がどうしようかと戸惑っていると、試験官だったおじさんが騒ぎ出した。
「お、お嬢ちゃん、その魔法はまさか、上級複合魔法の【雷槍】な、なのかな?」
「あ、そうです。」
『え、今、上級魔法って言った……?』『複合魔法って何よ……。』『なんか、よくわかんないけど、ピカッとズドーンで凄そう!』『な、なんていう威力なのですの……。』
私がおじさんの質問を肯定すると、周りに騒めきの嵐が起こる。頭の上に『?』が浮かんでる人が多そうだけど、みんな、なんの魔法かわかんなかったのかな?
「じゃあ、ほんとにこの子がお嬢ちゃんと契約してる精霊なのか……? いや、この身長なのは神代精霊しかいないはずでは……?」
おじさんが1人でブツブツ言っているので教えてあげた。
「言いませんでしたっけ? ルチアちゃんは、神代精霊なんですよ?」
「し、神代精霊!?」
おじさんは、これでもかというくらい口を大きく開いたまま固まっちゃった。人間、開けようと思ったらこんなに大きく開くもんなんだな〜。
……5秒。それがおじさんがフリーズしていた時間。その時間が経つと思い出したかのように呟く。
「そういえば、光の神代精霊様の名前もルチア様と伝承で伝えられていたな……。」
「そう言ってるのにぃ。」
私がルチアちゃんの方をチラッと見上げると悪戯っ子のような笑みを浮かべていた。
「神代精霊様だとは知らずに失礼申し訳ありませんっ!」
おじさんは気持ちのいいくらいにガバッと直角に腰を曲げ、頭を下げる。おじさん、後で腰痛くなりそう。そうなっても、私達に関係ないからね?
「別に全然いいよ〜、ボクも久しぶりにお仕事できて楽しかったからね~♪」
「それでおじさん、私、あと4回魔法撃たなくていいの?」
的に目をやると無残にも割れて使い物にならなくなっている。
「いやいや、あれ程の威力と命中力ならもう充分です。十分に実力は測れましたよ。」
「あ、ありがとうごさまいます。」
どうやら、私、褒められたみたい。えへへっ♪
まあ、何もともあれ、私の試験は無事終わった。これで全部の試験終了だ。受かってるといいな。受かってる……よね?
他の人の試験はどうだったかって? アデルちゃんの試験が凄かったよ! あ、ちなみに的は新しい物におじさんが交換してたよ。
お馴染みの名乗りあげをした後、掌を的へと向ける。
「【火炎爆発】!」
ドカーン!
上級火属性魔法エクスプロージョン。この魔法を選択したあたり、アデルちゃんらしい。自信家のアデルちゃんには燃え盛る火属性の魔法がぴったりだ。
魔法の威力、命中力は自信があった通り、申し分なかったと思う。
「ま、私にかかれば、上級魔法なんてちょちょいのちょいですわ!」
うん。やっぱり凄い自信だ。(笑)
自信と実力が伴ってるし、かっこいいから別にいいと思うけど。
これで、試験はおしまい。どうか神様、入学試験受かってますよーに!
これで入学試験はやっと終わりです。
正直こんなにふくらむとは思っていませんでした笑
27話の後書きで『司書さん』って書きましたけど、『本好き』って略すそうですね。




