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第27話 私の「ほんき」とネコミミ。

今回は長めです。

 私が緊張をほぐしていると、後ろから肩を叩かれる。


「うん?」


 私は咄嗟に後ろに振り返った。


「ねーねー、緊張してるの? あんまり、心配し過ぎない方がいいよ? ね?」


 振り返った私の顔を覗き込んできたのは、ネコミミの生えた女の子だった。


 え、え、もしかして、1人で顔むにゅむにゅしてるのバレた……? 変人だと思われちゃったかな……?


 動揺してるのが分からないように、できるだけ平静を装って答える。


「あ、ダ、ダイジョーブだよ。」


「ならよかったー。緊張してたみたいだから声かけてみたんだよねー。ニノ、気になっちゃったから。」


 え、やっぱりむにゅむにゅしてるの見られてた……?


「ねえ、私がほっぺむにゅむにゅしてるの見てたの……?」


「うんっ! だから心配になったんだよー!」


 うわあーーー、恥ずかしいよぉ……。でも、この子、いい子そうだし、大丈夫かな……?

 改めてこの子の顔を見ると、無邪気な向日葵のような笑顔が可愛い。髪の毛とネコミミは栗色だ。あ、ネコミミ触りたいなあ……。もふもふして気持ちよさそう。仲良くなったら、触らせてもらおうかな……?


「ニノちゃんって言うの?」


「ううん、ニノンって名前だよ!」


「そっか。ニノンちゃん、お互いがんばろーね!」


「うん! ニノ、筆記試験でちょっと失敗しちゃったから、この試験で頑張るんだ!」



 それからちょっと話してると、ちょうど私の前にいた子の試験が終わる。

 ニノンちゃんと話していたおかげか、緊張はほぐれた。



「次の人。」


 とうとう私の出番となる。用意してあった木刀を手に取り、騎士さんの前に立つ。


「私は、へレーナ・シュルツ。受験番号は666、志望学科は魔法科です。」


「始めっ!」


 私が木刀を構えると試験が始まる。2分しかないこの時間、有効に使おう。よし、頑張るぞ!


 騎士さんは、自分からはかからないというルールなので、木刀を構えたまま動かない。


 私は、身体強化魔法を最大限に使って飛びかかるっ!


「っ!?」


 騎士さんは、半身になり、何とか自身の木刀で受けきる。


 しかし、明らかに動揺していた。

 私の間合いを詰める速さに驚いたのだろうか。


 私達は、再び、直ぐに間合いをとる。



「ふふっ、やるではないか。ここまで身体強化魔法を使いこなす生徒は数年来初めてだ。では、私の方からも攻めるぞ。」


 あ、やば。なんか、よくわかんないけど騎士さんのやる気スイッチ入っちゃったみたい。


 騎士さんも身体強化し、木刀を上から振り下ろしてくるっ!


 うひゃあっ! やばっ!


 私は咄嗟にそれを受け流し、斜めに木刀を振るう。


「うぐっ……!」


「ご、ごめんなさいっ!」


 あ、騎士さんのお腹に当たっちゃった。あれ、なんで避けてくれないの!? もしかして、わざと当たってからのフェイント?

 セバスチャンに稽古をつけてもらってる時の感覚でやったんだけど。まだ、セバスチャンから1本も取ったことないんだよね……。セバスチャン、強すぎぃ……。

 てか、騎士さん、すごーく痛そうなんだけど、もしかすると、フェイントじゃなかったの……?


 騎士さんは、フラフラした後、お腹をおさえて(うずくま)ってしまった。


「っ!? 試験、そこまで!」


 まだ2分経ってないだろうに、立会人だった別の騎士さんが、やめ、をかける。


 え、私、勝っちゃった? よかったのかな……? 立会人の人がオロオロしてるんだけど。


 その後、立会人の騎士さんは、試験相手でも立会人でもなかった騎士さんと一緒に、隊長さんが控えている仮設テント(?)(運動会とかで立ってるアレ)の所へ、お腹をおさえている騎士さんを運んでいく。


「じゃ、じゃあ、俺は、回復魔法の使える人を呼んできます! 」


 立会人の騎士さんは、運び終えると回復魔法の使える人を呼びに本部の方へと向かおうとする。


 ん? 回復魔法? 私、使えるじゃん!!


「ちょっと待ってくださいっ! 私、回復魔法使えます!」


 私が助けに入ろうと、回復魔法を使える人を呼びに行こうとする騎士さんに声をかける。


「あのな、魔法が使いたくてしょうがないのはわかるけどな、回復魔法の光属性は、微精霊がいないだよ。」


 なんか、さっきまでオロオロしていたのに、微笑ましものを見るような目付きになって語りかけてきた。うう……、私、回復魔法使えるもん!


 私は、少し離れた所にいた所で私の試験を見守ってくれていたルチアちゃんを手招きしてテントへと呼ぶ。


「ルチアちゃん、よろしくね?」


「はあ〜い! お仕事、お仕事♪」


「騎士さん、私、回復魔法使うから。」


 私は、一方的に宣言し、お腹をおさえている騎士さんのところへとスタスタと向かう。ルチアちゃんの手を引いて。


「お、お嬢ちゃん、部外者にはあまり入って来て欲しくないんだが……。」


 後ろから声をかけられた気がするが、気にしない、気にしない。だって、私、魔法少女へレーナちゃんだからなのだっ☆

 ――なんちゃって。


 とにかく、騎士さんがお腹を痛そうにしているので放っておけない。まあ、私が原因みたいなとこあるし……?


 私達は、痛がっている騎士さんのところまで来ると、2人で手を繋ぎ、繋いでない方の手を騎士さんにかざす。そして、一言。


「【ヒール】」


 はい、おっしまい♪ お腹が痛いくらいなら、初級魔法でいいよね。


「あれ? 痛くない……? お腹の痛みがなくなった……。」


 そりゃね。魔法をかけたんだもの。


「ん? いつの間に!? 精霊を見なかったんだが。どうやって魔法使ったんだ……?」


 あ、ルチアちゃんを精霊だと思ってないみたい。まあ、普通の女の子に見えるからね〜。なんか、面白いから秘密にしとこっ!



「ほう。騎士に勝ったか。」


 私は、キョロキョロと声の主を探す。声の主は、隊長さんだった。

 私と目が合うと、二カッと歯を見せて笑い、私に宣告してくる。


「次は俺と勝負だ、嬢ちゃん。」


 え? えぇぇーーー! せっかく勝って、合格かなって思ってたのに、また勝負……?


「た、隊長!? 手加減してあげてくださいよ? まだこの子、9歳なんですからね?」


「そんなん、わかってるよ、ははははは。」



  「で、では再戦を行いますっ! 双方、構え。 始めっ!」


 隊長さんとの試合が始まる。



 ――え? 結果?

  負けちゃいました~、てへ。 最初は手加減されてたけど、私が攻めまくったら、戦い終わった後、「俺が本気を出すとは……。」って、隊長さんしょぼくれてたし、いっか。やっぱり、隊長さんだけあって普通の騎士さんより強いな~。 あ、それでも戦ってみた感覚からしてセバスチャンの方が強い気がするけど。


 私の試験が終わりとなり、私は、半分晴れやかな心持ちでその場を離れる。多分、この試験においては合格出来たと思うから……ね? それに、全力で戦って負けると、1周回って清々しいもんね。


「では、次の人。」


 あ、次の子、ニノンちゃんだ。見てよっと。



 ――結果から言うね。ニノンちゃん、すごーく強かった。

「この試験で頑張るんだ!」なんて言ってたけど、頑張り過ぎでしょ。だって、隊長さんに勝っちゃったんだよ!? しかも、事も無げに。手合わせが始まったかと思うと、あっという間に隊長さんの首筋に木刀を寸止めした。寸止めって結構、技術いるんだよ!? 凄すぎでしょ!


 ニノンの試験が終わり、私はニノンちゃんに話しかける。


「ニノンちゃん、すごいじゃん!」


「あ、ニノの試験見ててくれたんだ! えへへっ♪ ニノ、剣術だけは得意なんだ!」


 その後、私達はルチアちゃんを交えて3人でお話して時間を潰す。



 しばらく話していると回りが静かになる。ん? どうしたのかな? 全員、試験終わったのかな?


 私は、まわりを見回してみる。すると、みんな、ある子の試験を囲んで見ているようだった。


 私は、囲んでいる人のうちの1人に後ろから声をかけてみる。


「ねえ、どうしてこんなに人だかりが出来ているの?」


「ん? あー、あの子もね、騎士さんに勝ったのよ。これから隊長の人と手合わせするところなのよ。って、あなた、騎士さんに勝ってなかったっけ?」


「あ、うん。」


 私も一緒になってこれから行われる試験を見ることにした。これから試験が行われる子は……龍人族なのかな……? まだ見たことないけど、確かそういう種族もいた気がする。んで、小さい頃にお母さんに聞いた特徴に合ってるから、多分そうだと思う。

 龍人族の子は、紫色の髪で、頭から小さな角が生えていた。それで、お尻にはしっぽがついている。


 彼女は、颯爽とした身のこなしで木刀を構える。うわぁ、なんかかっこいいな……。私なんかと違ってただ木刀を構えるだけで絵になるね。


 対する隊長さんもぐっと表情を引き締め、木刀を構える。


 龍人族の少女――彼女から地面を蹴り、袈裟斬りに斬り掛かる。


 隊長さんも、なんとか受け止める。



 20秒ほど互いに切り結んだだろうか。

 彼女が隊長さんにすれ違いざまに足をかける。


 しかし、受けることに精一杯になっていた隊長さんは避けることができなかった。


「わっ!?」


 隊長さんは、派手に尻餅をつく。隊長さんが、尻餅をついたまま、彼女を見上げた時には目の前に木刀の剣先が迫っていたのだった。


話が進みませんね。次回で試験終わります。

でも、ヒロイン(?)との最初のコンタクトなんで勘弁してください。(言い訳)


あ、1週間ほど前に知ったのですが、『司書さん』アニメ化決定したそうですね。あれ、面白かったなあ~。マインちゃん可愛いし。


これからもよろしくお願いします。 そら

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