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08 俺の決意と覚悟
心愛ちゃんは俺の家でを引き取ることになった。
あの時
「あんた引き取るって…」
「あぁー」
「心愛ちゃんが来たいって言ったらね」
「わかった」
返事をすると部屋の隅にいた心愛ちゃんのもとに行く。
「心愛ちゃん…」
呼ぶと心愛ちゃんは今俺に気が付いたように顔を上に向けた。
「……なに?お兄ちゃん」
「これから俺の家で暮らさないか?」
「お兄ちゃんと?」
「あぁー」
「けど…」
「帰りたい時に帰っていいから」
「………」
「心愛ちゃん?」
「……暮らす」
「そ、じゃー帰ろっか」
「うん」
この日から俺の家で心愛ちゃんも暮らしている。
心愛を家に連れて帰ってからもまだ、心愛は一度たりとも人の前で泣いていなかったのであった。