表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界交流記  作者: 異常なダイ
6/6

1-4 蔓籠

パチパチと薪が爆ぜる音が聞こえる。

昨日釣り上げた魚を食べた後疲労がグッときて早々に寝てしまったのだ。

しっかりと朝日が昇る程に目が覚め少々の肌寒さを感じた為、焚き火をしている所だった。


今日は何をしようか、運が良かっただけかもしれないが釣りで魚を獲得出来ることは昨日証明された。

しかし、釣りをするとどうしても自分自身が川に赴きかなりの時間が浪費される。これは効率的ではない。この森の探索をしたいし、他にすべき事は沢山あるのだ。

ただ、食料を確保することは1番にしなければならない、、、


そうだ、と1つの案が頭の中に浮かんだ。

それを実現する為には幾らか材料が必要だ。

今日は明日以降の投資として森の探索をしよう。


腰をアウトドアチェアから上げ防寒具を身に纏い森の中へと足を進める。


少し歩くと、目的のものは容易に見つけられた。

見上げるは木だ。木が目的なのではなく、その木に巻き付いてるものだ。即ち蔓。紐のように長いこの植物

が今回の目的だ。


蔓を根元から断ち切りなるべく長いままでで採取する。かなりの量が必要な為、他の木からも蔓を見つけ採取する。目的程の数が集まった為1本の蔓で他のものをグルグルと縛り上げ持ち上げる。2セット分も出来れば満足だ。


蔓を採取している時、欲していたものが副産物として手に入った。それも木から採取できた。見る人が見れば少し不快感を得るだろう形状したものは松脂だ。採取した木は松ではないので松脂とすると少々違うがまあ同じようなものだ。ナイフで木からこそげ取りザックの中に仕舞う。これも両手1杯分ほど採取した。しばらくすれば、同じ木から採取できるだろう。


容易に材料を採取出来た事に満足し、ホクホク顔でテントへと戻ってきた。ただ、材料を獲得できたのはまだ第1段階でここからがかなり時間と集中力を必要とする。


よし、作ろう。


焚き火に薪をくべ、ケトルに水を入れ焚き火の傍に置いておう。

アウトドアチェアに座り込む。使うのは先程採取した蔓のみだ。

蔓を4本。1片に2本十字に組み、互い違いになるようにまた別の蔓を時計周りに編み込んでいく。グルグルと編み込んでいくと皿のような形状になる。そして蔓が足りなくなりまた新しいものを用意し続きを編み込んでいく。グルグルと、そう私は今籠をつくっているのだ。しばらく作業を続けていると完成した。蔓編みの籠だ。


しかし、この籠も材料の1つでしかない。

1本の蔓を円状に組み、固定する。その円より一回り小さい円をもう1つ作る。円と円の間に蔓を差し込み片方の円で折り開いた方を戻す。これを開いた方が互い違いになるように4本。この差し込んだ蔓にまた巻き付けるようにグルグルと蔓を差し込む。グルグル、グルグル3mほど巻き付けたころ上下ともあの開いた籠が出来上がった。


最初に作った籠の中にあの空いた籠を入れる。

よし、大きさはちょうどいいようだ。籠同士をまた蔓で固定し完成だ。

今まで私は何をつくっていたかと言うと罠だ。仕組みとしては、かなりサイズは違うがペットボトルトラップのようなものだ。


これを仕掛けて置けばなにか生き物が取れることだろう。またあの時の魚か、カニやエビのような甲殻類。想像するだけでヨダレがでてくる。



そう妄想に浸っているとケトルにお湯が入っているのを思い出し、カップ麺の蓋を上けお湯を注ぎ、3分間待つ。

久しぶりに食べた文明の味はいつもより美味しかった

気がする。


閲覧ありがとうございます!

評価、ブックマークをしていただくとモチベーションに繋がります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ