表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界探偵『上終終』の愚考録  作者: ロジカル和菓子
File 0「プロローグ」
1/20

File 0-1

書いて見たかった、異世界×探偵を書いてみました。頭を空っぽにしてお楽しみいただけると幸いです。


「旅は道連れ、世は情け」


 そういう言葉がある。


 僕はその言葉が大嫌いだった。何が嫌いって、道連れという言葉を正当化しているところだ。そしてそれを説明するには、まず自己紹介から始めないといけないだろう。


 僕の名前は小野道連慈。ニックネームは道連れ。その名前通り。僕の人生は最初から最後まで道連れだらけの人生だった。


 と大袈裟なことを言ってみたが、僕はなんてことはない学生だった。




 そう。学生だった。





 特に裕福でもなければ、貧乏すぎることもないなんてことのない家庭に生まれ、両親に虐待されたりすることもなく育ったのだが、昔からある特徴を持っていた。


 それは特徴というにはいささか運の要素が高く、人によってはそれはたまたまだろうなんてことを言う人もいるかもしれない。では、その特徴とはなんなのか。


 僕は揉め事やら何やらに巻き込まれる確率が極端に高かったのだ。それは幼稚園に入った頃から片鱗を見せていた。


「○○くんがぶったから」と喧嘩が始まれば、何をするでもなくその喧嘩に巻き込まれていた。


 小学生に入ってからも、給食費が盗まれたという話になればカバンを間違えたとかで犯人にされそうになったこともあった。きわめつけは中学生の時。近所に潜んでいた強盗犯に人質にされた時、自分の巻き込まれる才能を呪ったものだった。その事件は無事に解決し僕は怪我をすることなく済んだのだが。


 しかし、そういった出来事はほんの些細なことにすぎなかったのだと、僕は高校生になりたての頃に実感することになった。


 時は2017年4月9日。初の登校日、僕はどんな人たちと友達になれるのだろうとウキウキする反面、どんな揉め事に巻き込まれるのだろうと怯えつつ、学校への道のりを歩いていた。


 学校までは少し距離があるため、電車で登校することになっていた。僕は心を躍らせながら駅のホームの一番前で電車を待っていた。


 そして、事件は起こった。違和感はあった。隣のサラリーマンがやけに暗い顔をしていたし、やけにブツブツと何かをいっているなと思っていた。だけど、まさかこんなことになるなんて思ってもいなかったから僕は変な人がいるなくらいにしか思っていなかった。


 僕は春からの授業についていけるようにと単語帳をカバンから取り出し、英単語の勉強を始めようとした。そしてカバンのチャックを閉めようとした、その時異変が起こったのだ。


 電車の到来を知らせるアナウンスがなり、僕は電車を待っていた。しかし隣のサラリーマンは、待たなかった。一足先に線路に飛び込んだのだ。


 不運だったのは、僕がちょうどカバンのチャックを閉じるタイミングで突風が吹き、隣のサラリーマンのネクタイが僕のカバンのチャックに引っかかったことだ。


 そうしてサラリーマンが線路に飛び込もうとした勢いにつられ、僕の体まで勢いにつられ、線路に乗り出した。そして電車は勢いよく。


 僕の体を吹き飛ばした。


 幼い頃から人の道連れになり続けた結果、最終的には人の自殺の道連れになって、僕は死んだのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ