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婚約者は攻略対象者です!!

誤字が多いのでその場合指摘して頂けたら嬉しいです(´・ω・`)豆腐メンタルなので注意以外のツッコミ入ると凹みます

……前回は思わず荒ぶってしまったものの、この問題は置いておこう。

実は私の伯父から連絡が来たのだ。

〔そろそろお前の婚約者に会ってあげなさい〕と。


私の婚約者は侯爵家の嫡男であるエリオットである。会ったことはないが私はよーく知っている。

原作通りなら女性と見間違う程の美人。

淡いブラウンの髪に空色の瞳。箱入り息子だからか年の近い女の子のそばだと上手く話せなくなってしまう

少し照れ屋なキャラクターだ。


原作だとエリオットの父親は正義感が強く、エリオットの婚約者となったイゼリアの実家であるオルシア家の悪事を暴こうとしたことがある。

結果として私の父親は警告のつもりか、エリオットの母親を無惨に殺してしまう(エリオットもエリオットの父親も暴漢に母親が殺されたと思っている。物的証拠がなかったためだ)

愛する妻を守りきれなかったエリオットの父親は一人残されたエリオットを放り、部屋に閉じこもって酷い欝になる。

エリオットは幼いうちから侯爵家の仕事を代理でやる事になり、子供で居られる時間は余りにも短かった。それでも侯爵家を守るためだと頑張り続けた。そして彼はヒロインに出会う。

一生懸命で凛とした強さを持つヒロインにエリオットの心は傾いていく。

イゼリア(この√でのイゼリアは父親がエリオットの母親を殺した事を知らない。そしてエリオットの事が好きなのだ)は婚約者を奪われまいとヒロインに苛烈なイジメを繰り返す。

そしてエンドでイゼリアは恋しい婚約者に婚約破棄をされ、家は遂に断罪され後ろ盾を失い、今まで虐めていた者に暴行され失意に沈み自殺する。


かなりの欝エンド……だが心配ない!!

何故ならこの世界でのイゼリアは私だし、父親は現在仕事以外で外には出れないようにしてる。

……つまり早々にエリオットの欝エンドは回避した訳だ。



「ギル、ヒューリ侯爵家に行くわよ……」

「姉様……漸くエリオット様に会いに行かれるのですか?」

「イゼリア…まさか、婚約者殿と全く会ってなかったのか?」

私には砂糖より甘いギルに呆れたような顔をされ、ヒューリはエリオットを憐れむように言う。

……忘れてた訳では無いのよ

後回しにしてただけで。

「だから会うのよ……気が重いわ……」

この世界での婚約者関係は兎に角仲の良いアピールをする事が常識だ。だからこそ私とエリオットは……周囲から見れば関係破綻してるわけで。

うん……婚約破棄は避けられないかもしれない。



***



「やぁ久しぶり、イゼリア。後ろの方々は誰だい?紹介を頼みたいんだが」

朗らかに笑うエリオットは本当に久々に会う

だが私には言える。

部屋の温度を下げているのはコイツだと!!

ブリザードが見えるんだよ!!怒ってるだろう!?

「お久しぶりですわ。エリオット様…義弟のギルバートと従者のヒューリです」

内心の混乱を押し消しなんとか令嬢らしく穏やかに紹介する私を見てエリオットは少し怒りが溶けてきたらしい。

「…そう、弟はまだいいけど何故従者を連れてきたのかと思えば隷属の契約をしてるからなんだね」

シャラリとなる緋色の珠玉とヒューリの首元を見て納得したように言うエリオット。

「だが久しぶりの逢瀬だ。弟君と従者君には隣室に行ってもらえないかい?」

こ、これは婚約破棄の流れなのか……

言外に無粋だと言われたように感じた私はギルとヒューリに隣室に移ってもらうように言う。



「それで二人を私から遠ざけてするお話って何かしら?エリオ…ット…?」

「イゼリア、巫山戯ているの?なんで俺とずっと会ってくれなかったの」

軽やかなエリオットの声が低くなって私を逃がさないように腕で囲む。

つまり壁ドンならぬソファどんだ、語呂悪い……

「ちょ、ちょっと…!?エリオット!?」

貴方原作での女の子に慣れてない設定どこ行ったよ!!ソファどんとか難易度高いぞ!?


「……俺はずっとイゼリアを見てなかったのに本来君と関わりの無い騎士団所属の者ですら君を知ってる。君とずっと一緒に居た弟君と従者君ですら憎いよ」

澱んだ瞳と目が合う。

「俺以外の名前を呼ばないで。俺以外を見ないで、イゼリア」




え、待ってまさかのヤンデレ√突入!?

ちょ、何故こうなった!?

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