〜2年後〜
アレから私はオルシア家を継ぎ、オルシア家が関わっていた裏家業から撤退。
そして次々と処罰していった。
もちろん反発は凄まじく、この2年間で何度死にかけたか自分でも分からない程だ。
だけどそれを乗り越えられたのは傍で支えてくれた人達が居たからだろう。
ギルやヒューリは私から離れないように極力傍に居てくれたし、エリオットも当主となり、忙しい中理由をつけ来ては私を見守ってくれた。
アルフォンスは今国王になるために心身共に鍛えるとか行って遊学中だ。
そしてレオ。心配症な伯父様が気を使ってか何人かの近衛騎士を護衛につけてくれたのだ。…レオはその一人。
母親は父親の二の舞を恐れてか表舞台に出るのを嫌がり、今や引きこもりだ。
この2年の間にこの国の悪行は大分減った。
それだけオルシア家が悪事を重ねていた…という事だろう。
父親は虚空で…気が狂う寸前らしい。あの男は精神が予想以上に強かったらしく…だがそれ故に長期に渡り苦しむ事になっている。
ちなみに虚空とは魔法で作られた異次元の空間に出来ている。空間創造のこの魔法は今では伝説級の魔法で最早神の領域だ。昔の人は凄い。
そしてこの異次元の入口は何故か各国にある。
カティナはあの後、刑を執行され国元に返された。
あの人の良いカティナの両親は完全に娘と関わるのを辞めたらしくカティナは一人、地下街で日々悪態をつきながら暮らしているらしい。
兄王子は心配してるそうだが妹の悪事を知り父親と同じ反応をしたらしい。
カティナは鏡を見るのを酷く恐れ、陶器でも貼ってるのかと思うほどの厚化粧で身を売り生計を立てているらしいが、顔は隠せても身体は…そのうち客に噂が広がり地下街にもいれなくなるだろうとのこと。
「…んー…終わったぁ…」
父親の貯めに貯めた書類に仕事はそれはもう山のように(比喩ではなく本当に山)あり、この2年間で書類仕事は一生分やっただろってくらいやった。
領民は私が新しい当主だと知り、様々な作物や工芸品を祝いの品として届けてくれたのでそれの帳簿もつけなくてはならなかった。
工芸品は細工が細かくとても美しかった。
作物は長期保存出来るものは蔵に出来ない物は護衛の皆やギル、ヒューリと一緒に美味しく頂きました。母親にも届けた。
ちなみにこのオルシア家の領地は、ご飯が美味しいらしい。…私が色々教えたり作ったりしたからだろうか…あともう少しで美食の街といっても差し支えないだろうと思う。
…私が覚えている原作は私が18歳から20歳までの2年間だけだ。
ただ大幅に変わった物語のせいで皆の雰囲気は大分違うものになっているが。
…でも2年経った。言いたいのだ。
死亡フラグへし折った!!!!と!!
と、そんな事を思ったからなんでしょうか?神様




