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原作開始……?です!!4

エリオットと美味しいお茶を飲みながらのんびり話して、いつも通り帰った私はアルフォンス付きの影からある警告をされた。

《カティナに気をつけろ》と。


そしてソレは新月の夜。私が何故だか酷く体調を崩した日のことだった。

「・・・・・!?きゃぁああ!!」

身体に走る激痛に思わず悲鳴をあげたのは。

「イゼリア!?」

「姉様!?」

私の看病をしてくれた二人が血相を変えて心配そうに私を呼ぶ。

痛い。

とんでもなく痛い。

息がまともに吸えない。

これは正規の方法ではなく乱暴に力任せに私の結界を壊した人がいるからだ。

両親を閉じ込めていた本館の結界を。

「…だ、いじょうぶ…結界…が、本館に誰か来てる」

仕事以外で出るなと作った結界は私のなけなしの魔力では足りなかったから私の身体に直接術式を組み込んだ為、感覚がモロに襲う。

その為身体に走る激痛は同時にこう教える。

今結界を壊したのは、両親に加担する考えを持った人だ。と

だから二人には結界を見て欲しかったのだが明らかに普段と違う私を心配してそれどころでは無いらしく二人は私のそばを離れなかった。



***


翌朝痛みが、ようやく引いたので私は早速本館へと向かった。

そこでは父親が普段通り不承不承の体で仕事へと向かうところだった。

「イゼリアか。何のようだ」

「何もないわ。昨日ここの結界が壊れたから見に来ただけよ」

閉じ込めたのはヒューリの事もあったが父親がこれ以上罪を重ねない為だった。領地があれ以上に荒れ人心が病めば、私やギル、ヒューリにまで被害がおよぶ。

そんなのはゴメンだ。

私はまだいい。

だがギルは今まで散々碌でもない人生を歩んできたし、ヒューリもギルと似たりよったりだ。

そんな二人が領民に痛め付けられたら絶対に魔力が暴走する。

今まで街に繰り出したわけは決まっている。あの両親とは違うという事をアピールするためだ。

それでも足りたか私には分からない。

でもあの二人は私が今まで可愛がってきたのだ。

今更他の人が壊すなんて許すものですか。

結界の残滓がふわりふわりと私の髪を揺らす。

(やっと作り上げた最高傑作の自作結界だったのに)

と思わない訳でもなかったが・・・・・まぁ壊されたなら新しいのを作ればいい。

今は壊された結界のせいで魔力が極少なくなっているため作れないが早めに作らなければ・・・・・。


だが父親は普段通りに、そう結界が壊された事を知らないのか普段通りに仕事へと向かう。

父親は私より魔力が少ないため残滓を見ることなど到底出来ない。



だから私は知らなかったのだ。

父親がカティナと手を組んだ事を。

ショタまでしか興味ないと思っていたが、父親が未だにレオナードに執着していた事も。

そう。カティナは一番最初にレオナードに標的を定めたのだ。

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