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竜王の世紀  作者: 南木
第1章:グランフォード動乱
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第14期:国を支えるもの、それは

今期の一言:腹満たされずして、心もまた満たされず

――フェレの騎士ロウエン


気分転換のはずのピクニックは、

一国家を揺るがす大事件へと発展し、台無しとなった。


あの日から十日が経ち、カズミの指揮により迅速に北部ミラーフェン人の保護は一段落した。結局南部にいた住民や南部で抵抗を続けていた第二王子クラインを保護することはできなかったものの、十分大勢の人を救うことが出来たと言っていいだろう。



「このたびは本当にありがとうございました。

父王や妹に代わってお礼を申し上げます。」

「こちらこそ、セルジュ君やルパートさんのおかげで避難がスムーズに行ったよ。

それに……今回一番頑張ったのはシズナさんだ。本当に…頑張ってくれた。」

「竜王様………、妹は大丈夫でしょうか?」

「大丈夫、以前もこんなことがあったけどそれに比べれば症状は軽い。木竜の薬も効いて顔色も良くなってる。だから心配ないよ…たぶん。」

「たぶん、て…」


久しぶりに戻ってきたアルムテンの城の廊下を、ミラーフェン第一王子セルジュを伴って歩くカズミ。エオメルで、避難してきたミラーフェンの国民たちを慰撫するのに懸りきりのルパート王に代わって、アルムテンのカズミのもとを訪れている。一族の特徴ともいえる艶やかな紫色の髪に、人柄のよさそうな穏やかな顔、柔らかい物腰など、まるでおとぎ話の王子様のような人物である。


つい数日前まで、カズミとシズナはミラーフェンを飛び回って多少強引に住民の避難を行っていた。しかしながら、竜王の力を用いた術は体への負担が大きく、とうとうシズナは意識を失ってしまう。いま彼女は寝室のベットで寝かされており、木竜クレアが世話をしているところだ。


「本当は良くなるまでずっとつきっきりで看病してあげたいんだけど……残念ながら僕は『竜王』だからね。それ以上に優先すべきことがある…。」

「分かってますとも。それに…大半は僕たちミラーフェン人の問題ですから。」


そんなことを話しながら、カズミとセルジュは会議室に入室する。


「第二王子様、どうぞこちらへ。」

「う~わ~………」


リノアンに促されて席に案内されたセルジュは、出席している竜族長たちを見て圧倒された。何百年も生きている竜たちの長たちが揃うとまるで自分たち人間がちっぽけな存在になったかのような圧迫感がある。が、それ以上に驚いたのが…



「あれ?クーゼさん!?」

「よっ、セルジュ王子。久しぶり。」

「少し見ないうちにずいぶん大きくなったの。ま、当然じゃがな。」

「うむ、若いころのお父上にそっくりだ。

だが…もう少し筋肉をつけたほうが良いな。」

「クリンクさんに、ルノルトさん!それと…そちらの方は……」

「ブランドル領主、ゼーレ。俺たちもお前らと同じ敗者さ。くっくっく…。」

「あー、その敗者ってのに俺たち(グレーシェン)を含めないでくれよ。」


会議室には族長だけでなく、アルムテン属国の領主たちも勢揃いしていた。


「この方々とは面識がございますの?」


不思議に思ったサーヤが尋ねる。


「ええ、僕たち王族は他の国についても知っておくためにちょくちょく外交使節として他の国に顔見せに行くことがあるんです。

ここに皆様が揃っているということは…」

「我らオーヴァンをはじめ、エオメル、グレーシェン、ブランドル、イスカは竜族の支配下に入ったってことだ。イスカ領主のアントネスク殿とそのご子息は残念ながら、竜たちとの戦いで戦死なされたが。」


オーヴァンの領主ルノルトが自慢の赤髭をなでながら神妙な顔で頷く。


「あー、お久しぶりの再会のところ悪いんだけど、

そろそろ会議に入らせてもらおうか。」

『あっ…はい』


カズミの一声ではっと今回の集まりを思い出し、慌てて衣を正す領主たち。

人間たちだけで盛り上がってしまったせいで竜族長たちからの視線が痛い……





「さて、まずは皆に僕から一つ謝っておこう。今回は僕のわがままのせいで問題を抱え込んでしまった。心からすまないと思っている。」

「いいのですよ竜王様、竜王様のおかげで大勢の命が救われたのですから。」

「そうですとも、竜王様の慈悲深さに

我々はただ感服するばかりでございまする。」


まず真っ先にフォローに入ったのは木竜族長ヘンリエッタおばあさん。

そして長老のルントウ。


(相変わらずみんなイエスマンだなぁ。批判されるのもやりにくいけど、はたしてこれでいいのだろうか…)


若干不安な気持ちになったカズミだが、気を改めて議題を提示する。


「ありがとう。さっそく、議題に入ろう。今アルムテンが直面している問題…それは食糧危機だ。」

『食糧危機?』


政治のことをよくわかっていない族長…すなわち火竜族長サーヤと雷竜族長レーダーが疑問の声を上げる。


「竜王様、おそれながら食糧庫の備蓄にはかなり余裕がありますわ。」

「食べ物が無かったらどっかから取りに行けばいいんじゃね?」

「あのねぇ、二人は僕の話をよーく聞くように。」


この二人に限らず、どうもヘンリエッタとルントウ以外の族長はあまり実感がないといった顔をしている。まあ、それはそうだろう。アルムテンの食料は有事に備えてかなりたくさん貯蔵してある。その気になれば食料が取れなくなっても三年くらいは持つと見込んでいる。


「まず…今回のミラーフェン難民の流入で、今まで以上に食料の需要が増えてくる。食料が豊富なエオメルでも、元々の規模と同じくらいの人口が流れ込んでくるとなると、その保有量は半年くらいで底をついてしまう恐れがある。さらに厄介なことに…リノアン。」

「はい、私や長老のもとに各地に散らばっている竜族たちから知らせが届きました。彼らが言うには、自分たちも新国家のために力を尽くしたい旨が書かれています。」

「特に我が地竜族は、初めこそ竜王様の復活に異を唱えておった部族が多かったのだが、竜王様の活躍を耳にしてからというものの、手のひらを返したようにアルムテンに移住したいと希望する部族が増えておりましてな……」


リノアンの説明に、地竜族長ベッケンバウアーが補足をする。

実はアルムテン以外にも各地に竜族は点在しているのだが、中には竜王の復活に懐疑的な竜の派閥もあった。特に保守的な地竜たちは、竜王の復活により再び竜族が危機に陥るのではないかという不安から、非協力的な部族も多かったという。しかしながら、竜王の活躍が徐々に耳に入ってくると次第に態度を軟化させ、徐々に竜王の支持者が増えているというのである。


「私のところにも続々と移住希望の部族から知らせが届いていますわ。ですが、竜王様からはしばらく保留にしておいて欲しいとのことでしたので、待つように返事をしておりましたが…そろそろ彼らにも返答をしなければなりませんわ。」

「我ら氷竜もです。このところ移住希望部族の知らせが山のように来ております。今はまだ首都整備中だからと返事はとどめておいていますが……」

「あはは…協力してくれるのは嬉しいんだけどちょっとタイミングがね。」


火竜に氷竜、それに手紙のやり取りを任されている風竜たちも、部族ごとの移住希望が増えているらしい。


「さて、これらが意味するところは……新たな竜族たちの移住を受け入れると、食糧の消費は今まで以上に跳ね上がるということなんだ。元々アルムテンの土地は平地が少なくて食料の生産拡張が難しい。備蓄の食料だってあっという間に底をつくだろう。それに………今までの戦いを経てわかったことがある。僕たち竜は元竜の姿になると普段以上に食料を消費してしまう。仮に今後何回も元竜化することを前提にした戦いが増えていけば、攻勢に出る食料が無くなりかねない。」

「いえ、この際私からはっきり言わせていただきます。」


リノアンがいつも以上に真剣な眼差しで、その場に立ち上がる。


「今のままの食料供給では、アルムテンの食料は一年ももちません。」

『一年もたない!?』


一応火竜族長と雷竜族長以外の竜族長と、人間の領主たちは人口の増加によって食料が苦しいというのは理解していたが、そこまで逼迫しているとは思ってもいなかった。


「もちろん、平穏無事な日々が続けばもう少し持つでしょう。しかしながら、今現在の世界情勢を加味しますと我々アルムテンも戦乱に巻き込まれることは必定、

そのために大量の食料の確保が問題となります。大災害でも起ころうものなら復興どころではなくなります。」

「一つよろしいでしょうか、カズミ様。」

「ん…質問かい、セルジュ。」


ここでセルジュがおもむろに挙手をする。


「食糧を…他国から輸入できないでしょうか?恐らくシエナあたりなら大量の食料を持っているのでは?」

「冗談云っちゃいけませんよ王子様。シエナとうちは絶交中。それにシエナとその隣国はみんなドンパチにぎやかに戦争やってる最中ですからね。あいつらに食料を輸出する余裕なんかあるわけないでしょう。むしろ食料が欲しいのはあいつらの方かもね。」

「おまけに、君も知っている通りセスカティエも戦争を始めた。それに伴って奴らは食糧を根こそぎ買い上げていった。今や食料の相場―――特に小麦の価格は天井知らずだ。話によれば肉の確保のために東グランフォード地方の農場では家畜が片っ端から徴発されてるって噂も聞く。これが本当なら今後の酪農生産は大きく落ち込むだろう。」

「さすが御二方は対外情勢に詳しいですな。」


セルジュの意見に、クーゼとゼーレが反論する。グレーシェンは陸上交易、ブランドルは海上交易で利益を上げているだけあってそういう情報は把握しきっている。

これにはクリンクも思わず感嘆した。


「そこでだ。これからいかにして食料供給を確保していくか…みんなの忌憚なき意見を聞かせてほしい。」

『うーん……』


これは難題である。

カズミも人口が増えることを想定していなかったわけではないが、こんなに早くしかもこんなに多く流入があるとは想定外だった。これが平和な世であれば各地から食料を輸入することで急場をしのげるが、現在各地で起こっている紛争のせいでそれもできない。今のところ食料価格が一番安定しているのは遠く離れたカルディア聖王国だけだ。そこまで買い付けに行くのは並大抵の苦労では済まない。やはりなんとしてでも食料自給率を大急ぎで改善しなければならない。


「まず…海竜族に魚介類をもっとたくさん獲ってきてもらうしかありませんね。」


氷竜族長ウルチがまずは無難な移転を提案する。


「それはいいね。けど、乱獲すると生態系への影響がある…」

「セイタイケイ?」

「あ~…つまり獲り過ぎちゃうと後で魚が取れなくなっちゃうかもしれないってこと。」


どうもこの世界では環境保護という考えは浸透していないようだ。当たり前だが。


「そこは族長のリューシエに任せよう。彼女なら海のことを考えながらとってきてくれるさ。ブランドルも漁業で協力してくれると助かるんだけど、できるかい?」

「承知した。何とかやってみましょう。」


まずは魚介類の増産を決定する。しかしこれだけでは供給が安定しない。


「エオメルにはまだ開墾できそうな土地はあるかな?」

「ええ…まあ。ですが開いてる土地は南の隣国ファズレーとの国境に近い方面に集中しておりますゆえ、有事の際に不安で御座いますな。後は森を開墾して農地を作るかですが、それですと時間がかかる上に木材の生産が減ってしまいます。」

「リスクマネジメントの点で難あり……と、まあとりあえず安全地帯を中心に開墾を行えそうなら積極的にやっていこう。なんなら木竜たちに手伝ってもらうといい。そうだね……――でも難民たちを一ヵ所にまとめちゃうと後々問題起きるかもだから…」

「えっと、問題ってなんですか?」


難民が問題を起こすと聞いて、セルジュがまたしても質問した。


「それはね、いくら同じ人種とはいえ君たちミラーフェンの人達はエオメルの人からしてみればよそ者だ。よそ者が固まっているっていうだけでもともと住んでた人たちは自分の土地がとられるんじゃないかとビクビクしはじめて、場合によっては民族対立にもなりかねないからね。いつか君たちには国を取り戻してもらいたいんだけど、それまでの間なるべくいざこざを起こさないでほしいんだ。ちょっとストレートに言いすぎちゃったけど、これは君たちの為でもあるから。」

「わ、分かりました。」


セルジュは改めて、故郷無き民の孤独さを味わうこととなった。


「とにかくミラーフェン難民で、元々農民だった人々はなんとかして新しい土地を開墾してもらうしかないだろう。」

「土地の検分は我々地竜と木竜にお任せください。我らに加えて氷竜がいれば、どんな土地にもある程度は植物は根付きますゆえ。」

「しかし、いつまでも竜が付きっきりというのも非効率でしょう。何とか耕作に向く土地を確保するほかないですね。」

「それよりも、ですわ。畑にまいた種が食べ物になるまでどれくらいか存じませんが、収穫の前に食料が尽きてしまってはどうしようもありませんわ。海竜の方々が獲ってくる魚介類以外にも短時間で供給できる食料の確保もしていかなければなりませんわ。」

「ああ、確かにサーヤの言う通りですわね、いくら我ら木竜が植物の成長を早められると言えども、やりすぎると土地の養分が枯渇し、草木が生えない不毛な土地が広がりかねません。」

「クーゼどの、馬肉とか無理か?」

「馬は貴重な労働力ですよ?それを食べるなんてとんでもない。」

「家畜も育つのに時間がかかるしなぁ。」


最大の問題は、即応性のある食料の確保だった。開墾した農地から食物が取れるまでの間に食料が尽きてしまっては本末転倒だ。竜族長や領主たちがあーでもないこーでもないと意見を交わしていると、

今まで発言していなかった人物が手を挙げた。


「はいはい竜王様!俺にいい考えがあります!」

「え!?」

『レーダー族長!?』


会議が嫌いで滅多に発言せず、隙あらば舟を漕いで顰蹙を買う雷竜族長のレーダーが挙手したことで、皆信じられないものを見たような顔をした。


「なんだよ、俺が手を上げちゃいけないのかよ、文句あっか!」

「いやいいんだ…構わず発言してくれ。」

「あのさ、『魔獣』の肉を狩ってくればいいんじゃねぇかって俺は思うんだ。」

「『魔獣』…?」


ここで魔獣について少し解説する。

この世界では、普通の野生動物とはちがい、瘴気の影響を受けて凶暴化した生物がいる。それが魔獣だ。その種類は様々で、通常の野生動物にすら負ける弱い種から、竜族に匹敵するほど強力な種もいる。それは液状化した生物であったり、攻撃的になった草食動物だったり、動き回る屍だったり……すべて人間や竜族に対して敵対的であり、問答無用で攻撃してくる厄介な存在である。瘴気の影響を受ける関係で、生息しているのは主にイスカ地方からさらに東の果ての荒れた大地であり、

人間が住むような開けた土地にはあまり生息してはいない。それでも毎年数えきれないほど魔獣の被害が報告されており、農地を荒らしたり対象を襲ったりという被害がよく聴かれる。そんな厄介な魔獣であるが、通常の生物よりもはるかに大きな体躯の個体も多数見つかっている。そういった魔獣を倒してその肉を食用にできないかという研究は昔から度々行われてきたらしいが、危険であることと、リスクの割にリターンが少ない、肉自体に瘴気による悪影響があるなどの理由で上手く成功した例はなかなか聞かない。


なお、この世界には『魔族』という、瘴気の世界で生きる種族がいるが、彼らは人類や竜族と同じく知的生命体であり、魔獣とは人間と動物くらい違う存在である。



「確かに……あの無駄に巨体で凶暴な魔獣どもを食用にできれば食糧には当分困らないかもしれん。じゃが、我ら竜族は未だかつて奴らを食用にしようとは試みたことは無い…。果たして成功するかどうか…。」

「何言ってんだルントウ、やったことがねぇなら試してみりゃいいじゃねーか!男は度胸、何でも試してみるものだぜ!」

「レーダーにしては珍しくいいこと言うね。僕もそれに賛成かな。」


レーダーの意見に、なんと風竜族長のリヴァルが賛同する。


「おそらく、瘴気を抜く方法はいくつもあるでしょう。本当は…神竜族がいてくれれば瘴気を取り除くこともできるのでしょうけど。」

「やはりここは地竜の出番ですな。文献を総当たりして調べてみましょう。」

「よし、決まりだね。それに新兵の訓練にもなりそうだ。」


その後長い話し合いの末、食糧問題解決の方策がまとめられた。

短期的には魚介類や野生動物や魔獣狩りによる肉の供給を柱とし、

長期的にはエオメルの国土を中心に農地開拓を急がせることにした。


国民が飢えないためにも、竜も人も王様も、力を合わせなければならないのだ。


登場人物評


クーゼ  トルバドール13Lv

24歳 男性 人間(グレーシェン人)

【地位】グレーシェン領 領主

【武器】緋水晶の杖

【好き】儲け話

【嫌い】鎧

【ステータス】力:9 魔力:18技:20 敏捷:13 防御:7

退魔力:14 幸運:8

【適正】統率:B 武勇:E 政治:C 知識:C 魅力:D

【資質】火 氷 風 土 木 海 雷 神 暗

    ― ― ◎ ― ― ― ◎ ― ―

【特殊能力】機動戦術


 グレーシェンの若き領主。彼の治める土地は良馬の生産地として有名であり、彼自身も素晴らしい馬術の腕前の持ち主である上に、カルディアで修業した魔術を扱う上級術士でもある。術士と騎兵を掛け合わせた騎乗術士の精鋭部隊『エスメラルダ』を編成し、機動力を生かした戦いで領土を守ってきた。表面的には礼儀正しく、約束は忠実に守ることで知られ、おまけにけっこうな爽やかイケメン。

領民からも高い支持を得ている名君であるが、実はとことん利を追及する商人のような性格であり、独自の交易路から得られる高い利益でアルムテンから希少なアイテムを買い付けるなど非常にしたたかな面がある。

前代領主の時代から何かにつけて利益を横取りしてくるシエナに反感を持っており、今回アルムテンで竜王が復活したとの報を聞くや否や、即座にアルムテンの竜族たちを焚きつけ、隣国のオーヴァンを巻き込んで竜族の支配下に入った。将来的には竜術士かできれば竜と結婚して、アルムテンの中枢権力にまで食い込んでいくことを画策しているらしい。



資質:彼の得意な魔術の属性は雷属性と炎属性であるが、

実際竜と相性がいいのは風と雷である。魔術の得意分野と竜術の資質は厳密には別物であり本来あまり関係がないのだが、彼はまだ自分の資質が火竜か雷竜だと思い込んでいたりする。それが誤りであることに気付くのはもう少し先のことになる。


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