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英雄  作者: 南高陽介
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5-1 踏み越えし者達

お久し振りです。

何か色々忘れてます。

街を行き交う人々は何かに追われるように(せわ)しく歩いている。


何億もかけて作られた家電量販店の大型ビジョンでは今週の映画トップ5やっている、その下にテロップ状のニュース速報が流れる。


『要人連続襲撃事件 仏大統領が襲撃され重体』


しかし、目をとめる者など誰もいなかった。




DTF作戦室


平時は隊員達のしょうもない話や笑い声で溢れている作戦室だが、今は水をうったように静まり返っている。

東山は眉間に未来永劫もとに戻らないのではないかというほど深いしわを刻んで、円卓の定位置に腰掛けている。


「まるでおじさんだね」


作戦室に入ってきた西村が軽やかに話しかける。


「ほっとけ」


東山の表情緩まない。


2人の間に沈黙が広がる。東山は言葉を選ぶというより、むしろ言うことを躊躇っているという感じだった。


「そういえば、南野が有給の申請出してたけど?」


「……認められそうにない。本部から命令が下った」


「そんな深刻そうな顔してるんだから、さぞ大変な任務なんだろうね?」


「世界各国の首脳クラスが襲撃されている事件は知っているよな?」


「勿論。ワイドショーもニュースもその話題でもちきりだからね」


「波柱総理大臣の護衛を言い渡された」


「それは警察の仕事だと思うけど?」


西村の顔が怪訝そうに歪む。


「俺達に命令が下ったということは可能性は1つだ」


東山は背もたれに大きく寄りかかると息を吐き出した。


「なかなか興味深い話ではあるけど……」


「信じられないって顔だな。でも俺はこの目で見てるからな」


東山は思い出すように話す。


「……あの時アフリカで何があった?」


「一応お前にだけは話しておくか。あそこで行われていた悪魔みたい行いについてね」


「悪魔?」


「通称イカロス計画……」


「ストップ! 聞いたら後には退けなさそうだね。まあいいんだけど」


西村は少し微笑んだ。


「ああ。運命共同体ってわけだ。まず何から話そうか……」


東山は語り出した。

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