表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

中学2年生の3学期

中学2年生の冬休み、各クラス数人の男子が集団で病院に行き、包皮除去の手術を受けた。自分の意思で受けたものもいれば親が主導したものもいる。結果として彼らは、包皮に覆われていない亀頭を得たのである。



 彼らは3学期、クラスのヒーローだった。誰が手術を受けたかは一応伏せられていたが、クラスメイトは皆知っていた。手術を受けたものの周囲にはクラスメイトが集まり、彼らは体験を語る。



 3学期は日数が短い。あっという間に1月が終わり、2月も大半が過ぎた。中学校3年生の進路がほぼ確定し、卒業式が近づいてきた2月末、中学2年生の保護者会が再び開かれた。この時も「集団包茎手術申込書」なるものが配布された。中学3年生になると性器検査なるものが実施されて全員包皮の状態を確認されることが説明され、冬休みに手術を受けた生徒の体験談も述べられる。中学3年で受験勉強が本格化するのを前に済ませておきたいと思う親も少なからずおり、今回も親主導で書かれた申込書があった。



 かくしてクラス数名の男子が、春休みに手術を受けることとなった。自分の意思で手術を決断したものでも当然ながら不安がある。手術経験者に話を聞き、特にこれまで亀頭が刺激に慣れていないものは自分で剥いてみるなど術後に備えた。これを機にトランクスへ完全移行したものもいる。



 春休み初日、マイクロバスが学校にやってきて、体操着姿の中学2年生を乗せて病院へと走る。行きは不安で、帰りは痛みで、それぞれ股間に手をあてる姿が印象的である。今回も手術を申し込まなかったのは「既に剥けている」「剥けてきそうだ」「どうしても手術は嫌だ」「子どもが可愛そうだと親が擁護している」などのケースである。まだ亀頭に皮が覆っている生徒たちは中3になって早々、大きな試練とぶつかることになる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ