中学2年生の3学期
中学2年生の冬休み、各クラス数人の男子が集団で病院に行き、包皮除去の手術を受けた。自分の意思で受けたものもいれば親が主導したものもいる。結果として彼らは、包皮に覆われていない亀頭を得たのである。
彼らは3学期、クラスのヒーローだった。誰が手術を受けたかは一応伏せられていたが、クラスメイトは皆知っていた。手術を受けたものの周囲にはクラスメイトが集まり、彼らは体験を語る。
3学期は日数が短い。あっという間に1月が終わり、2月も大半が過ぎた。中学校3年生の進路がほぼ確定し、卒業式が近づいてきた2月末、中学2年生の保護者会が再び開かれた。この時も「集団包茎手術申込書」なるものが配布された。中学3年生になると性器検査なるものが実施されて全員包皮の状態を確認されることが説明され、冬休みに手術を受けた生徒の体験談も述べられる。中学3年で受験勉強が本格化するのを前に済ませておきたいと思う親も少なからずおり、今回も親主導で書かれた申込書があった。
かくしてクラス数名の男子が、春休みに手術を受けることとなった。自分の意思で手術を決断したものでも当然ながら不安がある。手術経験者に話を聞き、特にこれまで亀頭が刺激に慣れていないものは自分で剥いてみるなど術後に備えた。これを機にトランクスへ完全移行したものもいる。
春休み初日、マイクロバスが学校にやってきて、体操着姿の中学2年生を乗せて病院へと走る。行きは不安で、帰りは痛みで、それぞれ股間に手をあてる姿が印象的である。今回も手術を申し込まなかったのは「既に剥けている」「剥けてきそうだ」「どうしても手術は嫌だ」「子どもが可愛そうだと親が擁護している」などのケースである。まだ亀頭に皮が覆っている生徒たちは中3になって早々、大きな試練とぶつかることになる。