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1話 パンツの精霊

ここは2×××年。

1か月後に地球が隕石の衝突で消滅すると全世界の人たちに告知された。


泣き崩れた者。

最後は家族といたいと故郷に帰ったもの者。


そんな者たちはほとんどいない。

なぜなら地球は後1か月で消滅する。

何をしても許される。


商店を壊した。

人を殴った。

女を〇した。


俺は自由だった。

ただただ欲望のために動き自分のやりたいようにやった。

自分は今最高に幸せだと言い聞かせた。


それでも夜になると自分が一人だという孤独感に際悩まされた。

そんな日々を30回繰り返すと地球が消滅した。



***



「ん?ここはどこだ」

俺はあたりを見渡す。

衣服のようなものがある。

とりあえず動こうとするが動けない。

そもそも体の感覚がない。

後ろにはババアがいる。


ここは天国か。

いや俺生きてるときとんでもないことやったしな。

地獄か。


そう思っていると一人の女性が来た。

結構なボインとボインではないか。



「これくださーい」

「あいよー」


俺はその女性に持ち上げられると俺は暗闇の中に放り込まれた。



***



しばらくして俺は闇の中から脱出した。

出されたというほうが正しいのだろうか。

俺はうつぶせになっているため周りが見えない。

俺は持ち上げられた。


持ち上げたのはあの女性のようだ。

ボインとボインのせいで大きく見えたがまだ16歳位だろう。


彼女は俺を足の下まで持っていき足を通した。

そしてするすると足を伝ってまた下まで来る。

そして俺は彼女のあそことミラクルフィットした。


俺は理解した。


俺はパンツだ。


「うんいい感じね」

彼女は鏡の前で仁王立ちしている。

満足げだ。


俺はこんな純粋な子のパンツになれるなんて幸せだなぁ。

こういうのってある意味異世界転生だな。


「今日からあなたの名前はヨンよ」


前言撤回。

パンツに名前をつけるなんてどんだけ〇癖ねじ曲がってんだよ。


彼女は急に眠そうになり布団に横たわった。

俺を履いたまま。



***



翌朝、彼女はぐっすり眠れたようだ。

もっとも俺は一睡もしていない。

目の前に女性のあれがあって眠れるわけがないだろ。

それに俺は編み出してしまったのだ。

顔の位置を変える方法を。

更には俺はパンツと接触している布になら顔の位置を移動できる。

俺は衣類の中なら好きなところに顔を出すことができる。

つまり俺はケツもボインも見れる。

俺が感動しているうちに彼女は朝食を食べ始めていた。


朝食はパンと牛乳だけだった。

俺は気が付いた。

この子は孤児だろう。

親の姿が見えないことから違和感を感じてはいたが。

幼い少女が一人で寂しく今まで生きてきたのだろう。

そう思うと涙が出てきそうだ。


涙腺はないんだけどね。布だから。



***



彼女は朝食を済ませ学校へ行くようだ。

この世界にも学校はあるようだ。

俺は更衣の時に女子の下着を見ることで頭がいっぱいだった。


そう思っているうちに俺は彼女の股から分離した。

そう俺が最も望まないことをした。


パンツ()を脱いでしまったのだ


そして着替えて学校へ行ってしまった。



***



俺は考える。

どうやったら動けるかを。


なぜって?

とにかく暇なのである。


目の前にあんなものやこんなものがあるといかがわしい気持ちになって暇になどならない。

が、今それは目の前にない。

あるのは天井だけだ。


なんかいけそうな気がするのだ。

自分の顔の位置を移動させた時のように今度は床を顔にするイメージで。


自分が床になるイメージをする。

床とパンツが一体となって。

床はパンツでパンツは床で。


ヌルッとした感覚の後俺の意識は床へ移動した。

顔が移動すると意識もその位置へ移動するようだ。

自由だ。


俺はその後家の中を調査した。

彼女の名前はエトラ14歳。

両親はいないのではなく別居中だそうだ。

俺はクローゼットの中の下着のにおいを堪能した。


この体には鼻はないが嗅覚はあるためにおいは感じれる。

でも俺は到底満足などしていない。


やはり匂うときは鼻をこすりつける感覚がいいのだ。

嗅覚があっても鼻の感覚がなければ意味がない。


俺は再びパンツの体に戻る。

2時間ほど潰せたがそれでもまだ午前中だ。


クッソやっぱりパンツなんかに生まれ変わるんじゃなかった。

いやでもパンツに生まれ変わっていなければこんなことはできてないわけで。


難しいところだ。


待てよく考えろ

意識を持たせるものを変えるような器用なことができるんだぞ。

人にだってなれるんじゃないか。


パンツのウェストの部分を手にして人型に作り替えていけば。


俺は試行錯誤を重ねるうちに気が付いた。

これは無理だと。


どれだけ頑張ってもできたのはヒトデのような歩くパンツだ。

目的がずれてしまっていた。


俺がヒト化しようとしているのは鼻の感覚を得るためであって。

人になりたいわけではないのだ。


俺はなんとしても女子の下着の肌触りを味わいたい。


俺は何時間も考え込んだ。

途中でやはりイメージが大切だと気が付いた。

意識を床に移した時もイメージがカギだった。


イメージしろ俺がヒト型の感覚を持った生物になっている姿を。

そしてパンツに顔を擦り付けている姿を。


俺は鮮明にイメージした。

するとまた意識を移動させたときのような感覚が来た。

でも前とは違う。

今回は体が膨張しているような感覚だ。

いい感じ。

イメージを切らさず。

集中。


俺の体はゆっくりと人型へと変わっていった。

俺はパンツの精霊だったのだろう。

知らんけど。


「お・・で・・き・・・た」


パンツの姿ではしゃぎすぎて慣れていたため人の体の操作が難しい。

俺は感覚をつかむのに30分もかかった。


俺は一目散にクローゼットへと向かう。

そして一番下の引き出しを開き美少女下着とご対面。


生はやっぱり違う。

いい↗。

俺はパンツを匂ったりかぶったりした。

それはもう時間も忘れて。


何時間たっただろう。

突然部屋のドアが開いた。


見るとエトラが人を見る目じゃない目で俺を見ている


「誰ですか」

すごく低く冷たい声だった。


誰と聞かれても。

そうだあれだ。


「俺は」

俺は普通の声で言いかけて止める。

最初位かっこつけてもいいだろう。

吐息中のような声で


「俺は、パンツの精霊です」


と言った。

と同時に俺は顎のあたりに激しい衝撃を感じる。


そして俺は失神した。

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