2話 異能発生
はっきり自分の目で確認ができた。
自分の手から黒い触手が出てきた....
「これって異能ってやつなのか?」
だがこの異能、昔見たことがあった。
亡き父が使ってた異能だ、はっきりとは覚えていない
覚えていないが父はこれをオルトロスと呼んでいた
光の速さで攻撃ができるとか....
だがこの触手ははっきりと見てわかる、この触手は別の生き物みたいに見える。
その時だった、誰もいないはずの部屋から声がした
「よお、6代目....次は約束守ってもらうぜ」
「え?」
約束?6代目?何のことだ?
「えっと、え?、この声って...この触手から?」
「おー!声が聞こえるのか....だったら母親の異能も引き継いでるみたいだな」
母に異能だって?そんなことはない、母は無異能者だから....
亡くなるまで母は一回も異能を使ったことがない....
使ったことがないだって?俺はずっと母親といたわけではない
使ってない子は断言できないが...だとしても母が異能者とするなら
なんの能力かわからない....
「えっと、僕の異能ってなんだ?」
「はぁ~?お前さっきオルトロスって言っただろ?」
「オルトロス....これが名前か....」
「母親の能力って....」
そうすると一瞬この空気が固まった
「母親の異能は異常値を超えるほどの物だ、パッシブ能力だけにしておけ
仮に使えたとしてもお前は男だ、男が使うのは聞いたことがない」
どういうこだ?でも母親も引き継いでるって....
「でも引き継いでるんだろ?使えないことはないはずだけど」
「おめぇの母親の異能はパッシブだけでも十分つえぇんだ、その上その異能を
使いこなすだって?無理無理、蛇の呪いに食われるのが目に見えてる」
「蛇の呪い.....なんか神話みたいだな」
そうするとオルトロスは笑った
「あたりめぇだろ!異能は神から授けられるものだ、仮に害がない異能ってことは
神の力に匹敵するほどじゃないんだ、だからランク付けで分けられてるんだろ」
そうだ肝心なことを忘れていた
「でも今まで僕は異能がなかった、なのに突然!」
「それはあいつが復活したからだな、クリューサーオール」
「クリューサーオール?」
「あいつはやべぇ、お前の母親の異能でも勝てるかどうかだが....まず無理だと思うぜ」
「相性が悪すぎる、俺たちの異能は神とは逆の物だがクリューサーオールに関しては違う
神の子といっても過言じゃないんだ、ましては黄金の剣を持ってたとして
母親のパッシブ、蝮で対抗できるものじゃねぇ...」
本当に神話みたいだ
クリューサーオールってたしかメドゥーサの息子だったよな、だとしたら母親の異能って...
「エキドナ....」
「そうだ、お前の母親の異能それはエキドナ、そして父親がオルトロス、どういう接点で
お前の母親と父親が出会ったのかは知らんだがお前が持っている異能は相性が悪いんだ」
「じゃあこの触手は...蛇?」