キメラ
またも、灰色のオオカミから贈り物が届きました。
今度は、キメラです。
お馬さんのような、牡鹿のような。実に不思議な生き物でした。
不思議さでいえば、白いうさぎも、黒いうさぎも、ひとのことは言えないかもしれませんね。
愛と、希望。
似ているようで、全く逆の性質を持っています。
けれども、両立できる。矛盾しない。
白いうさぎと黒いうさぎも、時間がかかった分、その在り方が定まってきたように思います。
愛とは、何だと思いますか?
わたしは、その人自身だと考えます。
愛には、全てが表れる。
これまで生きて、受け取ってきたもの、考えてきたこと、努力してきたこと、重ねてきた想い。
逆も然りで、押し付けられたもの、言い聞かされたこと、踏みにじられたこと、自制しなかったよくない行動。
積み重ねてきたもの、全てが。
最初から素晴らしい愛など存在しません。
ただ与えられるものでもありません。
地道に積み重ねていくしかないものです。
美しい愛も、くだらない愛も、それはその人の積み重ねてきたものの表れです。
愛は、育てられる、成長する感情です。
そして、愛するということは、その積み重ねてきた自身を以て、誰かと、何かと、向き合うことだと考えます。
愛ってなんだか分からない。
そんな人がもしいたら、参考にしていただければ、幸いです。
おまけで言うなら、希望は――自分以外の他者や事物への、飽くなき期待、でしょうか。