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Dear my wolf  作者: 蜂矢ミツ
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ひつじのルーさんさようなら

 白いうさぎは、その後もたくさんの手紙を、ひつじのルーさんに届けてもらっていました。

 だんだんとその頻度は増えていき、また、灰色のオオカミを笑わせたいがために、大分はしゃぎすぎた内容にもなっていきました。


 するとある日。

 ふざけていると感じたのか、それをあまりよく思わなかったり、馬鹿にしたりする人もでてきてしまったようで、何やら灰色のオオカミが困っているような感触があるではありませんか。

 揉め事に発展しそうな気配もありました。


 白いうさぎは、まずかったかなと少し反省し、もうちょっと真面目に書くから、お手紙続けてもいいかなあ? と手紙をにしたためました。


 しかし。

 ここで、黒いうさぎのテコ入れがありました。

 灰色のオオカミはそこそこ元気になったので、当面は大丈夫だと。

 そしてこれ以上ひつじのルーさんに手紙を託すと、ロクなことにならないから、もうやめなさいと。


 続けてもいいかなあ、などと言った矢先でしたが、黒いうさぎの言うことは結構、的を射ることが多いのです。

 白いうさぎはしぶしぶ、ひつじのルーさんに最後の手紙を託しました。


『これ以上書くことって、そんなにないから。

 これで最後にするね。

 それじゃあ、またいつか』


 内心ぶーたれていたくせに、そんなそっけないことを書きました。


 灰色のオオカミは、そりゃあ動揺しました。

 白いうさぎも内心は、やめたくない気持ちでいっぱいでした。


 しかし、ひつじのルーさんは手紙をコピーして大勢にばら撒いてしまうのです。

 灰色のオオカミと黒いうさぎのお友だち以外の手にも、渡ってしまっているかもしれません。

 これを続けていると、行動や思考が筒抜けになってしまって、今後のためにもよくないことは確かなのです。


 ですが、灰色のオオカミがまた落ち込んでは大変なので、すぐに別の方法を模索しなければなりません。

 白いうさぎは、まずは確実に届けてくれる郵便屋さんに、手紙と少しの荷物を届けてもらうことにしました。

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