表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

【束縛こそ自由であり、不平等である】

作者: 狼不可説

思いつきです。


「本当の自由とは何だと思う?」

「……何者にも縛られず、欲のままに生きられることでしょうか」

「違うね。何かに拘束されているから守られている。縛られている事が自由なんだよ」

「といいますと?」

「だからね、世界には平等なんて存在しないんだ。表は平等を訴えていても、少し捲ると不平等で不条理。でもそれが自由。矛盾しているようで違う。この世界には必ず上下が存在する。僕はその上の方だよね。違うかい?」


 中性的な声の持ち主は、指を鳴らしながら壮年の男性に尋ねた。


「はい、合っています」

「だけど、僕の言ったことが正しいのなら――僕は自由なのかな?」

「……」

「僕こそがこの世界の頂点。そして王。つまり、誰からの拘束も受けていない。僕は自由ではないんだ。不自由なんだ」


 嘆くように彼はそう言った。


「だから、僕は何かに縛られたいんだよ。自由が欲しいから。自由を与えるだけなんて楽しくないんだ」


 彼はゆっくりと目を閉じた。


 ■


 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ