3、「お前ェこそなに一人でさっきっから叫んでんだ!!」
皆さん質問です。
もしタイムスリップしたらまず一番最初に何をしますか?
1、お決まりの、「え・・・?ここって・・もしかして・・・!?」と言う。
2、お決まりの、「どうかしたんですか?」とイケメンに聞かれる。
3、お決まりの、「なんだ、ここ?ちょっと探検してみようかな??」と可愛く言う
「4んんんんん!!!
まず頭が真っ白でなんも考えられねえええええ!!!!!」
思わず絶叫する岡田瀬斗、14歳。
実は実際にタイムスリップしちゃったなう。
でも一面田んぼの世界で絶叫してもただむなしいだけである。
これが漫画やゲームの世界なら大概お助けキャラが登場するはずだが、哀しいかな、ただ延々とのど かな風景が広がるだけで、人の気配はゼロだ。
頭は数学の問題集をやっているとき以上にこんがらがっているが、何もしないのではまったく進展が ないので、と、とりあえず瀬斗はヨロヨロと歩き出した。
「いや、しっかしほんと何もないな・・・」
歩く。
「田んぼめっちゃある・・・」
歩く。
「風気持ちいい・・・」
歩く。
「家少な・・・」
歩く。
「いや、独り言多っっっっっ!!!!!!」
一人ツッコミまでしてしまったその時。
「イヤァーー!!!!」
「メェーーンン!!」
ドンッ!!パンッ!!ダダダダダッ!!!
瀬斗にはとても聞き覚えのある音が聞こえてきた。
「えっ・・!?」
まさか、これって・・・!?!?
急いで声のする方へ走る。
見えてきたのは瀬斗が昔通ってた剣道道場に似たそれらしきやつ。
急いで敷居をくぐった瀬斗は看板もろくに見もせずに道場へ急ぐ。
[試衛館]と書かれたその看板に。
道場に着いた瀬斗は目を見張った。
「あ・・・・剣道やってる・・・・!!!」
信じられない思いでじっと見つめる。
「すっげええええええええっぶ!?!?!?!?!?!」
突然頭を誰かに思いっきり殴られた。
「痛っっっっっっっっったあああ!!!」
後ろにサッと振り向く。
「お前ェこそなに一人でさっきっから叫んでんだ!!うるせェ!!」
[石田散薬]と書かれた看板と大きな木箱を背負った青年が瀬斗を見下ろしていた。
そしてこれが瀬斗にとって一生忘れられない出会いになった。




