だれもさみしいなんて
掲載日:2026/05/22
いつまでも
生きてゆくという契約を
だれかさんとした
さみしい熱帯夜
心臓をもぎ取られたみたいな
人魚になって
窓から射し込む冷たい月光が
怖いくらい静かに耳を打つ
善人になりなさいな
人差し指の爪だけが
刃物みたいに尖っているのは
心臓を突き刺すため だれの?
ただ白いカーテンを揺らすやわらかな風
夜の底のほうでさまよった愛の咆哮
シクシクと
眠りながら泣いている
硬めの約束もさっき忘れたねって
可愛い夢をみた
ひとりぼっちが怖いなら
黙って震えていればいい
けれど怖いなんておもわなければ
ひとり
ひとりのこころを抱きしめたまま
にっこり笑ってしまうわ




