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⑨SEX中毒の壮太

アンドロイドの四人が軍の祝勝会に参加していたので辞退した俺は家でゆっくり休んでいた。残っているのはまだこちらに慣れてない更紗だけだった。


久しぶりに独りでゆっくり風呂に浸かっていると更紗が入って来て掛け湯をしていた。知らない振りをして外を眺めていると更紗が隣に座って来た。既視感があった。ましろもまだ何も分からなかった頃、裸で横に来たことがあった。


「更紗ちゃんは日本に居た頃も男の人とお風呂入ったりしてた?」一応聞いてみた。首を振ってるらしくほっとした。


異性とは軽々しく一緒に寝たりお風呂に入っちゃいけないよと諭した。


「向こうでは独りで暮らしていました。日中になると担当の方が来るけどすぐ居なくなってました」

戦闘型アンドロイドと言うことで怖がってたんだなとすぐにわかった。


平静を保とうと必死に会話していたが、更紗はこちらを向き真剣に聞いているようだった。右を向いたら丸見えなのがもうわかっていた。

そろそろ身体洗って出ようかと独り言を言いながら、左周りで湯を出ようとしたがうっかり足を滑らせた。咄嗟に更紗は身体を支えてくれた。当たっ、てないと強引に暗示を掛け洗い場に行った。

すると彼女も隣で洗っている。ミラーに見えちゃ行けないものが映ったようにも思えたが、幻覚ということにした。


「早く帰って来てみんな」そう呪文を唱えたら皆が帰って来た。

更紗は嬉しそうに皆を出迎えたので俺も行こうと思ったが、体が九の字に曲がるのが分かったので行かなかった。


勘のいいアークトゥルスはすかさず腿に乗せてあった雑誌を取った。


「壮太のこれ10kgの重り乗せても跳ね返すだろうね」言い方があれだが概ね合っていた。床に転がりうつ伏せになった。

更紗への事情聴取はましろとアクルックスがしていてだいたいの事情を得たようだった。

ましろがここは危険なのでいったん部屋に戻るよう伝えたら、更紗が黄色のオーラを放ち始めたので慌てて止めていた。



「壮太さん見境いなさ過ぎじゃありませんか」笑っているけど笑ってないアクルックスが言った。


「俺が見境いないんじゃなくて抵抗できないの、ナニかが」俺はもう開き直ってぶっちゃけた。することないのでと更紗は戻って来ていた。

壮太はもう毎朝起きたら自分で五回くらい✖✖してそれからこっちへ来て」アークトゥルスはそう提案した。ポルックス青い髪をなびかせは✖✖についてましろに詳しく聞いていた。


「皆の写真集使っていい?」俺は皆に聞いてみたが誰のを使うかが問題になると言われた。

「仕方がないですね。わたしが朝責任をもって✖✖✖します」ましろが直球発言した。しかし✖が一つ増えたのは大問題なのだそうだ。


「アンドロイドって殿方にそういうご奉仕するのも仕事なんじゃ」更紗がとんでもない発言をしたので、皆に向こうでの暮らしを詳しく聞かれたが知識だけのようだった。

そういうこと知ってて風呂に来たのはどういうこと、考えてたらまた10kgの重りを持ち上げられそうになった。


独り暮らししたらとアークトゥルスが言った。その発想はあったので知っている。だが現存する世界のアンドロイド全員を独占してる俺は暗殺対象なんですと伝え、最低一人は護衛に残って欲しいと懇願した。

アンドロイド会議によってポルックスが最適と判断され承認された。



社長に先日の祝勝会参加出来なかったことを詫びた。同時に二人暮らしのするので要塞のような一軒家が欲しいと懇願した。お疲れだったでしょうから仕方がありませんと言われた。

「あなたのお陰で更紗を取り戻すことが出来ました。この御恩は一生忘れません。それと一軒家ですか。あなたは世界の暗殺リスト1位ですから実はもうあるんですよ建ったばかりですが」



最初はびっくりした。浜離宮そのものを貰えると言うのだから。その中に確かに似つかわしくない鉄筋コンクリート造りの住居があった。ポルックスと一緒に中へ入って行った。窓は小さくせっかくの景色があまり見えなかった。しかし俺の風呂好きは知っていたようでお風呂の窓だけは大きかった。公園が一望できた。部屋が四つもあるし皆で住めるなとか考えていたら涙がでてきた。寂しい。


青いミディアムヘアーでポルックスも美しい。最近出た写真集も堂々書籍一位の売り上げだった。


ずっと独りで魚や野生動物を狩って暮らしていただけに、料理は独特だったが実は一番美味しい。素材選びに妥協がないからだ。


「俺は後がいいんでポルックス先にお風呂いただいてきてね」彼女に促した。すると彼女は手を引いて俺も来るよう促した。


「こういうことがあるから引っ越したんだよ。ポルックスだって聞いてたでしょう」

聞いてましたよと言いながらにこにこしている。でもお分かりいただけると思いますからいらしてください。言われるがままに脱衣場に入って、絶対に裸を見ないようにして風呂場に入った。


タオルを巻いているポルックスが、掛け湯をして湯舟に浸かったので俺は洗い場に座った。

「隣が空いてるのでどうかこちらへ」ポルックスが俺を呼んだが、行くのを渋っているとこちらに向かって来た。椅子をくっつけてポルックスは隣に座った。


「今日は二人きりです。自由にしてくださいね」というとバスタオルを取った。目を背けたので頭をグイッとポルックスの方へ向けさせられた。だが目を瞑って耐えた。


「こんなに我慢されてたなんて」ポルックスは言葉を失った。


「目を開けて下さい。いくらなんでも無理し過ぎです。それともわたしの身体ではご不満でしょうか」


全力で否定して思い切って目を開けた。細身な方だが胸は小さくは決してない。魅力的な裸をポルックスは見せてくれた。自由にどこでも触っていいというので夢中になって胸を触った。その後身体を洗ってくれた。ナニに手が伸びて来たけどもう断れない。彼女が石鹸で泡立ててそれを洗ってる最中に全部出てしまった。


お風呂でのことは当然のこととばかり彼女には何の変化もない。そう言えばここに来て一番早く言葉遣いを覚えていったのはポルックスだった。最初は少年みたいだったのに今は一番お姉さんぽい。


珈琲を淹れて二人で飲んでいたらまだ記憶に生々しいので思い出してきた。すぐにそれを感じた彼女は珈琲を飲み干すと膝枕してくれた。無意識に手が上に伸びたので慌てて引っ込めようとすると首を振って胸を触らせてくれた。ポルックスの胸は柔らかく暖かい。

暫くして上着を脱ぐポルックス。そしてパンツを下げられた。優しくナニを握り上下してくれた。下着越しに胸を触りながらまた出した。


本当に気持ちがいいし落ち着いた。これでセッしたら恋人確定だと思った。


「なんでここまでしてくれるんだポルックス。更紗がアンドロイドの仕事とか言ってたのは嘘だぞ。ポルックスが犠牲になることはないよ」そう言いながらまたして欲しいと頭の中で思っていた。


「わたしは自分のこと人間だと思っていますよ。半分ですが。人間だから、そうしてあげたいからしただけですよ」ポルックスが言った。


性欲があるんだから当たり前だった。ポルックスが言いたいのは欲望を出しちゃってもいいんですよということなのだろう。でも。

俺、責任取るべきかな。ポルックス、お嫁さんになってくれる」と言ったら彼女は首を振った。


「他の女を好きな人は流石にダメです」と言って微笑していた。



壮太が居なくなり一週間が経った。


「ほんとにこれで良かったのかな。確かにポルックスは壮太のこと恋愛対象じゃない気がするけど」

アークトゥルスは不安になっていた。


それはましろとアクルックスも同じだった。


「一緒に寝てるわたしの努力不足でした。もっと尽くしてあげれば良かった、性的に」ましろが言った。

大胆なことを言ってるようで当たり前のことだとアクルックスも気が付いた。


「連絡すら寄越さないと言うのはもうポルックスとできちゃったかもしいれない」皆が言いたくないことをアークトゥルスが言った。

もう居ても立っても居られず、皆、アンドロイド姿で壮太の家へ飛んで行った。アンドロイド四体が戦闘姿で飛行してたので一部のマスコミが騒ぎ立てた。



ポルックスに通されリビングに上がるとくつろいでいる壮太が居た。二人には夫婦感のようなものも感じられ皆の不安は益々増幅されていった。


ポルックスは皆にジュースや珈琲を振る舞った。クッキーの焼き方も最近覚えたのでこれも出した。


「壮太との生活はどうなんですかポルックス」ましろがまず切り込んだ。


ましろは既に蒼い焔を纏い始めていてアクルックスは戦慄した。


「皆さんのご想像どおりですよたぶん」ポルックスは普通に答えた。

ここで俺は目を覚まし異様な殺気を感じた。


「そんなに気に食わないなら殺してくれ。じゃなきゃ自分でやる」なんでも批判されて土下座生活はもういやだと銃を頭に向けた。


ましろの焔がスゥっと消えた。


ポルックスがいけませんと言いながら壮太の銃を奪った。


「一番肝心なことぼかしてしまい申し訳ありません。わたしは既に壮太さんを振ってますからね」

皆、何を言ってるのかよく分からなかった。


「プロポーズされたけど丁重にお断わりしましたからご安心ください」ポルックスはそう言った。その上で壮太とどういう生活をしていたか隠さずに皆に教えた。


「爛れた生活かも知れないけど俺は幸せだ。もう土下座はしない」俺はそう言い切った。

話しが大人過ぎて誰も付いていけなかった。


「さて、わたしはもうあちらに戻りますから、後は皆さんこちらで暮らしてください」そう言うと水色のスーツに変身しポルックスは行ってしまった。俺は呆然としながらその飛び去る様を見ていた。


「まだ出ますよね」ましろがスーツをはだけ胸を露わにして壮太を膝枕した。

俺の手はすぐに荒々しくましろの胸を掴んだ。獣みたいだけどしょうがない。こんなに明るいところで見るのは初めてだった。365日ずっとこうしていたい。

ましろに下半身裸にされしごかれ盛大に自身の遺伝情報を発射した。


俺はそのまま寝てしまった。ましろはスーツを直し軽く笑顔でアクルックス、アークトゥルスと更紗の方を見た。皆も笑い返した。



翌朝は柔らかい唇の感覚がして起きた。アクルックスは下の下着しか付けておらず柔らかい二つの膨らみがよく見えた。彼女を抱き起してベッドに入れるとその膨らみにかぶりついた。下のスウェットもパンツも脱がされていて可愛い小さな手が大事なものを握って摩ってくれた。すぐにぬるっとしたものが噴出した。


「俺ってSEX中毒なのかな。まだ足りない気がして、約一名分ほど」

ましろとアクルックスは微笑を称えていたがアークトゥルスは顔が真っ赤だった。


ポルックスが一時的にせよ去ってしまったのは本当に悲しかった。でも皆と再会できたことはもっと嬉しい。


ましろとアクルックス、更紗はこの大きすぎる庭の散歩に行っていた。二時間は帰らないという。


「なんでポルックスさんに振られたのかなあ。壮太心当たりある」アークトゥルスが聞いてきた。

他の女を好きな男はダメって言われたと正直に言った。


なんとなく悟ってしまったアークトゥルスだった。


「わたしは好きでもない男に裸見られたら自殺するよ」彼女の本音だった。

「だから見て全部」下着姿しか見たことなかったのにそれを全部アークトゥルスは脱いでしまった。

もったいないのでそのまま立たせて上から下までじっくり眺めた。


「エロ過ぎだからそれ。早くして」アークトゥルスは恥ずかしさで震えていた。

彼女はアンドロイドの中で一番小さい。胸もやや小ぶりだ。けどくびれとかしっかりしていて格好いい。

可愛そうなのでベッドに寝かせ胸を揉みながらたくさんキスした。アークトゥルスは優しく握ってくれて気持ちが良かった。本当にしている様に腰を動かしてるうちに果ててしまった。


二人で風呂に入り出て来た頃三人が帰って来た。

「ジュースと珈琲どっちがいい?」と皆に聞くとましろとアクルックス、アークトゥルスはは珈琲で更紗はジュースだった。三人はっきりと依然と好みが変わっていた。

アークトゥルスは顔の赤みが消えないので皆が見てる前で彼女にキスした。頭を叩かれたが彼女は嬉しそうだった。



ましろは考えていた。壮太が暗殺リスト世界一位であることを。あの新大橋でわたしを見掛けなかったら普通の人間を恋人にして普通に大学に行きやがて結婚していく未来だったことを。


わたしたちアンドロイドを全て受け入れたのは性欲ではなく情だったことも知っている。壮太が中心に居てくれなかったらたった五人のアンドロイドはお互いに殺し合い全滅していただろう。


正常な関係じゃないのはわかってる。ずっと二人でどこまでも歩いて行きたかった。でもアクルックスもアークトゥルスも絶対に譲らない。


今の壮太は性欲に溺れているのかもしれない。なら叶えてあげる。全部見ていいよ、全部出していいよと。


アクルックスには自分が後から来て、ましろから壮太を盗み取ろうとしたことについて、きちんと自覚がある。最初はいい人としか思って居なかった。妹を助け出してくれて嬉しかった。いつの間にか好きになっていた。


後で壮太がギフテッドであることを聞いた。だけどわたしたちの面倒を見るため進学とか全部捨ててしまった。そしてそのことを一切話さない。


ましろとの戦闘ではわたしの命も救ってくれた。命懸けで。最終的に選ばれるのはましろだと思う。でも耐えられないからずっとこのままでいさせて下さいと祈りながら生きるからね。


アークトゥルスは自分がへそ曲がりなことをちゃんと知ってる。壮太が好きなのにそういう素振りを見せないから完全に出遅れた。


でも気持ちが伝わってからはずっと愛されてた気がする。ましろにも負けない。ましろは壮太が付けた名だ。名前を最初から持ってるわたしたちとましろは種が違うと言っていいほど性能差がある。主人に名前を付けられたアンドロイドは一生裏切らない。だけどね、わたしだってそうなんだよ壮太。





    





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